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漁師のリカコさん脚本塾⑤「溜めて溜めて溜めてドカン‼️」

Clubhouseで5回にわたって開いた「漁師のリカコさん×脚本家・今井雅子 自分で書ける力をつける塾」(noteをまとめたマガジンはこちら)。

ラストまで続く一本道をイメージした第1回「入口と出口を作る」、シーンを料理の一皿に喩えて「面」をイメージした第2回「入口で引きつけて引きこむ」、「上下」に注目した第3回「上げて落として引っ張る」、「方向(ベクトル))を意識した第4回「押して引いてシーソーゲームに続いて、最終回の第5回。

これまでの集大成でラストまで書き上げちゃいましょう。

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リカコさんの宿題 ラストシーン脚本

【ここまでのあらすじ】舅の介護のため別居していた夫ヒデちゃんから、舅の葬式の後に「別居維持宣言」を言い渡されるリカコ。やっと穏やかな二人暮らしに戻れると思ってたのに、どういうこと? 悶々としていると、噂好きなご近所さんの里美が熟年離婚やと面白がって言いふらし、火に油。子どもたち(健太郎、あずさ、裕次郎、福三郎)を招集して緊急会議を開くが、性格も言うこともバラバラな4人。ますます話がややこしくなり、手に負えなくリカコは「ヒデちゃんどこ?」。ヒデちゃんは家族の追及から逃げ、納屋にこもって洗濯機でタコを洗っていた。リカコと子どもたちはヒデちゃんを納屋から引っ張り出し、別居の理由を聞き出せるのか?

リカコ 「えーっ。何やそれ。肝心な時消えて、意味不明なことする、いっつもそうや。」
あずさ 「お父さん、お茶入れるから出ておいで。くるみやのシュークリーム、食べよ!」
健太郎 「季節限定のゴディバもあるで!」
健太郎 「あかんわ。」
リカコ 「あぁ、健ちゃん、どれから片付けよ?裕次郎が有閑マダムのヒモになってる話、親子鑑定に、水道光熱費削減、それから」
健太郎 「大きく息吸って、ゆっくり吐いて、はい、ひっひっふ~。」
リカコ 「ひっひっ、ふ~、」
あずさ 「え?何大丈夫?」
健太郎 「母さんウロきた、僕らで何とかしよ。」
裕次郎「う、うん。」
健太郎 「まずは親父を引っ張り出す。ちょっと厳しいけど。」
福三郎 「裕兄、何かない?」
裕次郎 「う~ん、あ、あれどうかな、いいね焼き肉」
健太郎 「懐かしいなぁ! 土曜日になったら親父にプレゼンしたな。」
あずさ 「お前らそればっかりって、でもめっちゃ喜んでた。絶対思い出すわ。楽しかったもん、あの頃。」
福三郎 「よっしゃ。久しぶりにやろ。ちょうど腹減ってきたし。」
裕次郎 「1.2.1234」
子供一同 「いいね焼き肉、いいね焼き肉、今夜は焼き肉だ♪。」  
ヒデちゃん 「ガタ」
子供一同 「いいね焼き肉、いいね焼き肉、今夜は焼き肉だ♪。」  
ヒデちゃん 「ガタガタ」
リカコ 「牛タンカルビにロースも欲しい、  オープニングはキムチがいいね♪」
子供一同 「いいね焼き肉、いいね焼き肉、今夜は焼き肉だ♪」
ヒデちゃん 「ガラガラ」
子供一同 「お父さん!」
ヒデちゃん 「腹減った。」
リカコ 「行くな?」
ヒデちゃん 「行きます。」
福三郎 「はい、確保。車、車。」
あずさ 「さぁ、乗って。気が変わらんうちに!」
裕次郎 「では、なんか知らんけど乾杯!」
子供一同 「乾杯!」
あずさ 「さあガンガン焼こ」
健太郎 「う~ん塩タンうまい」
リカコ 「米、肉、米、肉、ええわ~。キムチ追加ゆうて。あ、私な、もう別居でいい。理由も聞かん。」
福三郎 「え~、何で?」
リカコ 「あずさとこで事務、福とこで飯炊き、健に小遣いもろて、休みの日は裕と踊る。私、まあまあ忙しいやろ。」
子供一同 「うん。」
リカコ 「ヒデちゃんの鼾で寝不足になったら実は困るわけ。」
福三郎 「あ~。健康管理のための別居か、それは納得。」
あずさ 「では、お父さんの告白を聞きたい人は挙手どうぞ。」
子供一同 「おら~ん」 
リカコ 「じゃ終了! さあ、気分変えて食べよ!肉、追加追加。」
ヒデちゃん 「言いたい!」
リカコ 「はいはい。バラ?カルビ?」
ヒデちゃん 「ちゃう」
リカコ 「ホルモン?」
ヒデちゃん 「鼾と歯ぎしり、絶対リカちゃんの方が凄い!」
あずさ 「げ」
健太郎 「それ禁句や」
福三郎 「空気読んでくれ」
リカコ 「ワレ、喧嘩売っとんか?」
ヒデちゃん 「いや、ごめん。そんなつもりじゃ」
裕次郎 「ok,ok。パパは、独りでゆっくり眠りたかっただけ。でも言えなかった。そうだよね?」
ヒデちゃん 「う、うん」
あずさ 「え! そんなん最初から言うてよ。」
裕次郎 「できないよ。失礼だろ。ジェントルマンだからね、パパは!」
ヒデちゃん 「そ、そうです!そうです!」
裕次郎 「愛と優しさがあだになる、男と女の物語。リカコさん、僕に免じてどうかお許しを。」
あずさ 「さすが、薔薇くわえて踊ってるだけある。」 
健太郎 「お見事」
リカコ 「もう、座布団一枚やって。そや、昨日クラブハウスのねこ占いで聞いてんけど、ヒデちゃんペルシャ族、王様やて。いつも誰かが助けてくれるん。当たってるな。うちは代々亭主関白や。」
福三郎 「おとん最強や。つまりこれがうちのハウスウインドね。」
健太郎 「ハウスウインド? あ、家風ね。」
一同 「ははは」
リカコ 「ヒデちゃん、あんた、そこ、笑うとこちゃう。」
ヒデちゃん 「は、はい。」
一同 「ははは!」

「1500字以内で」と伝えたら、ほぼ1500字使って原稿を書き上げたリカコさん。今回は初稿ではなく何度も書き直して提出。

「書いてるうちにようわからんようになってきて」

その境地まで行けたのは素晴らしい!

わたしのMacは日本語がヘタクソなので「改訂稿」と打とうとして「かいていこう」を変換すると「下位抵抗」と出て、ギョッとすることがある。直す前のほうが面白かったよと言われているようで萎える。

書き直して元の形に落ち着くのもあり。試行錯誤したから「これでよし」と確かめられることもある。

「空腹設定」をどう使う?

宿題を出したときに、「あらすじにある『ヒデちゃん空腹』設定を使える」とヒントを出した。

納屋に閉じこもっているヒデちゃんに、戸の外からリカコさんと4人の子たちがあの手この手で呼びかける。情に訴えたり、脅したり、突き放したり。だが、何を言っても動かないヒデちゃん。戸の外からの「いいにおい」に我慢できず、戸を開ける……そんな展開を想像していた。

「いいにおい」で釣る作戦を思いつくのは、きょうだいでただひとり漁師を継ぎ、ヒデちゃんと漁に出ている福三郎だろう。においのする食べものでヒデちゃんの好きなものといえば何だろう。

リカコさんが最初に書いたあらすじは「ワンカルビで焼肉食べ放題」で終わっている。わたしが足立紳さんと脚本を書いている映画『嘘八百』シリーズに堺発祥の焼肉食べ放題店「ワンカルビ」が登場することから思いついたそうで、講師へのサービス設定なのだが、「焼肉食べ放題はエピローグ」にあたるので、ラストシーンは「焼肉を食べに行く手前、別居問題が決着するまで」を書いてくださいと伝えた。

リカコさんの脚本はワンカルビで焼肉を食べるところまで書いてきたのだが、その前に「焼肉」を「歌」で登場させていた。

こう来たか、と唸った。

「歌」で焼肉を焼くアイデア

音声ドラマで「におい」を表現するのは難しい。わたしが過去に書いたラジオドラマ脚本では「餃子」が2作品に登場している。「ジューッ」と油が弾ける音から、聴き手の餃子記憶を呼び覚ます。

同じ手法を焼肉でも使えそうだが、今回の「納屋の前」設定だと、コンロからは距離があり、音を聞かせるには無理がある。戸の前に七輪を持って来てうちわであおぐとしても、ジューッとはならないし、「七輪どっから持ってきたん?」「肉あったん?」と、いらぬツッコミを呼んでしまう。作者の「ご都合」に見えてしまうのはよろしくない。

そこにリカコさんが出したアイデアが「歌で焼肉」だった。

七輪がなくても、冷蔵庫に肉がなくても、「歌で肉を焼く」ことはできる。しかも、その「焼肉ソング」は「家族の幸せな思い出と結びついている」という設定。これは、うまい。心憎い。

YouTubeで公開しているその焼肉ソングを作詞作曲し、歌っているのは、わたしとリカコさんが出会ったClubhouseルームを毎朝開いている同郷・堺出身の鶴野充茂さん。講師のわたしの作品にちなんだ焼肉設定と、出会いの場を作ってくれた鶴野さんの焼肉ソング。「ヒデちゃんを引っ張り出す、いい手はないか」と考えた末に思いついたのではなく、たまたまうまくハマった形だが、「あれ使お」と閃き、採用するセンスに拍手‼︎

戸を開けさせる=心を開かせる

以前、コンクールを「ドア」に喩えるnoteを書いた。コンクールというドアを突破するには、いろんな手がある。蹴破る、上から越える、下から潜る、隙間から忍び込む。あるいは、向こうからドアを開けさせる。

「戸を開けさせる」は、「天岩戸(あまのいわと)」の日本神話に遡るほど伝統的、王道的な図式だ。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)が弟の須佐之男命(すさのおのみこと)のいたずら三昧に腹を立て、天岩戸と呼ばれる洞窟に引きこもってしまう。太陽の神が隠れてしまい、世の中は混乱。あの手この手で引っ張り出そうとするが失敗。ところが、洞窟の外で楽しそうに騒ぎ立てると、「なんでみんな楽しそうなんだ?」と天照大御神は戸を少し開けて外を見る。「あなたより立派な神様が現れました」と見せられたのは、鏡に映った我が身の姿。そうと知らない天照大御神は、もっとその姿をよく見ようと、洞窟の外に出てしまう。

今回のリカコさんのラストシーン脚本は、ヒデちゃん=天照大御神、納屋=洞窟に置き換えて見てみると、焼肉ソングの使い方が日本神話に通じる。楽しそうな焼肉ソングにつられて納屋から出て来るヒデちゃん。過去の幸せな記憶を思い出して家族の幸せを再確認するくだりは「自分の姿を鏡に映す」とも言える。

もちろんリカコさんはそんなことを考えて組み立てたわけではなく、天性、天然。そこがすごい。

焼肉ソングを活かせるよう組み立てる

心憎い「焼肉ソング」のアイデアが引き立つラストシーンになるよう、要素を整理してみる。

✔︎シーンの入口と出口 
入口:ヒデちゃんの別居宣言のせいでややこしいことになった 何とかして!
出口:別居の理由を聞き、スッキリ。

入口から出口の間に必要なことは「ヒデちゃんを納屋から引っ張り出す」

✔︎料理に喩えると?
意外と美味しかったデザート。甘くて、ほっこり。
家族の幸せを再確認。後味が良いラスト。ええもん食べたなあ。

✔︎上下をどう作る? ベクトルをどう作る?
ヒデちゃんが出て来てくれるかどうかのハラハラ
子どもたちの焼肉ソング作戦×(腹ぺこヒデちゃん+心ぽっかりリカコ)
別居を前向きに受け入れるリカコ×焦って本当のことを言うヒデちゃん
色々あったけど雨降って地固まる

✔︎「焼肉」の使い方
焼肉を立たせるため、前半のお茶とお菓子カット
焼肉ソングでヒデちゃんを引っ張り出す
幸せな記憶を確認して別居を受け入れるリカコ
食べに行くのはヒデちゃんの別居の理由を聞いてから 
最後にもう一度家族みんなで歌う

✔︎ヒデちゃんが別居の理由を告白して「なーんや」までの流れ
焼肉ソングで引っ張り出す→家族の幸せな記憶を再確認→リカコの別居万歳宣言→追い詰められたヒデちゃんの告白→イビキの真相

✔︎雨降って地固まる
イビキと歯ぎしりをヒデちゃんと思っていたリカコ
「ええ子に育ったな 俺らのことあんなに心配してくれて」
「あんたは何も知らんと幸せやな」
焼肉行こ行こっ。家族の幸せの象徴「焼肉ソング」を歌って終わる。

ポイント踏まえて今井加筆バージョン

リカコ 「(戸の外から)ヒデちゃーん、問題噴き出しまくりやでー。浜の家を駐車場にするか福三郎の新居建てるか問題、裕次郎が有閑マダムのヒモになってる問題、どっちから聞きたい?」
あずさ「裕次郎のタネ違い問題もあるでー」
リカコ「あずさ、話ややこしせんといて」
あずさ「お父さんを納屋からおびき出す作戦やん」
裕次郎「パパー、ママに恋人ができたんだって。僕と同い年の」
リカコ「裕ちゃん、自分の話と混ぜんといて」
福三郎「もう熟年離婚でええやん」
健太郎「離婚はアカン。父さんにはこの家に戻って来てもらう」
福三郎「健兄は更地にして駐車場にしたいだけやろ」
健太郎「福三郎は新居建てたいだけやろ」
リカコ 「問題多すぎて酸欠や。大きく息吸って、ゆっくり吐いて、ハイッ、ひっひっふ~。ひっひっふ~」
あずさ 「どないしたん急に?」
裕次郎「ママ、もしかして、僕たちの妹か弟が?」
福三郎「まさかの5人目?」
健太郎「妊婦の腹の出方とちゃう。ただの中年太りや」
リカコ 「ひっひっふ~。ひっひっふ~(ずっと続けて)」
健太郎「あかん。母さんウロ来てる」
福三郎「オトン、出て来んかい! タコ洗ってる場合ちゃうで」
あずさ「どないして引っ張り出す?」
裕次郎 「いつの時代も、人の心を動かすのは、歌」
あずさ「は?」
裕次郎「歌おう。僕たちきょうだい4人が表に出て、漁から帰って来たパパを待ち受けた、あの歌を」
健太郎「納屋の向こうの庭やなくて、こっち見ろや」
あずさ「久しぶりに歌ってみる?」
健太郎「歌でドアが開くか?」
福三郎「やってみな、わからんやん」
裕次郎 「ワン、ツー、ワンツースリーフォー」
あずさ・裕次郎・福三郎「♪いいね焼き肉、いいね焼き肉、今夜は焼き肉だ」
あずさ「健兄も」
子全員「♪いいね焼き肉、いいね焼き肉、今夜は焼き肉だ」
リカコ「この歌、あんたらが小さい頃、よう歌っとった」
ヒデちゃん 「(ドア開けて)今日焼き肉?」
リカコ「ヒデちゃん」
健太郎「父さん」
あずさ「お父さん」
裕次郎「パパ」
福三郎「オトン」
ヒデちゃん「焼き肉行こっ。お腹すいて死にそうや」
リカコ「ヒデちゃん、私、今の歌聞いて、吹っ切れたわ」
ヒデちゃん「え?」
リカコ「陸でモテるときは、海でもモテる。ヒデちゃんがよその女釣ったときは、魚も釣れた。大漁のお祝いに、家族6人で焼き肉行ったなぁ」
健太郎 「最初は塩タン」
あずさ「サンチュで包んで」
福三郎「健兄は塩で、俺はタレで」
リカコ「ようケンカしとったけど、食べたらニコニコになって」
裕次郎「僕はキュウリとトマトとキムチ専門」
ヒデちゃん「裕次郎、肉も食べな、大きなられへんでー」
一同「楽しかったなあ」
リカコ「せやからもうええわ。このまま別居して、別れよ。一人暮らしやと、テレビのチャンネル途中で変えられることないし、歯磨き粉のチューブ、ブチューって真ん中押されて、キーッてなることもないし」
ヒデちゃん「イヤや。別れたない」
リカコ「え?」
ヒデちゃん「寝るときだけ別々やったらええ」
リカコ「どういうこと?」
ヒデちゃん「それは……あの……あの……やっぱり言われへん」
福三郎「オトン、言わな焼き肉お預けやで」
裕次郎 「ワン、ツー、ワンツースリーフォー」
ヒデちゃん「わかった、言う! ……イビキ」
リカコ「イビキ?」
ヒデちゃん「……イビキと歯ぎしりうるさくて寝れんから」
リカコ「そんなん気にせんでええよ。私、ちゃんと寝れてるし」
ヒデちゃん「……そうやなくて、あの……」
福三郎「あのイビキと歯ぎしり、俺もオトンやと思とった」
リカコ「え?」
福三郎「オトンがよう船の上であくびしとって、オカンが一晩中寝させてくれんかった言うとったん、ノロケやなかったんか」
リカコ「私がイビキと歯ぎしり?」
あずさ「そら本人は眠れるわ」
リカコ「ヒデちゃん、今までずっと黙って我慢しててくれたん?」
ヒデちゃん「……言うたら気ぃ悪するかな、思て」
裕次郎「やっぱりパパはジェントルマンだね。レディーのママを気遣って、ほんとのことが言えなかったんだ」
ヒデちゃん「こっち戻って来ても、ええかな」
リカコ「ええに決まってるやん。なんぼでも部屋余ってるし」
健太郎 「よっしゃ一件落着や!」
あずさ「相続の手続き進めるわ!」
福三郎「浜の家が空く!」
裕次郎「僕も幸せになれる!」
ヒデちゃん「子どもら、あんなに嬉しそうにしてくれて。心配してくれてたんやなあ。リカちゃん、4人とも、ええ子に育ってくれたな」
リカコ「ほんまヒデちゃんは何も知らんと、おめでたいわ」
ヒデちゃん「え?」
リカコ 「ううん。めでたいときは焼き肉や! ♪いいね焼き肉、いいね焼き肉」
リカコ・ヒデちゃん 「♪今夜は焼き肉だ」
一家全員「♪いいね焼き肉、いいね焼き肉、今夜は焼き肉だ」

リカコさん脚本塾の伴走者たち

ラストシーンが仕上がり、出来立てほやほやの脚本を演じてもらうことに。リカコさん役はリカコさん。長男・健太郎は三原徹司さん。長女・あずさは堀部由加里さん、次男・裕次郎は徳田祐介さん、三男・福三郎は藤本幸利さん。「ヒデちゃん役が足りない」となり、感想を言いにスピーカーに上がっていた焼肉ソングの作者・鶴野充茂さんにお願いした。

2回目は堀部由加里さんがリカコさん役を、藤本さんがヒデちゃん役を、鶴野さんが健太郎役を、三原さんが福三郎役を、桜井ういよさんがあずさ役を。

ここで活躍したのが、Mayflower理恵さんが作ってくれた登場人物アイコン。毎回聴きに来てくれた理恵さんがそれぞれの人物を膨らませてアイコンにしてくれた。

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ういよさんは「漁師のリカコさん」アイコンを。

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スピーカーに上がった人たちがアイコンに着替えて、画面もとってもにぎやかな脚本塾最終回となった。

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毎朝ニュースを読んでいる鶴野さん、ハツラツとしたいい声なのだが、演技も力が抜けていて、とても自然。ネイティブの関西弁もバッチリ。ラストの焼肉ソングの後で自然と笑いがこぼれるのが、聴いていて楽しく、「ええ家族やなあ」と幸せな気持ちになった。

リカコさんもうれしそうだった。誰にでも、何歳からでも脚本は書ける。自分が書いたものを誰かが演じ、誰かに届く。その醍醐味を味わえるハードルがグッと低くなった。Clubhouseの登場で。

わたしのMacは日本語が苦手なので(2回目)、「かいていこう」を変換すると「書いて行こう」と出て、励まされているような気持ちになることもある。Clubhouse今井雅子脚本塾の最初の受講生リカコさん、これからも書いて、自分に「書きぐすり」を処方してください。



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