いつもいつまでも美しく その2
こちらの続きです。
国立西洋美術館の美しさは、この館の向かい側にある東京都文化会館の立地からも感じます。
国立西洋美術館の施工に関わった一人は、建築家の前川國男氏。国立西洋を設計した、ル・コルビジェに学んでいます。その前川氏が、東京文化会館の設計を担当しました。
私は、国立西洋に行くたび、このことを思い出し、作品を見終えて、館を出ると、その隣にあるベンチに座り、向かい側の文化会館を眺めながら、師弟関係と、向かい合わせの立地という縁に思いを馳せていました。
そして、今回、あらためて、東京都文化会館のサイトを見てみると、建築家前川氏のル・コルビジェに対する下記の一文を見つけました。
そして師ル・コルビュジエに敬意を払うかのように、軒高とお盆の縁の高さを対面の西洋美術館に揃え、ガラス窓の縦桟の位置は西洋美術館の前庭に引かれた床の目地にあわせたのである。
引用元:
このように、会館に施された工夫や込められたであろう想いも知ると、建物と人物にさらに有機的なつながりを感じ、それもまた、美しさに結びつく気がしています。
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