モノの売り方は一つとは限らない
ビジネスをはじめると「モノ(サービス)をつくって」「それを売る」というイメージがある。
しかし、「それを売る」という考えは、前提として「それを自分で売る」という考え方に成り勝ちだ。
今回はこの辺りのことを書き綴っていく。
りんご飴を売る女性
先日、りんご飴を売っている女性経営者と出会った。
土日限定でりんご飴を売っているということだった。
祭と的屋とりんご飴が好きな私としては、ぜひ一度食べてみたいとなる。
「どこで売っているのか?」と聞いたところ、「隣町の観光ショップ」と「近所の農協ストア」の名前が挙がった。
――― 自分の店舗は持っていないらしい
私の先入観では、どこかに店舗があるか、キッチンカーで売っているか、どちらかだと思っていた。
卸売りとは、意外。
いや、私の修行不足だった。
結局、彼女はりんご飴を「私の会社まで自分が宅配する」と言って聞かない。
3つ、4つで宅配してもらうのは申し訳ないので、とりあえず20個購入することにした。
まんまと彼女の罠にハマってしまった。
彼女は20個分の「売上」と、私が食べきれない分のりんご飴を誰かに差し入れすると言う「広告効果」を手に入れたわけだ。
もちろん、宅配は善意であって、罠は意図的なものではないが。
その時に、彼女と話をした。
土日限定の卸売りとは、意外だったこと。
りんご飴をカットして食べるという新しい発想。
さらに、製造リソースに余裕があるなら、販路(卸先)を拡大するか、OEMで提供したらどうか?という話をした。
――― OEMって、何?
彼女は、OEMという言葉も知らず、そのような発想もなかったようだ。
まだ製造リソースは拡張の途中とのことだが、OEMも視野に入れて見ると言っていた。
ちなみに、OEMとは、他社の製品を代わりに開発することだ。
りんご飴の場合、販売する店に合わせて商品をカスタマイズし、その店用の商品をつくるということになる。
飲食店やカフェへOEMとして提供するのも一つの方法だ。
自分で売るのがベストとは限らない
私の会社は、「OEMとして商品を提供する」という発想を得た後、一気に伸びた。
自社商品として売り出しても、ウンともスンとも言わなかったモノが他社の名前を着るだけでスイスイと売れていく。
この屈辱を超え、その楽しさを知り、今がある。
――― 自分で売るのがベストとは限らない
最終的に、エンドユーザーに喜んでもらえるなら、それで良い。
そう考えるなら、自分で売るだけが販売手法ではない。
・OEM
・卸売り
・代行販売
・営業代行
・広告代行
・販売代理店制度
・マルチレイヤー商法
方法は、たくさんある。
エンドユーザーを大切にするなら、先入観を捨て、プライドを整理し、「自分で売る」ということに拘らなくても良いと思っている。
以下、私の無人店舗開発記録。
無人店舗と言うモノの売り方について考えていく。
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無人サービス店舗 開発記録
2024年8月より、新しい事業として無人サービス店舗をゼロから開発した記録
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