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お作法はあってしかるべき。
こんにちは。昨年同様に合宿のアテンドにて長野県に行ってきました。雨が降ったり霧が出たり、晴れると暑くなったりして、体調の管理が大変でしたね。みなさんもお気をつけくださいね。
再びお作法。
ワークショップをおこなう機会がめっきり減ってしまいました。それでも日々学びの場を設けながら自己研鑽をしています。特にファシリテーションについては様々な側面から学んでいます。最近はYouTubeなどにも良質のコンテンツがあったりラーニングコンテンツも充実しているから助かります。
レゴ®シリアスプレイ®やデザイン思考のメソッドそのものももちろん重要なのですが、最近感じているのが「お作法」をしっかりと習得し、参加者に案内できるようになる能力を高めることの大事さ。デザイン思考で言えば付箋の書き方ひとつ、またレゴ®シリアスプレイ®ならグランドルールです。
7つの習慣がすべてではない。
個人的には7つの習慣もそんなお作法を学ぶための哲学書であると位置づけていたりします。至極当たり前のことをひたすら言っているし、とてつもなくポジティブ思考でもある。そこにはある種の気持ち悪さが詰まっていると感じてしまうこともあるかもしれません。これがすべてではないのですが。
7つの習慣は成功をテーマに米国における200年間の文献をスティーブン・R・コヴィー博士が紡ぎ、その結果生まれた書籍です。当然のことながら今の時代に則さないものも数多くある。また欧米の文化と我が国の文化とのギャップ(例えば宗教観など)も含まれているのは紛れもない事実なのです。
原理原則のためのお作法。
最近では「コスパ」「タイパ(タムパ)」を重視しすぎるあまり、良い悪いの判定を早くつけたがる傾向も見て取れます。答えが複数存在する場合の議論や対話のお作法が身につけられない中等教育の問題もあるのかもしれないですが、それは企業でも同様。じっくり考えるという時間があまりにも短い。
7つの習慣のなかで社会心理学者のエーリッヒ・フロムの言葉のあとにこのような言葉が記されている。
すべての生命に、成長と発達のしかるべき順序がある。子どもはまず寝返りを覚えてから、座り、はいはいすることを学ぶ。その次に、歩き、走ることができるようになる。どの段階も重要であり、時間がかかる。省略できる段階は一つもない。
「インサイド・アウト」成長と変化の原則 より引用
お作法をクリアしないままテクニックに走り、先を急ぐことこそコヴィー博士の言う「個性主義」の深みにはまっていく第一のポイントなのだと思うのです。成長と発達へのしかるべき順序がこの7つの習慣であり、その原理原則が「人格主義」にほかならない。この本はそんなことを語っているのです。
お作法のためのファシリテーターの生き方。
レゴ®シリアスプレイ®メソッドの最大のお作法は「作品で自分のことを語るのではなく、作品が自分について語る」です。それによって自分自身の内面にある思いや考えがブロックひとつひとつに宿り、自ずと作品が語り始めます。口は(いや人間の身体は)単なる作品の代弁者にすぎないのです。
このお作法を咀嚼し、理解し、実践してもらうためにスキルビルディングというワークが存在します。
何事においてもまず寝返りができるようになってから歩く、走るのステージに向かうことができます。そのお作法をできるかぎり楽しく、辛くなくて、さらには前向きにおこなえるようにするにはどうすればいいか。そう思いながら考える日々を過ごしています。ファシリテーターとはそういう生き物。
最後に。
合宿の最後に、継続して学べるよう9つのミニ講座を紹介した。すべて学習するのは大変ですけれど、正しいお作法を学ぶための省略できない段階だと理解してもらえていたら嬉しいなと思います。