現代アート「My fair prisoners!?3」の坂口安吾さんの調書とエッセイ※全文掲載
この方は、日本の作家をやっていました。僕も本は持っています。「堕落論」で有名です。この方は、坂口安吾さんです。本名は炳五(へいご)。
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My Fair Prisoners!?調書
囚人番号:20170923203212
名前:堕落男
懲役:48年
服役した刑務所:新潟県新潟市
音楽:浪曲、二代目広沢 虎造
映画:夫婦善哉
本:エドガー・アラン・ポー、江戸川乱歩。
罪:小学校時代に戦争ごっこで遊んだ事。
喜:本の出版。
怒:戦争
哀:知人の死
楽:酒を飲みながらの読書
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「堕落男」さん
富豪の息子として産まれた。幼少期は、風邪ばかり引いていた。小学校時代に、暇があったら「戦争ごっこ」ばかりをしていた。本もよく読み、学校の貸本は全て読んだ。特に面白かったのは、「痴人の愛/谷崎潤一郎」。何度も借りて読んだ。いわゆる本の虫だった。
中学校時代は、陸上を頑張った。種目は100メートル走。14・3秒だった。学校の勉強は、上の下くらいの成績。漫画家になろうとしいていたのは事実。
高校では、漫画家を諦め、作家になる決意をした。この時にきだった作家は、エドガー・アラン・ポーと江戸川乱歩。全て読んだ。
大学では、「龍樹」に感銘を受け、むさぼるように何度も何度も読んだ。「龍樹」を三度買い直した。親父・仁一郎が死んだ事が、大きな転機となり、真剣に文学に取り組むようになって行った。
音楽では、エリック・サティーを好んだ。レコードを全て購入。精神衰弱の為、留学は諦めた。大学から、文学部が始まり、よく喫茶店で仲間と話し合った。
「堕落論」は、自分への戒めの為に書き上げたが、
ここまで評価されるとは思わなかった。小説の腕はまあまあだと思う。
今は、亡くなった既知の人々との交流を楽しむ「堕落男」だった。(了)
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※この方も刑期を終えました。
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