いろんな色の塩があるのはなぜ?
塩化ナトリウム(NaCl)。この純粋な結晶は無色透明。
全ての光を透過するから透明。
結晶が集まることで細かな凹凸が生じ、光が乱反射する。
全ての色の光が跳ね返されるから、白く見える。
じゃあ、ピンク岩塩はなぜピンク色に見えるのか。
ピンク色を乱反射しているからだ。
塩化ナトリウムの結晶は無色透明で、集まったら白く見えるはずだから、ピンク色の塩には塩化ナトリウム以外の物質が含まれているということになる。
そもそも「塩」には塩化ナトリウム以外の物質も含まれている。
100gの塩があったら塩化ナトリウムはそのうちの90gくらいで、残りの10gはカルシウムやマグネシウム、カリウムなどで占められている。
これらの物質はミネラル(無機質)とも言われる。
調べてみると、ピンク岩塩の色調には鉄分(酸化鉄)と赤土が色調の背景にあるようだ。
しかし、塩の色調を決める要因は含まれている物質だけではない。
例えば、塩ができるときの温度だ。
ポーランドのクロダヴァ岩塩ドームでは青や紫の岩塩が採れる。この色調の背景には鉄と何種類かのガス、300度を超えるような生成温度が関係している。
塩化ナトリウム以外に含まれる物質の種類と量だけでなく、塩が生成される環境によっても色が変わる。とっても化学。
主題からそれるが、こうなるともはや宝石に近いものを感じる。
宝石の色を決める要素の一つも、「混ざるもの」の種類や量だ。
塩とは何か、なんて考えてみたくなる。
私の現段階での回答は、「塩化ナトリウムを主成分とする、生物が取り込んでも有害でない物質」です。
参考