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株式会社エモズティラボの目指すもの

こんにちは。

今日は、僕が設立した2つめの会社、株式会社エモズティラボについて書きます。
まぁここで早速タイトルの答えは出してしまいますが、エモズティラボは、"ことほぎの染め物"「高砂染(たかさごぞめ)」の再興を目指す会社です。


1. 前提
1.1. 高砂染についての説明はこちら
 →歴史的背景から紐解く高砂染

1.2. 設立者
上記に「設立した」と書きましたが、ファウンダーは僕一人ではありません。元々任意団体として活動し始めたときの発起人と、江戸時代高砂染を創業した家の末裔の方と一緒に設立しました。

1.3. 設立理由1
「なぜNPOとかボランティアじゃないの?」などと聞かれますが、株式会社にした理由は主に3つ(個人的な見解です)。

①ボランティアや任意団体でない理由
活動には「資金」が必要です。もちろんボランティア団体として助成金などをもらうことはできますが、そうすると助成金を出す行政などの動きに「縛られる」可能性が出てきます。
高砂染は、現在の兵庫県姫路市・高砂市・加古川市を中心とする「姫路藩」の特産でしたが、もちろん現在姫路藩はありません。ベースになった謡曲高砂は阿蘇(現熊本)~播州高砂(現兵庫)~摂津住江(現大阪)への物語であり、また高砂染の染型を作っていた兵庫県三木の染型職人は現在の岡山や四国、京都の舞鶴まで型を売りに行っていたようで、そんなダイナミズムの中で現在の行政単位に縛られるのはもったいないと思っています。

②「会社」である理由
ビジネスこそ持続可能性を持って劇的に社会を変革できると考えているから。
これは(言い方は申し訳ありませんが)、おそらく日本の中高年以上の方には理解しにくいと思っています。ミレニアル世代(これ自分で言うのは初めて)にとって、お金を稼ぐのは、提供した価値を対価として可視化して実感を得るための手段であり、次の変革へのレバレッジを効かせるための手段だと考えています。
「ソーシャル」という言葉で括られることも、本当はあんまり好きではありません。だってビジネスニーズは、本来的にはソーシャルニーズの中にしかないからです。

③「株式会社」である理由
設立のリスクとリターン、責任の範囲と権利の決定に自由度を持たせるため。
NPOや合同会社は出資する「リスク」を評価しません。NPOは出資者のリターンを無視する(「非営利」なのは、株式会社でいうところの"出資者")ですし、合同会社は所有と経営を分けない上に、社員の総意で物事を決めないといけないから。むしろ責任の所在がわかりにくくなると思っています。


1.4. 設立理由2
上記1.2.がそのまま、僕が設立したひとつめの会社、株式会社Sydecasと別会社にしている理由です(参考:前回記事「株式会社Sydecasの目指すもの」)


2. 個人的に取り組み始めたきっかけ
高砂染に出会ったのは、実はSydecasの≪ユニユルク≫に使う生地と、「ミシンラボ」に必要な場所を探しているなかでの偶然でした。
ちょうど興味を持ち始めたタイミングで発起人の方が旦那様の海外転勤で渡米しなくてはならず、そこに飛んで火に入った虫が、僕です。

とは言え、高砂染の美しさに、心から驚いたのは事実であり、「何もない」と思っていた地元にこんな素晴らしいものがあるのか、と嬉しく思ったのは、ちょうど一年ぐらい前(2016年の7月ぐらい)でした。
(このあたりの経緯は、高砂染復刻クラウドファンディングの募集ページに記載しています。クラウドファンディングは成功し終了しています


3. アプローチ
高砂染を「再興」するアプローチについては、また別記事に書こうかと思います。

4. 今後の展開
前述のとおり、高砂染復刻クラウドファンディングは無事に目標金額を達成し終了。現在は復刻準備と、秋から登場する新ブランドの準備を行っています。

またおいおい、進捗などのリアルな感じも、ここに書いていければいいなと思っています。




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