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15歳の入院と手術の屈辱を書き換える

以下の文章は物語として書こうとしました。15歳の時にそけいヘルニアの手術を受けましたが、その一連の出来事で私は一生にわたるトラウマを持ったと思います。屈辱感と恐怖のなかで自分の陰部をさらし剃毛され痛かったし、それらをまったく教えられなく受け身に経験したのです。そのトラウマを思い出し追体験したらどうなるだろうか、と思って一度は物語を書きたいと長い間念じていました。ただただ悔しく怖く恥ずかしかった現実の記憶から、途中で出来事を変えて私の中から吐き出すように出てくる願望をキーボードにたたきつけました。以下、校正も書き直しもない草稿以前のものです。文字数4300字くらいです。

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私は脱腸の手術を受けさせに、15歳の春に父親の同級生の病院に連れていかれた。
とても多感な頃であった。開業病院に入院ということになり、翌日手術でその日は前の検査などあった。医師がおちんちんの横のところにふれて具合を見る。にやにやしていた。血液や尿検査、レントゲンなどあったのだろう。が、世界が変化したのは剃毛である。友人である父の依頼であったが、だから多感な少年の私がショックを感じないようにということはこの世界ではないのである。永遠にね。

私はいきなり下半身を裸にされ、そしてちんちんや肛門の周りまで若い看護婦によく洗われて、剃毛を受けた。股を開かされて、産科婦人科の砕石位みたいな感じ。仰向けだが股を大きく広げて、看護婦もまた緊張したような感じで剃っていった。肛門の周りにまで指が触れたのは恥ずかしかったというより、衝撃であった。それをトラウマなどと呼ぶことははるか数十年後に知ったことである。
手術などもまったく予備知識がないから、何をされるかもしらない。裸にされる、なんだか薄いお尻も丸出しの服を着せられる。腕には針を刺される。恐怖も高まる。そして殺風景な、銀色の道具や機械の並ぶ部屋で一人私だけが裸で無防備でベッドに寝かされた。この一つ一つが私の中に傷として消せない恐怖と屈辱として重なっていった。

私に何ができたであろうか。
背中もお尻もむき出して、一人で、看護師や医師や数人の大人に取り囲まれ上から見られている。怖い!そして看護婦が私をおさえつけて背中を丸めさせる。医師が背中に何かを突き立てたその瞬間、私は逆エビに反り返った!本当に恐ろしい。医療だから?そんな話が何になるというのだろうか。
 私だけが柔らかい肌をむき出しにしている。その弱いところの毛をみな剃って、こんどは背中の私の目に見えないところに冷たいものを塗っている。



そしてなにか刺した!体はその暴力に反応して逆に反りかえった。かわいそうな身体よ涙。あの時の私に本当に同情する。
 医師はちょっと慌てたようにしたが、私は仰向けに寝かせられた。

 今度はあしとおちんちんをむき出しにされて私は横たわっている。足の方に看護婦が3人くらいいた。一人の看護師が私のおちんちんにさわったようだ。感覚はなくてもごろっと動いた感じがわかったからだ。「かわいいっ」と言って笑っていた。他の看護師もいっしょに笑っていたろうか。麻酔よりも私の精神のほうが麻痺したようになっていたかもしれない。悲しいとか、恥ずかしいとか、従わされる屈辱とかが混ざって、何もかも新しいこと、誰にも触れられたことのないところをこのように扱われ、自分に見えない背中側からものを刺される。だれかが抱え込んで私を押さえつけているんだ。何度も繰り返し書いても、書いても気が済むということではない。

 医師もこれから切る下腹部のあたりを触った。感じるかな。いや感じない。「だいじょうぶだなよし」そのあとだちくっとしたので「痛い」と言った。医師は「あれっ効いていないんだ」といって、あわてて何か動き出し、今度は私の口に何かをかぶせようとしてきた。

 麻痺した感覚の深くから立ち上るようにこみあげてくるものがあった。

「やめて」

私は言った。医師は私をびっくりしたようにみた。どうしたの。具合がわるい?

「やめてください」
涙があふれてきた。
そして両方の腕を動かそうとした。

「お父さん、どうして僕にこんなことをするんだー」私は大きく泣き始めた。

顔に何かを載せようとされたが、私は顔を動かして振り払った。

怖いよ、怖いよ、お父さんは冷酷だ。僕を刺そうとしている。やめてよ、やめて。

ぼくのおちんちんを触った。そしてお尻まで広げたんだよ。誰も触ってないのに。どうしてこんな人たちが触るの。どうして毛を取るの!なんでこんなことをするの。
どうしておちんちんをさわるの!おとな?

恐ろしさと、屈辱のそこで私はそのまま消えてしまいそうだったが、やわらかくてあたたかい私の身体への愛おしさがかすかに感じられたと思ったら、怒涛のごとく涙が出て、言葉を押し出した。

 「どうして私だけが裸にされるの?」
服を着て上から押さえつけて、拷問しているの?どうしてこんなやり方をするの。やめてくれ。やめろよ!やめろ!激しい叫びとなった。

医師は何か言った。お前のためにやっているんだ。なにか怒ったように言った。治すためなんだから我慢しろ、というようなことを!

私の中にさらに言葉がわいてきた。
「あんたたちも裸になれよ。裸にされるっていうのがどんな感じか知っているのか?自分もなってみろよ。冷たいもので股の間を拭かれてみろよ」
「僕は見たいんだ。裸をみたくて、みたくて、毎日苦しんでいる。学校で誰か女の子のンツがちらっと見えるだけで、その一日は白いパンツと皺と目にきついた足の白さでいっぱいにってしまう」
「それなのにあんたたちは、あっというまに私を裸にてパンツどころか」涙涙 大泣き

医師はすこし笑って、そうかそうか、わかったとか、でもこれは違うんだよ

看護師の笑っている顔も見える。きっとあなたもそういうことはこれからきっとあるから

「あなたは見せたことがあるの。見知らぬ人に見せたことはあるの。おまんこっていうんでしょ。おまんこ。どんななの」
看護師に私は言った。

看護師は笑いながら言った。そんなことははない。

「どうして。恥ずかしいから?」

見知らぬ人に見せるなど恥ずかしい。それに人にどう思われるか。

「僕は恥ずかしいよ。それに怖かったよ。今もおちんちんをだしているでしょ。見えるでしょ。初めてだよ。男と女と何人もがいっしょに僕を見てるんだよ。かわいいって言ったよね。なんて言いかえしたらいいかわからないよ」

そうだよね恥ずかしいよね、と考え込むように返事

医師はなんとなく静かになり、腕組をしている。

「僕はみたくてみたくて、割れ目になってるしょ。割れ目だよね。見たくて海水浴場でずっと子供たちが間違ってタオルを落とすのを見ていたりするんだよ。テントの裏におしっこに行くかもしれないから時々こっそり見に行ったりしたんだよ」

「こうやってたくさんの人を怖がらせて、こんな台の上にのせて、毎日みんなで見ているんでしょう!まんこの毛も剃っているの?ねえ。パンツを脱がせてまんこを見るの?さわるの?さわる、、、ああああ!」
看護師笑う、一人の看護師はなにか勘違いしている、これは仕事、ねえ先生おかしいでしょ 早く手術しないと

腕組していた医師 お前はそんなに見たいのか

「見たいよ。見たらきっと安心するよ。だって僕だけが裸じゃなくてあんたも同じ裸でやさしいって思うよ。でもまんこみたいよ。あなたたちは中学生のまんこも見るの?先生は見たの?お尻の穴は見たの?」

医師 見る。盲腸の手術も、女の子の脱腸もあるから

「怖がってなかった?」

医師 怖がっていたよ。かわいそうだといつも思う。でもこれはな。

「先生 みんなぼくと同じように裸になったら怖いの?いやなの?僕だけが嫌なことをされるの?僕だけ見せているの恥ずかしいし悔しいよ」
「まんこ見たいよ 一生見れないんじゃないかといつも思っているんです。一生結婚なんか僕にはできないんじゃないかと」

「割れ目ありますか。割れ目見せて。見せて」

医師 よし、手術は~時までに終わらせるからな。◇◇子、ちょっと見せてやれ。そんなに騒ぐなよ。いいじゃないか。みんなの前で見せるなんて恥ずかしいよな。でもこの男の子がいま、そうしているんだよ。そして見せたら手術を受けると言っているんだよ。看護師が患者のためするんだよ。

なあ、ちょっと見たら気が済むんだろう。お前の気持ちはわからなくはないから。だから先生も普段やらないようなことをしようとしているんだ。お父さんも友達だしな。お父さんに内緒にするんだぞ。

看護師はいやがったし、〇〇さんが見せたらよい、とかお互いにやりあって、医師は早くしろといい、黙った。

看護師の一人に医師が指示するとなにやら背の高い椅子のようなものが持ってこられた。

その椅子は私の顔の横の位置に置かれた。


さて◇◇子さん、服を脱いでくださいね。上はいいですから下だけ取ってくださいと、患者に言うような口調で医師は言ったが、言われた看護師の顔が赤くなった。

後ろを向いてストッキングとパンツと脱ぐ看護師。静まりかえる一瞬をへて、看護師が手術台のそばに戻ってきた。

私は小さい声で「まんこみせてくれますか」と言った。

小さな笑い。みんな手伝ってと医師が言い、他の看護師が手をとって背の高い椅子のようなものに◇◇子は上る

私のまえで足が広げられ、広げられて乗せられて、白衣が上にめくられて太ももと太ももと毛が生えた、そしてまんこなんだろうか、ピンク赤のものが見えて私は息を飲んだ。

医師は、どうだ、と私を見る。見えるか?私が答えなかったせいか、ライトにスイッチを入れた。

私は見た。とにかく見た。手を伸ばせば触れるところに股があった。

医師は濃いな、剃毛するか、などと言っている。

看護師は慌てて股を閉じようとした。

私は手を伸ばした。毛があった。柔らかいものがあって触ると形を変えた。頭がまっしろになった。

けっきょく、医師はだんだん大胆になって、三人の看護師とも見せるように言った。
私のおちんちんをさわってかわいいと言った看護師もパンツを脱いだ。

衝撃だった。毛の間から形が見えた。明るい影のないライトの下で光っていた。

医師はこれが割れ目だよ。開いてみようか。と日本の指で開いて見せた。これはダイインシン、といって割れ目だよ。君が見たいといったまんこは、ここが見えているんだよ。毛が生えていくんだよ。立っているとぴったり閉じているんだね。そして両方の指で広げると中にさらいろいろみえたが、医師は小さいのがショウインシンで、とかそれを動かしてこれがインカク、ここがおしっこの出る穴で小さく見えるだろう。ピンセットで指差しながら、ここがチツというんだ、赤ちゃんが出てくるんだ。おそわったことはあるか。そしてちょっとだけ下にお尻の穴がある。お尻の穴の周りはあまり毛が生えていないね。

医師は全く知らない私に言葉をつかって、そのやわらかいところをさわりながら教えてくれたのだ。

私は「まんこだけじゃなく、中も見せてもらった。みんなありがとう。剃毛もしてほしい」

看護師の一人は「それはできないよ。手術が終わったら考えてもいい」と言ったので、私のこころからは屈辱感は消えて、恐怖もなくなり、医師も友達みたいに感じられてきた。

もう一度麻酔をするよと医師が言っても、もう何も怖くない気がした。女の人の股を見た、見た、見た」そんな言葉がこだまするうちに私は麻酔で眠り込んだ。






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