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#15 ハタラキカタカイカク

職場の後輩がメンタルダウンで休職した。

1ヶ月くらい前から体調が悪そうにしていて気にはなっていたのだが、やっぱりかという感じだった。

彼の所属部署はかなり忙しく、定時後も遅くまで残って仕事をしているよう。

今年度は、4月から新規事業もあり、特に多忙な毎日を過ごしていたようだ。




過剰なストレスから心身の状態を崩して、仕事を休職したり退職したりする人が身の回りで増えてきたように思う。

みんな、過剰労働や労働に見合った給与が払われないことを理由としてあげるが、もっともっと深いところで「何のために働いているのか分からない」という孤独や不安を味わっているのではないか。

「働く理由(価値)」が重要視される時代となったということであり、組織のあり方を見直さないといけない時期にきているのだと思う。




現代は、娯楽にお金をかけなくても良くなった。

YouTubeはタダで観れるし、ちょっとお金を出せばNetflixやAmazonプライムビデオ、Disney+などのエンタメが家で楽しめる。

オンラインゲームもどんどん進化していて無料でも十分楽しめるし、お金に余裕がある時は課金して他のプレーヤーを追い抜くのも快感だ。


いや、逆に娯楽にかかるコスト(時間・お金)が高いという向きもある。

スマホ動画で十分な人にとったら、映画料金は高いだろうし、そもそも映画館まで行く時間がもったいない。

物価は上がるのに、給料の上がりは遅いから簡単に浪費できないし、みんな何かと忙しいから時間の浪費もしたがらない。

サブスクやオンラインゲームは上手いところを突いているなあ、と思う。




「ハタラキカタカイカクダー」といって、勤務時間を強制的に削られたり、強制的に休暇を取らされたり、テレワーク推進で無駄なコストが削減されたところで、みんながみんなプライベートを充実させられるわけではない。

「自分なりにストレスを発散する場をちゃんと持っておく必要があるよ」という人がいるが、仕事とプライベートをバッサリと切り分ければ幸せになれる時代でもない。

そもそも、「労働時間が減る=幸せになる」という考え方が本質的にズレているのではないか。


僕たち(これを読んでくれているあなたも、きっとそうだから)は仕事に対してそんなに否定的じゃないし、むしろ、もっともっと自分にしかできない方法で他者に貢献したいと思っている。

「働く理由(価値)」が明確であれば、働くことでどんどん幸せになる。

逆に「働く理由(価値)」が分からない状態では、ただただ仕事が苦痛で、それはどれだけ休みを与えられたところで変わらない。

組織のあり方を見直し、一人ひとりが「働く理由(価値)」を感じられるようにすべき時期なのだと思う。

あるいは、僕が(あなたが)組織の外に出るかだ。

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