記事一覧
北陸新幹線の延伸ルート -湖西線と京都線複線の一方を改軌して大阪へ
北陸新幹線延伸の建設費が従来想定の2倍に膨らむという報道がありました。もう、あまりにも想像できたことで驚かないのですが、そこまでして新規路線を建設する価値があるのかどうか、正直私には疑問です。
湖西線を3条軌道あるいは4条軌道にして京都に至り、同様に京都線の快速線を3条軌道か4条軌道にして新大阪、あるいは大阪に至って、関西方面とはE8系みたいなミニ新幹線で結ぶというのではだめなんでしょうか。す
【旅行メモ】ガイドブックに載っていないナポリの魅力的な場所
2023年12月29日から31日までナポリに滞在しました。29日の朝にパレルモからフェリーで到着し31日にイタロでローマに向けて出発するまで2泊。1旅行者のメモとして、ガイドブックやウェブの記事に載っていない魅力的な場所を今後行かれる方の参考として書いておきます。
粉もんはうまいが、やばい場所が存在するなど、なにかとネガティブな側面が強調されるナポリですが、卵城やサンタルチアの海岸風景、王宮、ガレ
"筋"としての経営戦略 市場でもビジネスモデルでもない重要な戦略要素
この記事は、最も戦略的な思考が必要な反面、最も見落とされている経営戦略の要素である”筋”としての戦略、つまり成功の達成経路の選択としての戦略について考察するものです。
一般に戦略と呼ばれているもの
一般に事業戦略を構成している第1の要素は、関与する市場です。事業は、身を置く市場の成長性や収益性から大きな影響を受けます。成長している市場、市場価格が高価である市場に身を置けば、自社も成長し利益を上
【サービス経営】クライアントフェイシングに関する考察 営業は必要?なぜ一見さんお断りなの?
『サービスの経営学 』を東洋経済新報社から上梓してから、ずいぶんと時間が経ちました。この書籍は、ともすると製造業が考察の標準となっている経営学において、サービス業独特のものの考え方を整理した珍しい書籍であり、サービス業の方々のみならず、学者の方々にも論文中などで引用していただいています。私としては、この書籍出版後も考え方の整理を続けていますし、コンサルティングなどの中でシステム・インテグレーション
もっとみる事業要素間の循環としてのビジネスモデル
一般にビジネスモデルと呼ばれているものと循環のビジネスモデル
ビジネスモデルとは、事業の仕組みです。一般的には、チャネルやサプライチェーンのようなプロセス的な仕組みや構造のことを指しています。これとともに、カネをどこから得、どのように回していくかという財務モデルもビジネスモデルの一種と認識されています。
これらとは異なり、事業要素の間に影響関係が存在し、ビジネスが自己再強化されるようになってい
日本企業のDXは何故うまくいかないのか? 変革受容性の極端な欠如
チェンジマネジメントの大家であるジョン・コッターは、企業は安定的・固定的なアウトプットを効率的に行うことを目的としたヒエラルキー組織と重畳的に、変革のためのネットワーク組織を持つべきだと言っています。社内コンサル組織や、伊藤忠の第8カンパニーのようなものを言っているのでしょうね。
コッターは、典型的なチェンジマネジメントの適用対象として「ERP導入」を挙げています。若い頃不思議だったのは、海外で
日本の製造業の競争力低下原因 顧客理解の欠如と過剰カスタマイズ
日本の製造業は、その競争力をどんどん落としていきます。最も大きな理由は、日本製品の価格が高いからだと思っています。今までは日本人の給料が高いのでしょうがない、とうそぶいていたのですが、そんなことは嘘だとバレてしまっている。高価格の原因はいくつも複雑に絡まり合っている組織的な要因によるものだと思っています。
まず、顧客を理解していない。これは、卸モデルを採っているということもありますが、設計部門や