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その時々の初心
先日、メンズファッションのプロデューサーMBさんのVoicyを聴いて思い出した言葉がありました。
きっかけは、人生の転機を迎える方に対して、MBさんがおっしゃった、人生は長いのだから、何かに対して一貫性がなくてもいいという内容でした。
それを聴いて、私の頭に、世阿弥の書籍「花鏡」に書かれている、「初心」が浮かびました。
私を含め、多くの人が、「初心忘れるべからず」という言葉は、何度も耳にしています。
そして、その解釈は、一般的には、物事を進めるときに、最初の志を思い出しましょうというものです。
安田登氏の著書「能」では、初心について、「初心の初という漢字は、衣編と刀からできており、もとの意味は、衣(布地)を刀(鉄)で断つ。すなわち、「初」とは、まっさらな生地に、はじめての刀を入れることを示し、「初心忘るべからず」とは、「折あるごとに古い自己を断ち切り、新たな自己として生まれ変わらなければならない、そのことを忘れるな」という意味なのです。」とあります。
つまり、その時々で気持ちを切り替えていきましょうということであり、初志貫徹すべきということではありません。
この世阿弥の「初心」の教えに、私は、何度も救われています。
そして、放送にあった転機を迎える方にも、新しい人生に幸あれ!と、心から思いました。