【日本の未来予想③】40年後に人口が8千万人台になる日本を考える
少子化について熱く語るのは政治家と一部の男性に多いように思いますが、NRIや博報堂、国土交通省がそれぞれ未来年表を出していて、そのグラフを見ていたらさすがに政治家でもなんでもない私すらなんとかしないとという気持ちにさせられました。労働人口(生産年齢人口)が目に見えて減ります。グラフも数字も失望しか生み出さないので、政治家も思考停止してアホな案を語りだすのがわかります。
私目線で人口が8千万人になった未来を考えると、そのときおそらく孫が生まれているか早くて10代です。私自身は70代で年金と貯金切り崩し暮らしになるでしょうが、もはや老人なのであまり気にしていません。ピンピンコロリ上等です。それより娘や息子の人生が心配になります。40代で仕事バリバリ世代ですが、日系企業で働いても給料が安いことから外資系への転職を狙っている頃かもしれません。もしかしたらすでに海外で働いているかも。子供への教育を考えて、留学のために家族で移住を検討している可能性もあります。
40年後、今の地方で起こっているようなこと(若者の流出、日本企業の低迷、買い物難民)が大都市の東京でも起こっている可能性があります。現在の日本では地方の若年層の人口流出が止まりません。若者たちは、地方に住むなら自営業やフリーランスの人じゃないと割に合わない(サラリーマンだと給料も安いし魅力的な仕事がない。公務員は楽しくない。)と感じているようです。実際、地方企業は正社員であっても東京に比べてかなり年収が低いです。同じことが40年後に東京で起こるとしたら…。東京に残っているのはリタイヤした人や自営業ばかりで、多くの労働者は海外に行くことを夢見ているかもしれません。現在の価値観だと海外で働くことはハードル高く感じるかもしれませんが、40年後ではればAI翻訳機も進化していることでしょうし、何よりとても近い距離にある中国が圧倒的進化を遂げて日本人の憧れる就職先を大輩出している可能性があります。
仮に、孫が生まれていたら、70代の私は孫育ての協力を惜しまないでしょう。我が子にキャリアを断念してほしくないし、ワンオペもさせたくありません。そのためにも娘や息子が将来どこに住むかは気になります。尚、結婚しなかったり子供を作らなかったとしても、彼らは食べていくためには働き続ける必要があるので、やはり日本の経済状況は重要な問題です。
8000万人は、今の韓国の人口より少し多いくらいです。よく「韓国は国の市場規模が小さいから海外に進出せざるをえなかった」と、サムスンやKpopの成功を見て批評家ぶる人がいますが、日本も海外に進出せざるを得ないくらい国内市場が衰退してしまったころ、果たして韓国のように海外進出で成功できるのか疑問です。今の日本を見ていても、世界とはだいぶ系統の異なる社風を持つ企業ばかりなのに、40年でそれが変わるのかは不明です。そのころには労働人口が少なくそもそも事業の拡大すらできないかもしれませんが。
最後に余談を。少子化についてです。
私は政治家ではないので何もできないんですが、もし政治家となり少子化対策をすることになったら、やっぱり女性の経済力を底上げして未婚で産んでも安心できるという社会を作ることだと思いますね。結婚を促進することはあきらめた方がいいです。もちろん、婚外子=不倫ではありません。メジャーな例は精子バンク提供からの人工授精になります(そうなっていくと、海外男性の精子も簡単に選べるので、日本の混血が進む可能性があります)。日本企業で働くには長時間労働が欠かせないので、女性がシングルマザーとして生きていくには非正規や安月給正社員のポストばかり女性におしつけてずちゃんと昇格するルートを渡す必要があります。そして、育児を手伝う人を雇える(または無償で手伝える親族と同居する)状態を作り出せる経済力が必要です。恋愛相手は、たまに彼氏と割り勘デートするくらいでよいでしょう。どうしても結婚するのなら、料理が家事ができる男性がもっと増えないと割に合いません。国が制度としてできることは、選択的夫婦別姓制度の導入でしょう(でもこんな簡単なことが日本政府はできないから・・)。別姓を毛嫌いする国民性なのだとしたら、家母長制に変えることを勧めます。女性が血のつながりのある実家の親とのつながりを保つことは、出生率にも関連しているためです。でも選択的別姓ができないので、男性が女性の名字に変える必要があるんですよね。そこまですればようやく別姓制度が合法化されるかなぁ。
尚、妊娠出産に関する正しい知識を。女性の出産適齢年齢は20代半ば~後半です。恐らく多くの日本人が思っているより年上です。若すぎる出産は妊娠継続率の低下や、体の成長が未熟なことからリスクがあがります。また、出産により女性は骨密度の低下リスクの増加や骨盤底筋へのダメージがあるので、2人産めば十分です。出産間隔は2年以上開けた方が、骨密度の急速な低下を防ぐことができます。骨盤底筋も回復には時間がかかるので、「子供を3人産んでほしい」などと言った某大臣は自分の骨を削って大怪我を負い2リットル出血してから出直してこいと言いたいです。若い方が体力があるから子育てがしやすいという人がいますが、だったら結婚相手に若い男を選ぶか、私のような孫育てに積極的なじじばばを頼ればいいのです。
日本社会はとくに女性のこととなると牛歩のような進化(退化?)なので、私の思いついた制度が実現する可能性はだいぶ低いですが、若い女性には自分の人生を選ぶ権利があるということを忘れないでいてほしいです。子供を産む権利も、産まない権利もあなたの手に。