贖罪【好きな歌紹介 No.1】
歌詞分析なるものを、書いてみようかなと思いまして。
シリーズ化したい気持ちですが、途中で断念するかもしれません。
(後日注釈:歌詞分析する語彙がなかったので、ただただ、好きな歌を自分の言葉で紹介する感じになりました。笑)
曲名は「贖罪」。
この曲に出会ったのは、昨日。
Spotifyで「生きることに疲れたとき」と入力し、たまたま選んで聴いていたプレイリストの一曲に入っていた。
(さらっと説明してますが、めったにない状況ですよね…すみません)
贖罪とは「自分の犯してきた『罪』を償うこと」。
この曲では、その「罪」をひたすらに列挙していく。
罪を「告白」することが償いなのだろうか。
それぞれの行いを「罪だ」と「自覚」することが償いなのだろうか。
この曲が心に響く、ということそのものが、聴いている私たちにとっても、償いになるのだろうか。
ボーカロイドならではの正確なハーモニーと、いい意味で強弱のない無機質な歌声が、より一層、色々なことを考えさせる。
私が特に秀逸だと思った点は、列挙していく「罪」の中に「生きることを頭で考えたこと」という項目を入れた点だ。
たしかにこれは罪だ。
聴いた時、はっとさせられた。
でもきっと、この歌詞が書けるということは、作詞者も「どう生きるか」ではなく「生きること」そのものについて考えてしまったことがあるのだろう。
そう、私と同じように。
この曲の優しさは、エンディングにある。
罪を列挙してぶん投げて終わるわけではなく、そこから先を「生きていこう」と歌って終わる。
「『少しずつ』生きていこう」という前置きが、ぐっとくる。
生きている中で、失敗することも、償いたいことも、何気なく誰かを傷つけてしまうことも、大したことないことで勝手に傷ついてしまうことも、沢山ある。
人生は夢だらけ、ならぬ、人生は罪だらけ。
でもそれを、背負い込みすぎずに「少しずつ」進んでいく。生きていく。
そうして贖罪していくのかもしれない。
不安定な身体をそっとまっすぐに立て直し、背中を軽く押してくれるような、そんな一曲だった。
2023.11.28