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【注意喚起】新型コロナウイルスの予防に緑茶を飲み始めようと思っている方に気をつけてもらいたいこと
※この論文は、3/27投稿時点でまだ査読が済んでいないので確かな情報ではありません。
※新型コロナウイルスに関係なく、普段から愛飲している方にも読んでもらいたいです。
※この記事はフリーランスの管理栄養士が書いています。医療関係者でも、研究者でもありません。
緑茶の渋み成分であるカテキン(※1)の一種である『エピガロカテキンガレート(EGCG)』が新型コロナウイルスの感染予防に効果がある、という論文がインドのエラ大学(研究所)から発表されたそうです。
※1:カテキンとは抗酸化作用のあるポリフェノールの一種で、免疫力を高める、発ガン作用抑制、消臭作用、殺菌作用などがあると言われています。
ちなみにこの論文では、熱湯で数分間抽出したものを用いています。4~5時間ごとに1日3~4回飲むのを推奨しているようです。
こういった情報が出てくるとこぞって飲み始める方もいるだろうと思って、緑茶を飲むときに注意してもらいたいことを管理栄養士の視点からお伝えしようと思います。
1.利尿作用と脱水
緑茶には利尿作用といって、尿を体外へ排出しようとする働きがあります。
この利尿作用はカフェインによるものですが、習慣的に摂取していると体が慣れてくるので、トイレの回数が多くなるのはじめのうちだけ(個人差があります)。しかし、頻繁にトイレへ言っているなら気をつけてほしいのが脱水。トイレ後は『水』補給もセットで身につけておきたい習慣です。
ちなみにカフェインは、コーヒーや紅茶、ココア、コーラ、エナジードリンクなどにも含まれています。
2.飲む量
1日にいったいどれぐらい飲んだらいいのか?カフェインの含有量から見ていきましょう。こちらの表をご覧ください。
年齢や体重ごとに健康を害さない安全な摂取量が定められています。
お茶1杯100mlとして、煎茶には20mg、玉露には160mg、抹茶には48mgのカフェインが含まれているので、1日に何杯も飲もうと思ったら煎茶がよさそうですね。
全て100mlだとして、コーヒー60mg、紅茶30mg、純ココア10mg、ウーロン茶20mg程度のカフェインが含まれているので参考にしてください。
3.飲むタイミング(重要!)
実はいちばん伝えたかったのはこれ。
緑茶にはタンニンという渋み成分が含まれています。このタンニンは柿や赤ワインにも含まれていて、高い抗酸化作用(※2)を持ちます。
※2:抗酸化作用とは、老化や発がんの原因となる活性酸素の発生防止や除去に役立つ働きのことをいいます。活性酸素は紫外線、放射線、大気汚染、たばこ、薬剤、酸化された物質(トランス脂肪酸など)の摂取、過度な運動やストレスにより発生(産生)します。
このタンニン、実は体内で鉄と結びつき、小腸での吸収を妨げてしまうんです。言い換えると、鉄欠乏性貧血を招く可能性があるということ。
なので、貧血気味、月経中、痔もち、胃潰瘍など消化管からの出血がある、成長期、アスリート、妊娠中の方などは特に気をつけてほしいです。
では、いつ飲んだらいいのか?
それは食後30分~1時間程度経ってから、もしくは食間(例:朝食と昼食の真ん中の時間)です。なので食事中の水分補給はタンニンの含まれていない麦茶や水、含まれていても微量の番茶やほうじ茶、玄米茶などを選ぶようにしましょう。
4.おまけ
お茶の産地と消費量を調べてみました。
消費量は2018年度のもの。
お茶の産地と消費量はあらかた比例していますね。
何故これを書いたかというと、10年ほど前に関わったアスリートが、食事やトレーニングをきっちり管理しているのに貧血になったことがあり、原因を探っていくと食後に必ず緑茶を飲んでいたと。更には静岡県出身だったということが判明し、出身地によって食習慣も異なるから、栄養指導をするときには必ず聞いておかないとなぁと心に留め置いていたのでした。
5.まとめ
・緑茶に含まれるエピガロカテキンガレートが新型コロナウイルスの感染予防に効果があるかは不明(3/27時点では)。
・緑茶には抗酸化作用のあるポリフェノールが多く含まれているため、健康のために日常的に飲むのは〇。
・緑茶には利尿作用があるため、脱水を招かないためにもトイレ後には水を飲むことを忘れずに。
・煎茶なら1日10杯が限度。途中で水などもはさみましょう。
・食後すぐは貧血を招く可能性があるからNG!30分~1時間あけてから飲むようにしましょう。
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※一日でも早く、この事態が終息することを願います。
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