島嶼化した日本人 その3 〜大人になっても子供のような〜
世界地図を広げますとイギリスは日本より北にありますが、温帯に位置する島国は日本ぐらいで、そのために日本列島は穏やかな気候と雨と色々な食べ物に恵まれていました。
縄文は狩猟採集の時代といわれますが、貝塚を見てもわかるように日本人にとっては漁撈(ぎょろう)も安定した食糧源になっていたようです。
日本人は魚介類が好きで、魚卵を利用する魚食化も発達しました。日本人にはアルコールの分解酵素や乳糖を消化する酵素を持っていない人も多いですが、海藻を消化する酵素は日本人にしかないそうです。
日照りや冷害で飢饉が起きることもありましたが、海の幸山の幸をいろいろ工夫して利用しながら、安定した暮らしをしてきたと思います。
イギリスが島国だといってもドーバー海峡は泳いで渡れるぐらいですから、今までに500回も戦争をしたそうです。
それに比べると日本は有史以来異民族と戦ったのは数回しかないという安全な島だったので、島の日本人は家畜や動物園の動物のように、食と安全を保障されて"幼形成熟"が起きたといわれています。
戦後長く続いた平和と飽食が日本人をしだいに幼稚化させていったことを振り返ればこのことは納得できるでしょう。
幼形成熟を"ネオテニー"といいますが、この長所としては成熟するのに時間がかかるので、学習時間もそれに比例して長くなることだそうです。
ですから日本人は大人になっても子供っぽさを残しているので、日本には色々なオタクが沢山いますが、ノーベル賞受賞者も好奇心と探求心に富んだ研究オタクだといえましょう。
ですから歳を取っても、何かあるとすぐに辞書を引くのも日本人ぐらいだそうです。
※幼形成熟(ネオテニー)とは、未熟のまま大人になる動物現象のことです。しかし未熟ということは、大人になっても様々な知識や経験を柔軟に吸収・学習し、成長に対して貪欲なことを意味します。脳の成長を止めてはなりませんね。
p.s.
アメリカはアフガンから撤退するとき「自分の国を守ろうとしない国をアメリカは守らない」といいました。尖閣を攻められる時、果たして日本政府は自力で守ろうとするでしょうか。
<今日の名言 × 3>
強い者は忍び足で歩く。
バカはつられて笑う。
敵は味方。(自分を鍛えてくれるから)