死なないで、それだけ。

病院にいると徹底した予防と閉鎖された空間の為、逆にコロナという存在が遠ざかっていく気がする。退院した時に、世界の変わりように私は驚くのだろうか。

先日コロナ陽性患者の女性が自宅療養中に自殺をしたというニュースを拝読した。
胸が痛かった。そばにいて、「あなたのせいじゃないから大丈夫だよ」と言ってくれる人は……居なかったのだろうか。結果は変わらなかったかもしれないけれど、そういう人が1人でもいてくれた事を祈ることしか出来ない。

どうして、こんなにも悲しいニュースが起こるのだろう。

きっと真面目な人だったはずだ。
自分を責めて、自分を許せなくて……「まぁいいや」なんて逃げずに全てを受け止めようとした優しい人だったはずだ。
そんな人だからこそ耐えきれず命を絶つ選択をしてしまったのだろう。

私はまだ周りに陽性患者もいないし、自身もなったことは無い。だからその状況を100%理解することは出来ない。
それでも出来れば寄り添いたかった。
迷惑なんかじゃない、と言いたかった。
いていいんだよ、と言いたかった。
誰ひとり、死んでいい人なんかいない。
迷惑をかけずに生きられる人なんていない。
何ひとつ、あなたが死ぬ理由なんてない。

そう、伝えいたかった。
こうなる前に、何度も。
伝わるように何度も何度も。

私は無力だ。
普段偉そうなこと書いてるくせに結局何も出来ない。誰も救えない。
私の言葉はどこにも届かないまま誰も救えないまま、インターネットの波に消えていく。

悔しい。
悔しくて、悔しくて、やっぱり悲しかった。

私自身、自殺に失敗しての今があるから心からそう思うんだ。もうあんな思いは誰にもさせたくない。

お願いだ。届いて欲しい。
全ての人間へとは言わない。
どうか悲しくて辛くて悩んでるあなたへ。

声をかけてください。
身近にいる誰かでもいい。
大切な恋人や友達、家族でもいい。
誰もいないなんて悲しまないで。

少なくとも私はあなたの味方です。
絶対に味方です。

どうか一人で悩まないで欲しい。
どうか一人で自分を責めないで欲しい。

もう誰も自分で自分を終わりにしないで。

そばに居る。

夜が明けて切ない朝が来るまで。
朝がすぎて苦しい夜が来るまで。

いつだってそばに居ます。

どうか声をかけてください。

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