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その対策、本当に効果ある?

【ラジオ体操149日目】

こんにちは。
つい先日、ながらスマホでエスカレーターに乗った際、急いでいたのでエスカレータの上でも歩いているのに、いつまで経っても上の階につかないので目線を上げたら、下りエスカレータだったという初体験をしたコマリストです。


今日は『本質を見極める』というテーマで書いていきたいと思います。


皆さんは”ボトルネック”という言葉をご存じでしょうか?


ボトルネックとは
「全体の作業工程のうち、処理能力や容量などが1番低い部分を指す言葉」


製造業や情報通信業で働いている方であれば、もしかしたら聞いたことがあるかもしれませんが、これはビジネス用語の一つです。


昨日伺った会社の応接室でこの概念を分かりやすく説明している『ザ・ゴール』という書籍を見つけて大いに盛り上がったので、たまにはまじめなことも書いてみようと思い立ったというわけです。

ボトルネックとは

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さて、辞書的な意味を書いたところで、なかなか伝わらない言葉なので、超分かりやすく説明してみたいと思います。


想像してみて下さい。


目の前に、7つの輪が連なった金属の短いチェーンがあります。


このチェーンの輪は一つ一つ強度が違っていて、上から順に
①100Kg
②50Kg
③80Kg
④120Kg
⑤150Kg
⑥60Kg
⑦90Kg
まで耐えられる強度を持っています。


さて、このチェーンの先に重りをぶら下げたとして、何キロまで切れずに耐えることが出来るかわかりますか?(チェーンそのものの重さは無視して下さい)


・・・・・・

答えは、『50Kg』です。正解できましたか?


重りが50Kgを超えた瞬間に2番目の輪が切れて、重りが下に落ちてしまいます。


大事なのはここから。


チェーンの強度を上げようとして、2番目以外の輪をどれだけ強くしても、強度は変わりません。


つまり、このチェーン全体の強度を決めているのは”一番弱い”2番目の輪ということになりますよね。


この2番目の輪のことを『ボトルネック』というんです。


何となくわかっていただけたでしょうか?
そんなものが何の役に立つの?と思う方もいるかもしれませんね。


実はこの概念、非常に汎用性が高くて、いろんな場面で活用することができる考え方なんです。

ボトルネック応用編①

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ボトルネックという言葉を理解していただいたところで、どんな場面で使えるのかというのを紹介したいと思います。


まずは、ビジネスの場面。


売上にはいろんな要素が関与していますが、ざっくり分けてみます。
1.商品の品質
2.商品の機能
3.サービスレベル
4.集客
5.クロージング
6.アフターフォロー


他にも色々あると思いますが、『商品そのもの』に関するものと「従業員のサービス」に関するものと「お客さんとの接点」に関するものに分かれます。


ここまで書くと、何が言いたいのか分かったかもしれません。


これらそれぞれの要素に”レベル”が存在していて、一番低いものが売上を決定しているということです。


ですが、売上を上げようと思った時に、真っ先に取り組むことが多いのは「集客」だと思います。


さて、売上を決めている6つの輪からなるこのチェーン。
集客のレベルが一番低いなら効果はあると思います。けれど、別のところに原因があったとしたら効果が出ないんです。


会社ごとに異なる売り上げにつながるチェーン。やみくもに集客するのではなく、それを構成している輪の一つ一つに目を向けて、効果の高い取り組みをしたいですよね。

ボトルネック応用編②

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次は、日常生活編です。といっても直接的に関係がありそうな場面がなかなかないので、運動会をイメージしてみて下さい。


30人31脚という競技をご存じでしょうか?30人が横一列に並んで足をハチマキで縛って、数十メートル先にあるゴールを目指す競技です。


あの競技、ぴったり息があったときに早くなるわけですが、チーム全体のスピードを決めるのは「一番足が遅い生徒」です。


足の速い生徒が、引っ張っていこうとすると、ついていけない生徒が転んでしまうので逆に遅くなるというのは理解できると思います。


脚が一番遅い生徒の全力のスピードに、他の生徒がタイミングをぴったり合わせられれば、チーム全体のタイムは上がる。


とはいえ、足の遅い生徒の全力のスピード以上にはならないですよね。


ということで、より速いタイムを出すためには、足の遅い生徒のスピードを上げる必要があるということです。


もちろん、一人のスピードを上げると、2番目に遅い子が次のボトルネックになるので、遅い子から順にスピードを上げて、最終的には全員のスピードアップが必要になる可能性はあります。


他にも、ダイエットだったり、誰かと仲良くなるだったり、何かの目的を達成するためにいくつかの手順が必要になるものに取り組む際には、一度構成要素を分解して考えてみて下さい。


「もっともレベルの低いもの」を改善するだけで劇的な効果を上げることができたりするものです。


今日は珍しくまじめな話で最後まで書いてきましたが、ビジネス用語を日常生活に応用してみるというのは面白い気づきがあると思います。


新しい言葉を知った時には、自分の生活のどこかに応用できないか考えてみて下さい。


学びが深まるのはもちろん、日常生活に刺激があって楽しくなるかもしれませんよ。

じゃ、またね!

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