【生協編】まさ君のコープ挑戦記 Vol.6~販売で結果を出す方法~
皆さんこんにちは。今週は少しビジネス色が強い話をしたいと思います。生協では定期的に販売キャンペーンを開催し単品集中販売を行います。例えば「〇月はミックスキャロットが月間通して〇〇円の特別価格となる為、販売コンテスト実施します」と通達が流れ、毎週、販売上位者と販売上位チームのランキングが発表され、社内競争が勃発して盛り上がり、結果として販売数がMAXまで高まるという仕掛けです。特にチームリーダーは目標数値が降りてくるので必達せねばなりません。我々地区担当者はお客様に必死でお願いして回る事になります。我が生協内には地区担当者が200名くらい存在し、常に上位に来る方々は生協内でも名が通った有名人になります。「あっ、いつもランキングで1位を取る遠藤さんだ!」と羨望の眼差しで見られる事となります。AKBの総選挙での「神7」みたいな感じです。
新人だった私も2年目に入った頃、「セフターE」という環境に優しいコープの衣料洗剤(有名どころでは洗剤アタックみたいな)の販売コンテストが開催される事となりました。私も社会人として1年間、責任のある業務を回したという自信を感じており、そろそろ個人成績を出したいと思っていた所でした。
結果としては、生協内で誰も予想していなかった全くの無名の私が1位を奪取する事になるのですが、その時に実行した戦略を皆さんと共有したいと思います。その戦略をとれば同様の販売や営業で再現が可能だからです。しかも最初から上位を狙って取りにいっていた事を付け加えておきます。
《販売キャンペーンで実行した4つの戦略》 ①セフターEの商品分析・・アピールポイントを徹底的に勉強し考える ②売数を稼ぐ戦略・・・単品ではなく、12個入りのケースを売る ③知らなかったから買わなかったという人を「0」にする・・お知らせ ④組合員さんに進捗を共有し、共に戦ってもらう
カタログに商品が掲載される前の週からお知らせを大々的にスタートしました。初週からスタートダッシュをする為です。初週に売らなくていつ売るのか?という事です。また、販売前週に自作の担当者ニュースで「セフターEの大解剖」という特集を組み、アピールポイントを分かり易く図解し「なんと!来週、ケースで買うと1個当たり驚愕の〇〇円で買えます」というお知らせを全員に配布しました。
次にカタログに掲載される週は、自作の担当者ニュースで「いよいよ今週販売開始」という特別チラシの配布と、注文用紙におすすめポイントを書いた紙をホッチキス留めしました。これは以前、先輩がやっていたのを見ていたので真似をしたのですが、担当者ニュースは読まない方もいますが、注文用紙は見ないと注文できないので「知らなかったから買わなかった」という人を極限まで「0」にする事ができます。
そして初週の注文用紙回収の日。セフターEの注文が入った注文用紙をたくさん回収しながら、商品の良さが伝わった事の手応え、そして何より嬉しかったのが「そんなに一生懸命売ってるんなら協力するよ」と応援してくれているのをひしひしと感じた事でした。そして本部から送られてきた1週目のランキング表に書かれていたのは「1位.まさくん」の文字。しかも圧倒的に数量ベースで1位でした。
2週目。次は担当者ニュースに感謝御礼号「セフターE販売コンテスト・1週目、1位獲得!」を記載して配布、まだ1か月あるので引き続き宜しくお願いしますとお願いして配達しました。そして毎日、1か月の間、配送が終わって事務処理を済ませると一人プラットホームでパチパチと注文書へお知らせの紙のホッチキス留めを毎日実施しました。「よ~頑張るの~」リーダーが夜にやってきて褒めてくれたのも嬉しくて嬉しくて。働く喜びって大変な時こそ大きくなるのを知ったのもこの時です。
私の担当地区は県で2番目の人口がある市で、かつ少し中心部から離れた田舎の地区だったのですが、神7の皆さんは本部に近い県庁所在地中心部を回るドル箱地区を担当されており、昔からの良質な組合員さんも多く2週目以降、どんどん実績を積み上げてきました。まさか2年目になったばかりの新人に1位を取られる事は許さないでしょうし、最初は若手のがむしゃらに頑張ったとしても1か月の間に途中でバテて伸びないだろうとも思われていた様です。実際に真の実力のある皆さんの販売力は凄く、脅威の追い上げをしてきました。
しかし・・・最終的な結果としては、私の勢いは予想に反して衰えず、最後まで実績を伸ばし、初週の貯金を守り切り1位を獲得する事ができました。しかも同じ取り組みをしていた近隣県の生協を含めても全体で1位を獲得するという自分でも驚く結果となりました。社内でも私の仕事の代名詞にもなりました「あれが、セフターEのまさくんだよ」って。
勝利をもたらす学びは3つ、①お客様が買いたくなる広告の作成(ワープロでなく手書きが良い)②点数を上げる工夫(ケース販売とホッチキス留め)③ファンを創れた事(必死で頑張る新人をお客さんが商品を購入する事を通じて応援してくれた)です。販売の世界では、お客様の前では、新人もベテランもありません。沢山商品を売って、沢山喜んでもらった人が勝ちなのです。どうすれば沢山売れるのか?頭を使って考え、動いた人が勝つゲームなのです。小売業の働く喜びはこれに尽きます。それでは、また!
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