五十肩はつらいよ。
前回までのあらすじ。
ネットは広大だわ(by草薙素子@攻殻機動隊)
しばらくは医者のアドバイスにしたがって、患部を温めたり、肩や上腕部のストレッチを試みたが、改善の兆しは見られない。むしろ悪化の傾向が見られることに危機感を覚えた筆者は、解決の道筋を「電子の海」に求めた。
いわゆる集合知の場としてのインターネット。溺れる者は藁をも摑むとも言うが、それはさておき。
真贋を見極めるための手間暇をかける覚悟があるのならば、あえて飛び込んでみるのも悪くない。インターネットとはそういう場というのが筆者の見解だ。失敗しても最悪、腕が動かなくなるだけ、生命まで取られるわけじゃない、という開き直りというか思い切りも時には必要。男は愛嬌、女は度胸である。
前に進むか後退するか。いずれにせよ、今は動くときなのは間違いない。
コッドマン体操
子ども向け特撮ヒーロー番組のような字面ではあるが、もちろん「いけ!ゴッドマン」(1972年)と何の関係もない、五十肩対策のれっきとした治療法である。ポイントは痛む患部に負担をかけない「振り子運動」を基本としたストレッチで、より正確にいえば、関節の可動域を拡げるためのリハビリであり、本当に腕が動かない人のための予備治療的意味合いが高い運動である。
なぜこれが最初に来るのかといえば、先述の病院でもらった小冊子(という名の紙切れ一枚)に唯一載っていた治療法だったからである。安静、薬の内服、注射からつづく運動療法ならば確かに間違いではないだろうが、あくまで患部の痛みの鎮静化が目的であり、根本的な治療はまた別のところにある。このことに気がつくまでの一ヶ月間で、すでにわが右肩はウルトラマンの変身ポーズが取れなくなっていたのだった。(さらにつづく)