卸業者さん直伝!マグロのおいしい解凍方法
脂ののった大トロや中トロ、濃厚で甘みのある赤身もおいしいマグロ。
せっかくなら一番おいしい状態で食べたいですよね。
わたしは普段、フードクリエイターという肩書きで、企業と食品の商品開発をしたり、飲食店のレシピ開発をしたり、と食周りのお困りごとを解決するお仕事をしています。
仕事でも趣味でも、おいしいものや調理法を見つけるのが大好きなのですが、この度、マグロの解凍方法に対して持っていた常識がひっくり返ったので、久しぶりにnoteの筆をとりました。
この記事では、卸業者さんに教えてもらった「おいしく美しいマグロの解凍方法」と、日本酒と合わせたいおすすめのレシピをご紹介します。
今回実は、 オシイチ九州という、九州の推しイチバンが集まるonline shopに集まる商品をPRしてくれないか、というお仕事のご相談から始まりました。
普段基本的にはPRはお断りしているのですが、試食してからの判断でいい、ということだったのでお送りしてもらったところ…
お、おいしい!!!!!
そして、卸業者さん直伝の解凍方法に感動…..!!
この解凍方法も含めて、多くの人に知ってほしい。
そんな思いがむくむくと芽生え、投稿が流れてしまうXやInstagramだけではもったいない!と、気づいたらnoteまで書いてしまいました。
そんな、本当におすすめの食べ方です。レシピもあるのでぜひ最後までご覧ください〜!
解凍のポイント
初めに解凍のポイントをまとめます。ずばりこの3つ!
ぬるい塩水で洗う
水気を取り、氷水で解凍する
冷蔵庫で寝かせる
ぬるい塩水で洗う……?!
わたしはこれまで、できるだけ水分に触れさせずに、できるだけ低温でゆっくり解凍していくのがセオリーだと思っていたので、このポイントにはびっくり。理由も尋ねてみました。
なぜ…?
マグロを水に触れさせると、浸透圧の関係で鮪本来の味や旨みが水に流れ出てしまいます。塩水で洗うのは、海水と同じ3%の塩分濃度の水に浸すことで、マグロからの成分の流出を防ぐことが目的です。
また、ぬるい塩水で洗うことには、色をきれいに発色させる効果もあります。
マグロの色は、血液中に存在するミオグロビンによるものです。温度変化や、酸素との結合により、冷凍〜解凍の過程で、白っぽいピンク色〜赤紫色〜鮮やかな赤色〜暗褐色に変化していきます。
せっかくなら、鮮やかな赤色を保ちたいですよね。どうしたらいいのでしょう…?
実は、鮪には魔の温度帯と言われている温度帯があるのだそう。
それが-5~0℃。この温度帯に長くいると、暗褐色になりやすいため、早く抜け出すのが吉なのだとか。そのため、人肌程度の、やや温度の高い温水で一気に突破(5℃以上にする)する方法がおすすめとのことです。
なるほど…..!
ということで、おすすめの解凍手順、詳細です。
おすすめの解凍手順
①ボウルに温塩水(塩分濃度3%)を入れる。
※ぬるま湯(40℃程度)を1000mlに対して塩30g
②ボウルの中にマグロを入れて表面を洗う。(20秒程度)
③②の後、キッチンペーパーなどで水気を拭き取る。※さっと拭き取らなければ、マグロに紙などがくっつく可能性があります。
④拭き取ったマグロを、ビニール袋やジップロックに入れ、空気があまり入らないようにし密閉する。
⑤袋に入れたマグロを氷水で解凍(30〜60分ボールの氷水に浸す)。
※大きめのボールでマグロ全体が水に浸かるようにしてください。(ザルなどを上からのせて重しのように使うと良いです。)
※夏など、水道水がぬるい場合は注意してください。(急激な温度上昇はドリップを大量に発生させてしまい、旨みを損なったり、変色に繋がる場合があります。)
⑥袋の封を開け、マグロを取り出し、キッチンペーパーで水気を拭き取る。(キッチンペーパーを巻いて、ラップをして、冷蔵庫で30分程度寝かせるとさらにおいしく頂けます。)※冷凍状態のまま冷蔵庫などでの半日解凍では変色する場合がございます。
⑦きれいに解凍できたら、まずは塩やお醤油でどうぞ!
日本酒と合わせたいレシピ
ここからは、美味しいマグロを日本酒と合わせて食べるためのレシピを紹介します。
わたしは日本酒と料理のペアリングを得意としており、日々研究しています。今回は、マグロを冷酒と合わせるときのおすすめレシピです。
<マグロの焼きナス、梅ソース>
材料(2~3人前)
対馬ピンクマグロ(中トロ):100g程度
茄子:2本
茗荷:1本
三つ葉:1/2pc
A 梅干し:1個
A オリーブオイル:15g (マイルドなものがおすすめ)
A 白醤油:15g
A みりん:7.5g (煮切って使う。大変な場合は、砂糖 2gでもOK)
手順
①マグロを解凍し、冷蔵庫で寝かせる。(参照:おすすめの解凍手順)
②茄子を焼く。
③茄子の皮をむく。
④梅干しを叩き、Aを合わせてドレッシングを作る。
⑤マグロを切る。
⑥盛り付ける。
暑い夏に、夏らしい焼きナスと脂の乗ったマグロ、そして冷酒…最高です。
ぜひ楽しんでください!
今回使ったマグロはこちら
《対馬ピンクマグロ》
長崎県の対馬でヨコワ(稚魚)を一本ずつ丁寧に釣り上げ、鮮度を保ったまま持ち帰り、4〜5年養殖され出荷される養殖本マグロ。
人が食べられるほど鮮度のいいサバやイワシを与えて育てた後、約90秒で締め作業(血抜き・内臓処理・神経抜き)を行い、-60℃で急速冷凍。保管するという徹底ぶり!
脂のりがよく、もっちりした食感と濃厚な旨味、そしてきれいなピンク色の色味が特徴です。
今回、私のSNSを読んでいただいた方限定のクーポンを発行してくれました。
MGRchisa10
普段PRはお断りしているのですが、このマグロは、試食をした上で、絶対後悔しないと思ったのでご紹介しました!本当に、おいしい!
おすすめの解凍方法&レシピで、対馬ピンクマグロの魅力に触れる方が増えたらうれしいです!