展覧会目次録【2022】
私が東京から離れられない最大の理由
"多種多様な展覧会"に関する、2022年の記録
【渋谷ヒカリエ】
BLEACH EX.
中学生の頃、少し遅れてジャンプにハマった私にとって、看板漫画と言えばONE PIECE、NARUTO、BLEACHだった
私の中で3作品に優劣は付けられないが、少なくともあの当時、10代中盤の私に最も刺さっていたのはBLEACHだった
20周年を記念した原画展で改めて感じたのは圧倒的なセンス
キャラクターや技の名前と造形、巻頭のポエムに台詞回しなど、全てを引っ括めた魅せ方に痺れる
黒で統一された会場に配置されたクールなイラストや台詞に溺れ、危うく厨二病が再発するところであった
1/5
【東京ステーションギャラリー】
ハリーポッターと魔法の歴史展
東京駅から改札を出て10秒
丸ノ内駅舎内のステーションギャラリーで行われていたこの展覧会は、想像の5倍は玄人好みのものだった
ハリーポッター本編の物語やキャラクターに関する展示はほとんどなく、J.K.ローリングがハリーポッターを執筆する上で影響を受けた魔術や錬金術、幻獣に関する資料がズラリと並んでいた
軽い気持ちで訪れると痛い目を見るほど専門的な内容が多く、純粋にハリーポッターの世界を楽しみたい人には、やや重たいものだったかもしれない
逆にハリーポッターを知らずとも、中世の怪しい歴史に興味があれば、ドップリと楽しめるであろう
2/13
【六本木ヒルズ】
アベンジャーズ展
ノーウェイホームで惹き込まれ、約半年でアイアンマンからエンドゲームまでの追走を終えた私の足は、気が付けばここへ向かっていた
珍しい設定資料や細かな解説、というよりはヒーロー達のスーツやアイテムにスポットを当てた展覧会だ
各所に設置された撮影スポットでは、アベンジャーズになりきる事ができる
ポーズを決めれば、キャップの呼び声がどこからか聞こえてくるような、気がする
5/22
【国立西洋美術館】
自然と人のダイアローグ
約1年半の休館を経て、4月にリニューアルオープンした国立西洋美術館
再開後最初の展覧会からは、その気合いの入りようがありありと窺えた
タイトルの通り、風景とそこに在る人々の営みを描いた絵画がずらりと展示されており、風俗画が大好物の私にとっては大変な眼福空間であった
個人的MVPは点描画の祖、シニャック
サン=トロペの港の夕焼け空と水面のグラデーションは見事の一言
8/21
【東京都美術館】
ボストン美術館展 芸術×力
いつの時代も芸術と権力は不可分である
ボストン美術館から遥々やってきた60点は、そのどれもがパワーを感じるものだった
中でも、イギリス王室への謁見の際に身に着けられたという、60カラットのエメラルドのブローチや増山雪斎の孔雀図には文字通り目を奪われた
一方で思わずクスッとしてしまう、ユニークな作品も必見だ
吉備大臣 入唐絵巻では、鬼となった阿倍仲麻呂と超能力者吉備真備の摩訶不思議アドベンチャーが繰り広げられる
落語なんて目じゃないほどの大昔、平安時代のユーモアが今でも通用するのには恐れ入った
9/17
【印刷博物館】
地図と印刷
石に彫られたヒエログリフから東京オリンピックのポスターまで
印刷の歴史を丸ごと学ぶことが出来るのが、文京区の凸版印刷小石川ビルに併設されている印刷博物館だ
此度の展覧会では地図に焦点が当たっており、国内あるいは世界から日本列島がどのように見えていたのか、順を追って辿る構成になっていた
北海道が存在しないものや、列島全てがひとつの島に丸め込まれているものには驚いたが、同時に長久保石水や伊能忠敬の地図は現代と遜色なく、その労力と精度に感服した
エルデンリングのマップですらランドマークの取り逃しが頻発した私には、到底不可能な所業であることは間違いない
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