空き缶でしあわせ#40
角度が違うと見えるものが変わる
それぞれ角度が違う
私には金と白に見えるが、君には黒と紫に見えるんだね。そんな画像が少し前に流行った気がする。私はその画像を何回見ただろうか。黒と紫に見える人は、嘘つきだと思った。だけど、色んな人に聞いてみるとそれが本当だと思わされる。
自分の部屋が四畳半の人は、ビジネスホテルのシングルルームに行ったら広く感じるが、リビングが10畳もある人が同じ部屋に入ると狭く感じる。それぞれ角度が違う。
この前観たもの
この前、ダンスを見た。大きな会場で2時間ダンスを見るのだ。面白かった。知り合いが出演するというので見に行ったのである。公演の半年も前から準備が始まり、本番に近づくにつれて忙しい時間が増えていった。そんな様子を見ていた知り合いがステージで踊っているところ見ると、目頭が熱くなるというものだ。輝きが違った。大変だと弱音を吐く時もあったらしいが、ステージではキラキラと輝いていた。関節がないかのような流動的な動きをしており(これが誉め言葉として伝わることを願う)体が硬い私から見ると人間ができる動きとは思えなかった。
ダンスには明るくないが、素人が見てスゴイと思うのだからスゴイのだろう。音楽や動きに合わせてそれぞれ表情が変わり、動きのテンポが変わり場の雰囲気が変わる。そんな表現をしていた。
何を感じるのか
そんな感動的なダンスを見ながら、頭の中では冷静に色々な事を考えている私に嫌気がさす。
3歳くらいの子どもから60歳前後の方まで踊っていた。みんな楽しそうで、気持ちよさそうで、輝いていた。
しかし、若さには勝てない何かを感じた。体の柔軟性や体力である。ダンス素人がここに注目したのには訳がある。旅が好きだからだ。旅するにもたくさん歩き、色んな道を行く。寝る間もなく動き続けることもたまにある。飛行機の時間が遅いと遅くまで起きていないといけない。旅にも柔軟性や体力が必要なのだ。ダンスを見ながら人生の教訓を勝手に得ていた。
ダンスにもきっと適した年齢とジャンルがあるのだろうと思う。例えば、マダムがビートを刻みながらポップな音楽を踊るのは想像しがたい。しかし、ジャズやヴォ―キングを踊っていたらなんと色気のあることか。おっと、冷静に考えているはずが、横道にそれてしまった。まあ、それはそれでいだろう。
とりとめのない文章を書いて今日もベッドに入ろう。