shift innovation #57 (WORK MILL hack 4)
今回は、株式会社オカムラが主催する大阪beeにて「語ろうあなたの考え、知ろうみんなの考え vol.2」哲学対話の会に参加しました。
【哲学対話の会】
哲学と聞いて難しいと感じたあなた、そんな事はありません。
哲学対話はそんな普段の生活では深く考えないようなテーマをみんなでじっくり考えるのを楽しむそんな企画となっています。
「失敗って何」「大人って何」「怒りって何」
この問いへの考え方は皆さん人それぞれ違うと思います。
そんな人それぞれの考え方に触れれる面白い機会です。
一緒に哲学対話を楽しみたい人beeに集まれーーー。
【WORK MILL】
「働く環境を変え、働き方を変え、生き方を変える。」
WORK MILLは、「はたらく」を考え、「はたらく」を変えていく活動です。
今までの当たり前にとらわれず、「様々な視点で(見る)」、「価値観を挽き出す(MILL)」の2つの意味を込めています。
多様な人達とのオープンな共創プロセスのもと、「すぐにみられる」ウェブマガジン、「手に取れる」雑誌・冊子、「訪ねに行ける」共創空間を中心に展開し、共創による課題解決や価値創造を目指しています。
働く環境づくりで困っている方、よりよい働き方を創りたいと考えている方、どうぞお気軽にご連絡ください。
【hach 1の内容】
変化の激しい今の世の中において、さまざまな情報が溢れる中で、その本質を見極めるためには、今までの前提である固定観念を疑うことからはじめる、つまりは、哲学対話することが重要になるのではないかとまとめました。
【hack 2の内容】
セルフ哲学対話を実践する中で、前提(固定観念)を疑い、トレードオフを解消することにより、解決策を導くことができるなど、哲学対話は新たな価値を想像することができる対話手法であるとまとめました。
【hack 3の内容】
捉えた事象に対して、適用する法則により、導かれる仮説が異なることになり、今までとは異なる法則や仮説を導くためには、捉えた事象を懐疑的に捉える必要があり、特に、捉えた事象の本質を問うことが重要となるとまとめました。
【今回の内容】
今回は、「嫌いな仕事をやりがいのある仕事にすることはできるのか」という問いからセルフ哲学対話をした思考プロセスから、「問いの重要性」について説明することとします。
【問いの重要性】
セルフ哲学対話をする中で、自問自答している問いの種類とは、「そもそも・・・」と問う本質確認質問、「本当に・・・」と問う事実確認質問、「どうして・・・」と問う原因確認質問、「どうすれば・・・」と問う方法確認質問があります。
これらの質問に基づき、自問自答を繰り返すことにより、新たな機会を発見し、新たなアイデア(解決策)を導くことができるなど、哲学対話において問い続けること
は重要なことであると考えます。
【問いの重要性(課題転換フェーズ)】
「日常会話が苦手であるため営業は嫌である」という事象(課題)に対して、「営業において日常会話が一番重要である」という固定観念から、「日常会話が苦手である」と「日常会話が一番重要である」という矛盾する事象が対立することとなりました。
そして、手詰まりの状態となったことにより、「日常会話が一番重要である」という営業における本質的な部分を懐疑的に捉えることによって、「(そもそも)営業の業績を上げるために、日常会話をする必要があるのか」という本質確認質問をすることとなりました。
その結果、「(一層のこと)会話をせずに営業で業績を上げる」という今までとは異なる法則を適用することによって、「日常会話だけではなく、仕事の話も全くしない」という仮説を導くこととなりました。
これらのように、「日常会話が苦手である」という事象(課題)と「日常会話が一番重要である」という常識を対立させ、手詰まりの状態をつくることによって、今までとは異なる機会(法則・反対命題)を捉えることが重要となります。
【問いの重要性(機会発見フェーズ)】
「日常会話だけではなく、仕事の話も全くしない」という事象(仮説)に対して、仕事であるのに仕事の話をしないという非常識により、手詰まりの状態となったことによって、「仕事の話も全くしない」という非常識に対して懐疑的に捉えることとなりました。
その結果、「(本当に)仕事の話も全くしないということはできるのか」という事実確認質問をすることにより、「仕事の話もしないのでは、訪問する意味がない(目的を達成できない)」と捉えました。
そして、「(どうして)訪問せずとも目的を達成することができるのか」という原因確認質問をすることにより、「訪問する目的とは、飲食店の状況を知ることである」という新たな機会(統合命題)を導くこととなりました。
これらのように、営業をするにも関わらず「仕事の話も全くしない」という非常識により、手詰まりの状態となることによって、今までとは異なる機会(統合命題)を捉えることが重要となります。
【問いの重要性(課題解決フェーズ)】
「訪問する目的とは、飲食店の状況を知ることである」という事象(統合命題)に対して、「(どうすれば)飲食店の状況を知ることができるのか」という方法確認質問をすることにより、「客として店に食事に行く」という目的を達成するための方法を捉えました。
その結果、「店で食事をし、店にあったレシピを提案することにより、店で日常会話をすることなく、営業の業績を上げることができる」という解決策(結論)を導くこととなりました。
【まとめ】
創造的思考をする上で、必要となる問いには、「そもそも・・・」と問う本質確認質問、「本当に・・・」と問う事実確認質問、「どうして・・・」と問う原因確認質問、「どうすれば・・・」と問う方法確認質問があります。
事象に対して、手詰まりの状態となることにより、「そもそも・・・」と問う本質確認質問をするなど、固定観念が顕在化することとなり、そして、手詰まりの状態となることにより、「本当に・・・」と問う事実確認質問をするなど、固定観念から脱却することができます。
そして、「どうして・・・」と問う原因確認質問をすることにより、固定観念から脱却した事象を構造的に捉えることができ、「どうすれば・・・」と問う方法確認質問をすることにより、事象の構造に類似する方法を捉えることができます。
これらの問いの中でも、特に重要であるのは、本質確認質問であり、常識と非常識が対立し、手詰まりの状態となることにより、本質確認質問をするなど、固定観念を顕在させることによって、今までとは異なる法則を導くことができます。
これらのように、哲学対話の中で、これらの問いを続けることにより、今までとはことなる新たなアイデアを導出することができると考えます。