今日1月6日から19日までは、二十四節気における「小寒」。「寒の入り」という言葉は、次の節気である「大寒」と合わせて、一年で一番寒い期間が始まる、という意味になる。
一般的には、2月が一番寒いイメージがあるが、2月にもなると、太陽が出ている時間がある程度長くなる。でも、今の時期はそれさえもない。
この時期の花としては、水仙。Google Photos に保存してある画像を「水仙」で検索したら、ほとんどが小寒の時期に撮影したものだった。(でも、良い写真がなかったので、以下に掲載するのは大寒になってから撮影したもの。)
この、微かに下を向いて咲く様子が、慎ましくて美しいと思う。
季節の行事としては、1月7日の七草粥があるが、本来は旧暦1月7日(今年は1月28日)。春の七草が、長くなってきた日を浴びてもう少し成長してから、お粥に入れて食べたいなあ、と思う。
この時期の和菓子としては、鶴屋吉信の「松の寂」を紹介したい。
鶴屋吉信の京都本店でしか買うことができない、しかも、冬季限定の、すり琥珀菓子。うっすら雪を被った松を、抽象的にイメージしている。松は冬になっても枯れないということで、正月飾りにも使われるように、冬が「旬」。その松の葉を、抹茶を入れたすり琥珀で表現し、そこに小豆を加えることで松の枝や幹のニュアンスを加える。そして、薄い白のすり琥珀を重ねることで、うっすら積もった雪を表現する。「松の寂」という菓子名からは、シーンと静まった雪景色が思い浮かぶ。
京都の和菓子の「詩的な」美しさの代表例だと思う。
京都本店限定、と書いたが、コロナ禍で本店を訪ねるわけにもいかないことに配慮して、オンラインショップでも注文できるようになった。1月中旬で注文を締め切るようなので、お早めに。
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