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ワーキングメモリーへの支援
特別支援学校教員のたにやんです。
特別支援教育に関わりだしてからワーキングメモリー(短期記憶)を知りました。私たちの生活の中でワーキングメモリーはとても大切な役割を担っています。子供達への支援を行う上でも知っておかなければならない必須項目です。
◯ワーキングメモリーとは?
『ワーキングメモリー』は、私たちが情報を一時的に保持し、処理するための脳の機能のことです。具体的には、例えば、電話番号を覚えている間にダイヤルしたり、複雑な計算をしながら途中の数値を思い出したりする時に使われます。
ワーキングメモリーは、短期間の情報の保持と操作を行うため、日常生活や学習、問題解決にとても重要です。例えば、会話をしている時に相手の言っていることを覚えておいたり、料理のレシピを見ながら手順を思い出したりするのもワーキングメモリーの働きです。
要するに、ワーキングメモリーは「脳の作業台」と言える部分で、私たちが情報を使って何かをするために必要不可欠なものなんです!
◯支援の方法
ペットボトルでワーキングメモリーを表すとワーキングメモリーはボトルネックの部分です。
いち早くペットボトルに水(情報)をこぼさずに満タン入れやすいボトルネックの形状はどんな形状でしょうか?
それはボトルネックの部分が一番太いものです。一度に入れられる水(情報)の量が一番多いからです。
そのボトルネックが細い子供たちがいるのです。そのことを知らずに全員に同じ水(情報)の量を同じように注ごうとしても、貯まる水(情報)の量は違ってくるのです。
大人の役割は漏斗になることです。漏斗はじょうごといったりします。ボトルからボトルにこぼさずに移すときに使う道具です。家庭では調味料や油を入れ替えるのに使う場面があるのではないかと思います。
漏斗はボトルの太さにかかわらず一度に入れる水の量を絞っているのでこぼれようがありません。
情報も同じように一度に入れる量を絞ってあげる役割を大人が担う必要があります。
こすることで、子供たちは安心して情報を受け取ることができます。自分のワーキングメモリーにも余裕ができるので、知識を得るだけでなく得た情報をもとに思考することも可能になるのです。