環境問題に取り組む「TBM」を知っていますか?
こんにちは。
今話題になっている日本のベンチャー企業、「株式会社TBM」を知っていますか?
TBMは、「素材」で世界の環境問題に取り組む企業です。具体的にはプラスチックや紙の代替素材や資源循環サービスなどを事業内容とし、1,336億円の時価総額評価額を得ています。
ちなみに、ベンチャー企業で5番目の時価総額評価額です。
LIMEX
LIMEX(ライメックス)は、炭酸カルシウム(石灰石)など無機物を50%以上を含む複合素材です。
石灰石を主原料にプラスチックや紙の代替製品を形成・リサイクルが可能になります。
なぜ、石灰石が注目されているのか!?
石灰石は資源に乏しい日本でも自給自足できる資源です。可採年数の想定は伸び続けています。日本だけでも240億トンの資源が埋蔵され、石油に比べて枯渇リスクが少ない資源なのです。
水をほぼ使用せずに紙代替製品を製造できるため地理的な条件など立地制約を受けにくい。
石灰石の優位性
原材料調達段階の優位性
石油由来プラスチックは、原油やナフサから分留し、取り出したモノマーを重合・ポリマー化して製造します。
炭酸カルシウムは、採掘された石灰石を粉砕して製造されます。
この過程で、二酸化炭素排出量の差が50倍の差が出るのです。
もちろん、石油由来プラスチックの方が排出量が高いです。
(※LCIデータベースIDEA version2.3より)
発掘・加工・処分時の優位性
石灰石の発掘・加工は、石油や金属などの資源と比較して容易であり、プラスチックや紙を代替する原料として供給の安定性が知られており、価格が安価です。
さらに、プラスチックやゴムなどは日光などの環境要因で製品の劣化が進みますが、石灰石は環境要因に左右されにくい資源なのです。
処分過程(燃焼など)において、石油由来プラスチックの大部分は炭素であるため、燃焼する時に炭素が酸素と結びつき、二酸化炭素(CO2)を大量に放出します。
一方で、石灰石は炭酸カルシウム(CaCO3)は、燃焼する時、酸化カルシウム(CaO)と二酸化炭素(CO2)に分解されます。
この化学構造によって、石灰石は石油由来プラスチックに比べて、二酸化炭素排出量を約58%削減することができるのです。
TBMの製品
LIMEX Pellet
炭酸カルシウム粉末とポリオレフィン系の熱可塑性樹脂などを均一に分散させた複合材を製造し、形成していく
形成品例
LIMEX Sheet
石灰石を主原料とした、プラスチックや紙の代替として使用することが可能な素材。紙に比べて製造時に水をほぼ使用せずに、耐久性と耐水性に優れている。
形成品例