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スーパー銭湯で父が急逝

8月23日夕方、
買い物から帰ってきたところ、
帰るのを待ってました!とばかりに電話が鳴った。

弟からだった。
自分:「どうしたん?」
弟:「%&$じいちゃん、死んだ。」
自分:「はぁ? もう一回ゆっくり言って」
弟:「ヒロシじいちゃん、死んだらしいわ。」
(「父」のことを、照れ隠しで孫の呼び方で「ヒロシじいちゃん」と弟は呼ぶ)
自分:「へっ?何?何があったん?」

頭全体が、ジワーっと痺れていくのを感じた。
何が何だか消化しきれないまま話を聞くと、
弟もまだ全体を把握しているわけではなかった。
ついさっき地元の警察署から弟の家に電話があり、
弟の奥さんが電話を受けたらしい。
この時点では、全く頭の中が整理できていなかったが、
徐々にハッキリしてきた出来事を整理すると、こうだった。

お昼まで高校野球の決勝戦を見終わった後、
父はいつも通りに、自家用の軽自動車を運転して
近所にある行きつけのスーパー銭湯へ出かけた。
週に2回のペースで通っていた。

入浴を済ませたあと、浴室を出て、
ロビーの大広間(畳の間)の端に腰かけて休憩していたらしい。
そのシーンは、受付の窓口の人が見ていた。

しばらくすると、横になっていて、
館内全体に響くような大きないびきをかき始めたらしい。
それで館内のスタッフの方が声を掛けたところ、
眼を開いたまま倒れていて、痙攣している状態だった。
慌てて救急を呼んでくれたそうだ。
そのあとAEDの応急処置を施してくれたらしい。

救急車が到着後は、身元が不明とのことで
警察が持ち物を確認、運転免許証から住所を特定、
クルマのカギから車を探し車検証を経て、
連絡がついたとのことだった。

救急車で病院へ搬送されたが、
応急処置も及ばず
8月23日16時58分に死亡が確認されたとのこと。

弟からの電話を置くと、スーっと涙が流れた。

涙で目の前の風景を滲ませながら、
母のいる実家へクルマを走らせた。
実家で弟と待ち合わせて、地元の警察署へ向かった。

搬送先の病院が、地元からは少し離れた場所だったため、
遺体は警察車両で警察署まで移送される。
母と弟とともに、遺体の到着を警察署で待った。

「突然死」だったので、警察では、
「事故」と「事件」の両面からの捜査がなされたそうで、
スーパー銭湯の防犯カメラでの確認、
監察医による司法解剖。
身体への刺し傷など見つからず、
事件性は無いとのこと。
結果、「急性心筋梗塞の疑い」との診断が下りた。

遺体との面会は23日(金)の夜20時前で、
警察署の安置室で自分と弟の二人が「亡骸となった父」を確認した。
その日母は、亡骸を見ることを拒んだ。

突然の父の死に、母が取り乱すことが心配されたが、
終始冷静さを失っていないように見えた。
まだ十分に受け止められていないせいもあったろうが、
時間の経過が気持ちを和らげてくれるだろう。

僕自身も、驚きや空虚感、後悔や悲しみや怒りなど
いろんな感情が入り混じった放心状態だった。
弟がいてくれて助かったし、心強かった。

この文章を書いているのは8月30日。
父の急逝から1週間が経ち、
ようやくnoteに投稿できる心境になれた。

前回の投稿で「また一からガンバロウ」と書いていたが、
またまた10日程空いてしまった。
連続で書き続けることって難しいですね。(つづく)

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