警察官を退職した理由
現職時代に警察官を辞めていく人を数多く見てきました。
辞めていく理由は、
何か不祥事を起こした
警察の仕事が嫌になった
精神的な病を患った
等のネガティブな理由が多い印象でした。
明るく円満に退職するような、ポジティブ人は2割か1割くらいの感じでした。
さて私はどうだったかというと、どっちなんでしょう。笑
今日は私が退職した理由についてです。
理由①:キャリアの壁にぶつかった
警察の仕事といえば、有事の際にはすべてを犠牲にして国家と国民のために奉仕しなければいけません。
・・・というのが、皆さんのイメージでしょうか。
近年では希望すれば休みの多い部署や、勤務パターンも用意されていてイメージより働きやすい部分もあります。
かくいう私も介護問題を抱えていましたので、退職前3年間は本部というところの比較的休みの取りやすい部署にいました。
ただ、3年やって分かりますが、そういう部署にいるのは自分には合いませんでした。
そもそもですが、私には警察官になって現場で仕事をしていくうち刑事部門でリーダーシップを発揮してずっと働くことが夢になりました。
夢という、自分の目指すキャリアです。
そのためには、出向や転勤もさることながら、現場の刑事部門として呼び出しや当直対応などをこなしていく必要があります。
どうしてもそういったキャリアが無いと、良い判断もできませんし周りからの信頼も集めがたいのが現状です。
そのため、
・警察学校では一生懸命燃えて成績1番になり(人生で順位争いとうもので初めて1番になりました)
・昇任試験もすぐに受かり
・鑑識になって誰よりも認められたくて寝ずに仕事をして成果を出したり
と、ずーっと燃えてきました。
でも、正直毎日楽しくてたまりませんでした。
そこで我が家に生まれてきてくれた長男君。
最初は病気から目を逸らして、仕事に全振り。長期入院も全部妻に投げっきり。
当然、妻は精神的にも身体的にも苦しんでいます。
ですが、私は自分のキャリアから目を逸らさず、とにかく仕事。
家から求められるより、職場に求められることがアイデンティティ。
なぜなら、結婚式の時、当時の上司が挨拶で
「警察官の仕事はとても厳しい。ほとんど家にいないこともあろうかと思いますが一生懸命やってますので、一生懸命支えてあげてください。」
と、仰ってたのですから。
ですが、このままではいけないとさすがに気が付き始め、時短勤務で働けるように職場に申し出ました。
しかし、時短勤務というのは男性職員では周りにほぼおらず、孤独を強いられるものでした。
それに、言い訳のように「子供が病気なもんで、現場に出れません。転勤できません。」とかずっと言っていると、なんだか子供のせいにしているような気もして、心置きなく家族と時間を過ごすことができませんでした。
(自分の性格の問題ですね。真面目過ぎるとよく言われます)
キャリアと介護、その両立ってなかなか難しいものです。
特に、いやきっと我が家のような介護と医療的ケアを常時抱える家庭にとってはとても厳しいのが現実です。
そんな中、まだ若い今のうちにキャリアの進め方を見直したほうがいいのではないか。と思うようになり、資金計画のうえ家族と話し合って、転職を決意したのです。
理由②:夢を実現させるため
一方で警察を早期退職して、いつか自らの手で稼ぎたいという夢もありました。
それには安定を手放すというリスクが伴いますので、とても迷いました。
警察という仕事は、当直や呼び出しなど、体力仕事でもあるので60前後にもなれば結構しんどい思いをしておられる方もいます。
きっと我々世代の退職年齢は70歳とかになっていることでしょうから、そこまでこの仕事を続けることは、私にとっては困難だと想像していました。
そうなった時に、今まで警察しか経験していない場合、他の良い仕事を探そうと思っても理想の仕事は中々見つからないのではないかと不安に思っていました。
私にとって理想の仕事とは、自分の好き・得意なことで社会に貢献でき、好きな時に好きな人と好きな場所で働ける仕事です。
人生の後半はそんな仕事をしながら家族と過ごすのが夢です。
ならば、若い今のうちにリスクをとって変化を恐れず一歩踏み出してみようと思い立ちました。
何かを成し遂げるには変化を恐れないことが必要です。
それでもなるべくリスクを抑えるため十分な資金は用意して臨みました。
失敗してもそれは自分の人生にとっての大きな経験という資産になると思います。
未開の人脈、地域とのつながり、スキルなど今後の人生の糧になるものを手に入れて、自分の夢を叶えたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
今回は少し長文になってしまいました。
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