どうやったら絵が上手に描けますか?
2022年にはいくつかの小学校や中学校で、講演をさせて頂きました。
日本のアートリテラシーの低さを何とかしたいな、ドイツで学んだことを還元したいなという思いからスタートして、色んな方との繋がりで実現させて頂いています。
海外で夢を叶えるためには?みたいな夢を追うことについての話をついでに頼まれるので、それとセットに美術の話をさせてもらっています。(低学年だと美術だけで1時間は難しそうということもあって)
今回はコラム記事なので、有料です。普段のですます調ではなくして、もうちょっとしっかりとしたボリュームのある記事しますね。
よくもらう質問
そして質問を沢山頂くのですが、中でもよくある
「絵はどうやったら上手くなりますか?」
という質問。
そして同じように
「マサキさんみたいに上手な絵はどうやったら書けるようになりますか?」
と聞かれることも多い。
みなさんもここで気づくことがあるでしょう。
私の絵は「上手い」のか?ということ。
抽象画に近いこのコンセプチュアルな作品は、彼らには「上手い」と形容される傾向にある。
これは美術に詳しくないような友人知人、展示を訪れた人からも言われることがある。「上手ですね」と。
彼らが褒めようとしてくれているのは言うまでもないけれど、それが「上手い」というワードなのは何故か。これに非常に違和感を覚える。
今回はそんな、美術教育と、日本の文化の話を交えた
「絵は上手くならないといけないのか?」という問いへの思考。
*最初にはっきりと言わなければならないことは
「art」である作品と純粋な絵画作品は少し別。
ただ話がややこしいので、ここでは書き方は限定しないけれど、混乱しないようにお願いします。artとアートは別だよっていう話は別記事で
「うまい」はどこからどこまで
絵が上手いということは一体どういう事を言うのか。
みんなが思う「うまい」は大きく分けて二種類ある。
「①上手い」と「②巧い」
これをもうちょっと分解するとおそらくだけど
①センスがいいもの
②写実的な画力があるもの
になるんではなかろうか、と思う。
前者は色合いがいい、なんかわかんないけどかっこいい、おしゃれとか。タイポグラフィを見たときの気持ち良さとか、色面構成とか広告のようなデザイン的なうまさというのは、絵画にも当てはまる。印象派とか。
後者は分かりやすい。写真のようにうまい、デッサン性に優れているとか。
情緒的に描かれてるロマン派っぽいやつとかも含めて。
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