島嶼化した日本人 その5 日本社会の女性化

大陸の諸民族は、隣接する異民族との生存競争で、常に勝ったり負けたりの暴力文明の中を生きてきましたから、中東の国などでは女性は前に出てきません。

一方、縄文の遺跡からは、狩猟用の矢じりなどはあっても武器や、武器で傷ついた人骨は出土していないそうですから、平和で安全な島でした。
海に囲まれた日本の縄文遺跡では、貝塚が2500カ所も見つかっているそうで、女性たちは貝や海草など、色々な海の幸を安定的に利用していたようです。
今でも海女が各港町にいるように、海女と養蚕は主婦が家計の中心になるので、かかあ天下などと言われています。

もともと農耕や稲作では女性の労働力が欠かせないので、日本は昔から男女共同参画でしたが、狩猟を主とする騎馬民族、大型家畜を扱う危険な作業が伴う牧畜は女性には不向きですので、西洋・中東文明は男尊社会だったと言えるでしょう。

人間は哺乳類ですから最初は母親中心の母系社会だったようで、日本も縄文から平安時代までの平安な時代は、妻問婚(つまどいこん)が主だったと言われています。
天照大神も、左翼の言う卑弥呼も女性ですし、平安の女流文学は当時の女性が高い教育を受けていたことを示しています。
アフガンを見ればわかるように、平和な国でなければ女性の教育などできるものではありません。

鎌倉以降の武家社会では領土の支配権をめぐる戦いだったので、民百姓が殺されたりすることはありませんでした。
戦国時代から昭和までは戦争があったので、男中心の社会でしたが、敗戦後は「命は地球より重い」という母性原理優勢の社会になりました。

ですから今やもう「義を見てせざるは勇無きなり」は消え、「勇気」は死語となり、「そんな危ないことするな、何かあったらどうすんだ」というリスク回避型国家になってしまいました。

p.s.
日本では昔から祖国を母国といいます。そのほか、母屋 母校 母港 母船 空母 母音 母指 分母・・・などと言います。
日本人は元来世界一の母性的な国民であります。

<今日の名言>
女性的な社会は危ない社会。
戦略的な行動に弱く、末梢の細部にのみに注目が行く。  
同じ仕事には精を出すが、独創的な仕事は避ける。  
和を重視して実行しない。石橋を叩いて渡らない。
嫉妬心が強く、みんなで叩くヒステリー社会。
形式や格式を好む。
自己保身で責任は組織のせいにする。
信賞必罰のけじめを好まない。
母性的な温情主義。
終身雇用制は女性的になる。
・・・と言ったら、世の女性に怒られそうではありますが・・・ご容赦のほど。


お読みになって頂きありがとうございます。宜しくお願い申し上げます。