報・連・相の大切さを考え直してみた
※本投稿は、FacebookのNote機能を使って投稿していた記事の転載です。
最近、仕事の相談?みたいな会話をしている中で、報連相ってどうやればいいのか分からない、みたいな話をする機会などが重なったので、まとめてみようと思います。
この話は、報・連・相しろ!と言われている新卒社員や若手だけでなく、報・連・相しろ!と指示をする上司にもぜひ、読んでほしいな、と思います。なぜなら、認識が共有されていないまま「報・連・相」と言えば伝わるでしょ?という甘い認識では、その価値が発揮されないからです。
Wikipediaによると、「 報・連・相(ほう・れん・そう)は、「報告」「連絡」「相談」を分かりやすくほうれん草と掛けた略語。主としてビジネス(職場)において使われる。 (中略)
報告 部下が上司の指示に取り組みつつ、途中経過を報告すること。
連絡 自分の意見や憶測を含めない関係者への状況報告。
相談 自分だけで業務上の判断が困難なとき、上司に意見をきくこと。」
と書いてあります。
新卒の方などは、そもそも報・連・相が大事!と言われても、何を報・連・相したらいいの?と悩んでいる人が多いのではないでしょうか?
そんな人には、まずは「全部!思いつく限り全部、報・連・相です!」とおすすめしたい。
なぜなら、報・連・相は、プロジェクトや、目の前のタスク、ルーティンワークを問題なく進めるためのものであるからです。
新卒社員に限らず、報・連・相が必要な場合においては、以下の3つのケースがほとんどかと思います。
1.仕事のゴールがよくわかっていない or 間違って理解している可能性がある
2.割り振られたタスクの優先順位がよくわかっていない or 決められない
3.仕事の責任を負う立場にいない
さて、報・連・相の話に関わらずなんですが、「上司の時間を取ると申し訳ないんじゃないか?」とか「自分でなるべくできるところまでやり切らないといけないと思ってます」ということをよく聞きます。
これ、本人は気遣いのつもりで言っていたり、上司からも「俺は忙しいんだから、手短に頼むよ」などと言われることで陥るワナの一つだと思っています。上司も部下も、一つの仕事を進める上では、お互いに大事な仲間なのだから、その「仕事の達成」に向かって、うまく連携する。そのために報・連・相をうまく使ってほしいです。
上の3つのケースは、すべてに繋がっているのですが、仕事を進める上で超重要なのは、責任を取るのは、上司であり、会社である、ということです。上の3つのケースのうち、c.はそもそもの前提となります。そして、a. は、責任を取るべき上司(会社)が、これなら責任を取ってもいいよ、と考えていることと作業の方向性が合っていないということになります。b.は上司(会社)としては、リスクの高いヤバいやつを早めに終わらせてしまい、責任を取ることを回避したいのに、それが伝わっていないということですね。
もうお分かりかと思いますが、上司(会社)としては、仕事の責任を負うべき立場として、仕事の目標設定を行い、それぞれの仕事のリスクの高さに応じて、優先順位を定めながら、それを部下や協力会社に割り振り進めていっているのです。
その上司(会社)の方針をしっかり理解し、取り返しのつかない事態を避け、上司(会社)が責任問題を問われないこと、がまずは仕事を順調に進めるためには必要なことです。
だって、部下は、今、責任を取ることはできないのだから。そして、会社全体として、これはヤバい!ということが起こる可能性は、部下の判断よりも上司の判断に従う方が明らかに低いと思いませんか?
(上司の判断が間違っている場合はこの限りではありませんが、まぁ、今回は上司の判断について議論するのはやめましょう)
報・連・相 は発生するリスクを最小限に抑えるため、責任を取る上司(会社)の方針と、作業の方向性、および進捗具合のすり合わせを行うためになされるべきだと、僕は考えます。
a. ~ c.であるような部下を持つ上司としても、むしろ、a. b.という状況であるからこそ、部下の状況は全て、聞き出し、しっかりと進むべき方向性を教えてあげるべきでしょう。それが、自身の取るリスクを最小化することに結局のところつながるはずだからです。時間がないなどと言っているよりも、急がば回れ、しっかりと部下の現状を聞き、進むべき道を示唆し、遅れているなら改善策を考え、時には自ら、もしくは他の人への再割り振りなどを考えていきましょう。部下にとっても、より多くの気づきを得ることになれば、その方が長期的にみて、成長につながるので、リスクはさらに低くなります。
部下としても、自分自身ができないことを、できないまま、もやもやと考えているのであれば、その時間で、 報・連・相の内容と伝え方を考えてみましょう。上司の時間を奪うのが嫌なのであれば、どういう説明をすれば、より簡潔に課題を伝えられるのか意見をまとめるのです。
より「デキる」部下でありたいなら、コンサルタントとしての経験から言うと、「自分は~~な方向で進めたいと考えている。しかし、△△が分からないので、考えが正しいのか分からず、前に進めないでいるので、力を貸してほしい」などと自分が目指している方向と、どこか課題だから進んでいないのか、を上司に伝えてあげられれば、上司は方向性があっているのかどうかを瞬時に判断し、それが合っていれば部下の課題に簡潔に示唆を与えることができるため、非常に有効です。
最後におさらいですが、 報・連・相 は、とにかく「すべて」を伝えることを心がけましょう。だんだんと優先順位が理解できてきたり、そもそも責任を持てる範囲が増えていけば、だんだんと「すべて」を 報・連・相 する必要自体がなくなり、自分自身で何を 報・連・相 すべきか、が分かってくるようになります。
それが、もし分からないなら、「何を」かを考えるレベルにはないということなので、何も考えず「すべて」を 報・連・相 するのが賢明です。