潰瘍性大腸炎からの大腸全摘日記 ④:「退院への最大の壁・パウチ交換」
入院する前から「大変だから」と言われてたストマのパウチ交換。これが独りで出来るようにならないと退院出来ないので、最初のうち、看護師さんに交換してもらってた時からよく観察して、把握出来るようにしてたつもりだったが、少なめに見積もっても「物凄く難しい」と言わざるを得ない。正直、退院して1ヶ月半経った今も「慣れた」とか「簡単になった」とは言えない。
人生において、ストマのパウチ交換なんて、当然、やったことがないので、看護師さんに教えてもらいながら慣れて行くしかないけど、人によって伝え方がかなり違う。同じ病院でも人によってあれだけ違うわけで、病院が変わればどうなるんだろう?と思わずにはいられない。
が、実際に自分でやるようになってよく分かるけど、看護師さんも先生方も経験者ではないので、「体感」という意味では理解は出来てないから仕方ないのかな…って、勿論、そういう言い方はしないけどね。
なので、正しいことを教えて下さっていることは大前提として、一連の交換の流れや気を付けないといけないことを把握した上で、最終的には「自分でどれくらい理解出来るか?」が問われていると感じた。大袈裟な言い方になるけど、全ての行程の論理的意味=何でそうするのか?が理解出来れば、教えていただいたやり方を自分なりに変えて行っても良いのだと思う。
僕は今までの人生において、自分がかなり鈍臭いと認識しているので、最初から理解するのも実際の作業のコツを掴むのも時間が掛かると思って臨んでた。なので、ある程度、自分でやるようになってからは、病室に戻ってメモを書いて、上手く行かなかった箇所の反省と上手く行く為のイメトレは徹底的にやった。何事にも通じると思うけど、特にやったことがないことに対しては「出来ない」「分かってない」ことを前提に臨まないといけないと思う。
僕が使ってるのはパウチとテープで¥1,500-くらいするので、練習しないといけないとはいえ、交換の度にそれだけのコストが掛かってしまう。が、ここでケチっても誰の為にもならないので、自分への投資のつもりで退院前は毎日、交換の予約を入れて練習してた。闇雲に回数こなしても仕方がないので、前述のようにメモを読み返して、完璧にイメトレして臨むうちに、こんなにも鈍臭い僕でも段々コツが掴めてくるので、やはり反復しかないのだと痛感した。
あと「慣れて来ると雑になる」ことも今までの人生で嫌というほど実感してるので、「分かったと思った時ほど分かってないと思うべき」という、ここ数年心掛けていることを徹底しようと強く思った。もっとも、退院して1ヶ月半経っても「分かった!」とは思えてないのが現状ではあるけど。