食レポ
食レポなんて簡単だと思っていたけど、先日ふざけて刺身を一口食ってからコメントを述べる、みたいな遊びをしていて気づいたのだ。実際やってみるとこれが大変難しいことに。まず口に運ぶ1回分の分量がポイントになる。コメントの最中に口からこぼれるようではダメだし、少なすぎたら 食ったものが不味そうだ。昨今のグルメレポーターには文句しかなかったが、ほんの少し見直したところである。レポーターを見て「羨ましぃ〜!」と言う人がいるが、美味そうに食うのはただそれだけでスキルなのである。ましてや気の利いたコメントを述べるなど、難度は果てしなく高い。軽々しく素人が「あんな商売ええよなぁ」なんて言ったらダメだ。
ちなみに私の中では 色んなものを美味そうに食うチャンピオンは TOKIO の国分太一さんである。ぜひ石塚英彦さんとグルメ番組をやってほしい。国分さんはグルメ一本でも十分やっていける(笑) しかしTV番組の食レポには、プロとしての努力や研究のカケラさえ感じないものも多い。そんな力不足のレポートを見せられると、ちゃんと仕事しろよと思う。何か食って決まり文句を言うだけなら誰にでもできる。でもそれじゃあ目的は達成できない。
食レポというものは、ただ美味いものを美味いというだけじゃなく、人間性のにじみ出たレポーターが正しく伝える、料理人が描いた一枚の絵のようなものなのだ。アホのひとつ覚えみたいに「ウッマ!」と言ってギャラを貰おうなんざ、軽く考え過ぎである。気の利いたコメントが言えないなら、せめて何も言わず食う映像に集中してほしい。
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〘レポーターにありがちなハラ立ちコメント〙
刺身を一口食って、『甘ぁい!』という魚介類にありがちなコメントがあるが(テーマ画像であるアオリイカの刺身などでよく聞く)、五島列島に住んでいた時の私でも、『美味い』と思うことはあっても刺身を『甘い』などと思ったことはほぼない。彼らにとってはイカがそんなに甘いのか? 『甘い』と言ってさえいれば気の利いたコメントになるのだと勘違いしていないか? 確かに味わい深い魚は存在すると思うが、私の価値観においては、そんな場合でも『深ぁい!』か『何とも言えなぁい!』位が精一杯なんじゃないかなぁ。
関西のお笑い芸人がレポートする際に好発する『何コレ!?』というコメントはボキャブラリーもなければホント品がないと思う。ハンバーグを食ってこの言葉を口にする時には、そのハンバーグが『予想外』の美味さってことなのだろうが、他に表現する言葉はないのだろうか? 『何コレ?』って、それはハンバーグだよ。知らずに食ったのか?
背脂のぷかぷか浮いた粘度の高いラーメンのスープを一口すすり、驚いたような顔で「こってりしてると思ったのに意外とあっさり」って・・・。あるタレントの発した言葉を信じた私はホントにその店に食いに行ったことがある。 実際に行って食ったところ、 意外とあっさり・・・など全くしておらず、『とにかくアブラ』だったのだ。その日の夜は下痢に苦しみ 次の日の昼頃まで胃がもたれた私。これは間接的な傷害事件と言えるのではないだろうか(笑)
しかしアイツ、何であんなことTVで言ったんだろう? イヤ言わされたのだろうとは予測できるが、せめて罪の意識は感じるべきだ。私は執念深い。あのレポーターの名前は忘れはしない(笑)