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コーヒーと仕事。|2024,Week41.
先週末、東京ビッグサイトで開かれたSCAJ2024に参加してきました。このイベントは、「アジア最大のスペシャルティコーヒーイベント」と銘打たれている通り、コーヒー生産・地域の国々はもちろん、抽出器具を製造・販売するメーカーや問屋、焙煎のロースターやカフェといったコーヒー関係者が集まる、年に一度の展示会です。僕は毎年のように行ってるのだけど、今年は会社の人を誘って参加しました。
といっても、僕は一般の参加者側なので、ブースを周り試飲のコーヒーを飲んで気になるマシンの話を聞くというもので、気楽に楽しめました。個人的に印象深かったのは広島のBAG TOWN COFFEEのブース。ここではエクアドルで収穫された「Sidra(シドラ)」という品種のコーヒーを出していて、それがすごく美味しかった。完熟した果実のピューレを飲んでいるような濃厚さがあって、思わず唸ってしまった。聞くところによるとシドラという名前はりんごの醸造酒の「シードル」からきているそうで。あまりにも美味しすぎたので会場でコーヒー豆を購入し、家でも飲み始めています。
他にも、コーヒーにさまざまな香りをまとわせ、独特の風味を生むインフューズドコーヒーを扱ったALPS COFFEE LABのブースや、最近注目の中国産コーヒーのブースなどなど。コーヒーそのものを改めて考える、良いきっかけとなったSCAJでした。
世の中に溢れている仕事の数々。
こういう展示会に行くたびに思うことがあるのだけれど、つくづく世の中にはいろんな仕事があるのだなと思う。今回のSCAJは事前の来場者登録が必要で、その際に職業なんかをフォームに打ち込むのだが、選択肢が実にさまざまで。あんまり覚えていないが「生産/輸出業」「輸入業/生豆問屋」「ロースター卸/小売店」「コーヒー関連業者(製造・流通・サービス)」などなど。
今回の会場で話をした人のなかには、コーヒー栽培の指導員として働いている外国の方もいた。良質なコーヒーをつくるには、まず土壌の改善が必要。そう語る彼女は、「テロワール」と呼ばれる生産地域の気候や水源の質などの産地特性をどのように生かしていくかを、生産者と協力しながら一つひとつの農園ごとに改良していくとのことで、ベタなことを言ってしまうが一杯のコーヒーが作られるまでに、実に多くの人が関わり合っているのだなと思った。
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考えてみれば、コーヒーに限らずとも世の中には多種多様な仕事であふれている。それと同時に、いかに多くの人が仕事を通じて生きているのだなと思わされる。もちろん、人生の目的は仕事だと言うつもりもないし、そんなものは個人個人で違うものだけれど、仕事を通じた他者とのつながりや社会の一部を構成しているという充実感は、仕事を通じて得られる金銭以外の「価値」として実感されることだと思う。現に僕自身も、今回のSCAJは会社の友人と行ってるしね。
しかも、かつて「仕事」といえばオフィスや特定の場所で行われるもの…というイメージがあったが、特にここ数年は「リモートワーク」に代表されるように場所や時間といった制限を受けない仕事の形が認められつつある。
「一億総クリエイター時代」なんて言葉も使われて久しいように、人によっては、日常のあらゆる活動をインターネットで垂れ流す自発的トゥルーマン状態にもなりつつある。
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仕事そのものをどのように解釈し、再構築するのか。参加したSCAJを振り返りながら、そんなことをふと、思った連休でした。
充実したコーヒー体験と、飲みきれないほどの豆
ただ、毎回SCAJに参加して思うのだけれど、調子に乗っていろんな種類のコーヒー豆を買いすぎちゃうんだよね。果たして飲み切れるのだろうか…。