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【備忘録】PCとタブレットどっちを使ったらいいのか問題(大学生向け)

この記事を書くきっかけ

iPad系YouTuberとして有名な平岡さんがこんな動画を出していた。

この動画の後半部分はクリエイティブ用途に話がずれてしまっているけど、前半部分はMacかiPadのどちらがいいか、という話をしている。結論「どっちでもいい」「入り口のところではなくどう使うかが大事」という話に落ち着いていた。
ただ、僕自身これまで大学に3年以上いた経験(コロナ禍の最中も込み)から、思うことがあったので、PCとタブレットに話を広げて書いていきたいと思う。結論から言えば、最初に買うものとしてはPCを強く勧める。前半ではその理由について述べた。
後半では私自身のPC+タブレットの遍歴から、どのような使い方がベストかについて探っていきたい。

結論:最初は絶対PCがおすすめ

最初に結論を述べると、大学生(というかほぼ全ての人)はPCを買うのが最初だと思う。

理由1:PCでしか使えないソフトがある

ここからは大学生を想定して書いていく。僕自身は政治系の学部に所属していて「統計学」の授業が必修だった。統計学の授業では主にexcelを使う場面が多いが、授業が進んでくると「データ分析」を使用するようになる。

Mac版のexcelの画面 少し操作は必要だが「データ分析」が利用できる
データ分析を開いた画面 統計学ではお馴染みの回帰分析やt検定が使える

しかし、この「データ分析」はiPadでは使用することができない。androidのタブレットにおいて使えるかはわからないがタブレットシェアのほとんどを占めるiPadで使えないのなら…と思う。iPadしか持っていない人はこの時点で「詰み」となってしまう。各大学に設けられているPCルームでの作業が必須となってしまうが、正直めんどくさい。

また、僕自身が遭遇したもので言えば、言語分析によく使われるKH Coderもタブレットでは動かない(Mac版も有料だけど)。Windowsでは無料で動かせるためこの差も大きい。

逆にPythonやRはそれぞれブラウザ上で動かせるもの(Google ColabolateやR studio)があるため、タブレットだけでもなんとかなる。ただ正直PCと比べると操作性は悪い。この辺は僕の持っているタブレットの性能にもよるので深入りはしないが、少なくともタッチ式で使うものではないと感じた。

理由2:マルチタスクで差が出る

PCとタブレットの差で大きいのはマルチタスクができるか否か。iPadではどんなに頑張っても3つのウィンドウの同時表示が精一杯だ。しかし、PCではやろうと思えば4画面くらいは普通に動く。また、地味に嬉しいのが別ウィンドウの呼び出しやすさ。今も編集画面の裏には再生途中のYouTubeが控えているという状況。移ろうと思えば裏の別ウィンドウにすぐ移れる。作業の「カタマリ」ごとに管理ができ、すぐに移動できるので頭の整理にもなる。

上下でウィンドウを分け作業の「カタマリ」ごとに管理できる。ウィンドウ間の移動も楽だ

タブレットで同様のことをやろうとしても基本的にはタブごとの管理となる。やろうとすればPC同様マルチウィンドウっぽく使うことはできるが、アプリ依存の側面が強く、また一覧性も悪い。総じて、マルチウィンドウはPCのほうが便利と言える。

iPad mini6の画面 タブごとの管理が基本となる 
頑張れば「マルチウィンドウ」のような使い方はできるが、PCのほうが利便性は高い

このように、PCのほうが何倍もマルチタスクがしやすい。例えば、レポートを作成しているページの横に、資料群を配置することも容易にできる。正直、左:右=「資料群」:「ドキュメントページ」であれば大きいサイズのタブレットを買えばいい。しかし、僕みたいに整理整頓が苦手だと「資料群1」「資料群2」「資料群3」「ドキュメントページ」になることもしばしば。同時並行で管理したいものが増えれば増えるほどPCに分がある。

理由のまとめ:PCでしかできないことと、マルチタスクのしやすさ

このように、PCとタブレットのどちらを最初に買えばいいかという話題であれば、僕は問答無用でPCをお勧めする。大学生で履修する人も多い統計ソフトはPCでしか動かないことが多いし、マルチタスクは圧倒的にPCがしやすい。そのため、最初のデバイスとしてはPCをお勧めする。

逆にPCとタブレットで差がないところ

逆に僕自身が使ってくる中で、差を感じなかったところを簡潔にまとめていく。これから上げる点で迷っている人の参考になれば嬉しい。

  1. 性能:大学生が使う分には性能差を感じる機会はほぼない。ドキュメント、スライドの作成、SNS、動画の閲覧などの用途に限られるのであればPCかタブレットかを気にする必要はない。

  2. アクセサリー・キーボード・マウス:特にMacBookAirとの比較ではほぼ差がない。USBポートが一つか二つの違いはあるものの、両者共にハブが必須である。特に大学生はUSBメモリーを使う機会はまだ多い。ただし、WindowsPCであればハブが要らなくなるケースがある。また、キーボードやマウス、タッチパッドもその人に合ったものを選べば差を感じる機会はないと思う。というかそこまで打鍵感、マウス、タッチパッドの操作感にこだわる人はさっさとPCを買うと思うからこのnoteを読んでないはず。

  3. 手書き:タブレット端末の魅力に「手書きでメモできる」ことが挙げられることが多いと思うが、私はあまり差を感じなかった。大学の授業ではレジュメがPDF形式で配られることが多い。それをダウンロードしてメモしようとした場合、手書きの他に「テキストボックス」という選択肢が取れる。簡単なメモ程度であればこちらの方が早いし、後から見返すにも便利だった。ラインを引くくらいならPCでもできる。しかし「語学」や「数式」が絡むものは手書きの方が何倍も効果的なので、これらの授業を履修する場合はタブレットを買うことも選択肢になる。


タブレットの使い方:僕のPC・タブレット遍歴から

しかし、タブレットを使いたい、触ってみたい人も多いと思う。ここからは僕のPC・タブレット遍歴から最適な使い方を模索していこうと思う。

大学1年時:WindowsPCのみ

大学1年の時はWindowsPCだけを使っていた。コロナ禍になり入学早々オンライン授業となったことで、親からそこそこのスペックを持つPCが支給された。
しかしこのPCとにかく重い。ノートPCなのに持ち運びに全く適していない。ただ、それでも良かった。なぜならずっと家にいるから。自室の机の上が定位置だったので特段重さに困ることはなかった。このときはタブレットが必要だとは1mmも思わなかった。

大学2年時:WindowsPC+iPad無印(第7世代)

iPad無印(第7世代)のキーボード。Bluetooth接続が若干不安定になることもあったが、大きな不満なく使うことができた

状況が変わったのは2年生になるタイミング。一部の授業が対面に切り替わったのだ。これにより手軽に持ち運べるPCが必要になった。しかし、新しいPCを自前で買おうとするとこれまで使ってきたWindowsPCと役割がかぶる。そこで購入したのがiPad無印(第7世代)だった。もちろん安心安全の認定整備品。apple pencil第一世代を中古5000円で手に入れ、カバーとキーボードはスタイラス品で揃えた。全部込みで5万円ほど。
使い方としては家での作業がPC、外での作業がタブレットになった。これはわかりやすい使い分けだと思う。PCでの作業が必要なもの(統計学など)は家でやるものと割り切っていた。
タブレットを重宝した場面は2つ。紙資料のデジタル化と塾でのアルバイトだ。特に語学の授業は紙でやらされることが多いが、それらを授業後にadobe scanでデジタル化することで管理が容易になった。
また、塾のアルバイトでは計算過程を説明したり、生徒に教えるための資料をまとめたりするときにGoodNote5を使っていくようになった。字の汚い自分にとってテキストボックスは最適だし、一度使ったメモを別の生徒に使い回すことができる。しかも、使い回すメモは使用するごとに改善を図れる。この程度の用途ならスペックは低くても問題なく使え、まさにベストチョイスと言える存在だった。

大学3年時:MacBookAir+iPad(第7世代)

MacbookAir

大学3年になると、自分のPCがMacBookAirになった。これによりPCを持ち運ぶという選択肢が生まれた。
この時も基本的に外で使うときはiPad、家にMacBookAirを置いていくという状態だった。しかし、複雑な作業が求められるゼミの時だけMacBookAirを持ち出し、iPadは家でお留守番というケースも増えた。
また、このとき便利になったのがapple製品同士の連携。GoodNote5をMacBookAir上でも操作できるようになり利便性が大いに増した。また、MacBookAirとタブレットの両刀使いも選択肢に入った。iPadをMacBookの拡張ディスプレイ扱いにすることで外出先でも2画面での操作が可能になった。apple製品で固めることのメリットをほんの一部だが享受して使うことができた。

大学4年:MacBookAir+iPad mini 6

iPad mini 6と無印iPad(第7世代)をケース込みで重ねた写真。サイズ感が半分となり取り回しやすくなった。iPad miniはキーボードのアクセサリーが別にあるが、それでも無印より軽いし小さい

しかし、MacbookAir+iPad 無印の組み合わせは一つ弱点があった。それは同時に持ち運ぶと重いしかさばること。これまでは「どちらか」しか持ち運ぶことはなかったため、そこまで気にすることはなかった。しかし、4年になると両方必要になることが増えた。具体的にはPCで受けざるを得ない授業+タブレット必須のアルバイトが同じ日になってしまったことだ。そこでiPadをより軽いminiに置き換えることにした。もちろん安心安全の認定整備品。この時はスタイラスペンとカバー、bluetoothキーボードすべて合わせて約8万円だった。
この投資の効果はテキメンで、同時に持ち運ぶことによる肩への負担を劇的に減らすことができた。また、miniのサイズ感はサブデバイスとして適任で、同時に持っていてもちょっとしたメモや作業はiPad mini、ガッツリ構えて作業するときはMakBookAirといった使い分けを意識的にするようになった。miniの画面は分割して使うことができないほど小さいが、1画面で使うには十分という絶妙なラインで、しかも片手で持つことができる。寝転んでYouTubeなどのコンテンツ消費もいける。
個人的にはこの組み合わせが結論。

まとめ:おすすめの組み合わせ

ここまで話してきたことを元に、さまざまなパターンを提示できればと思う。

1.ノートPCのみ:とりあえずはこれで十分

最初にお勧めするのはPCのみを保有するというもの。正直これで大学生活は困らない。なぜなら授業で使うツールはPCで動かすことを基本としているからだ。この時の条件は持ち運びが容易なノートPCであること。家ではより大きな画面で作業できるよう拡張ディスプレイなどのアクセサリーが充実しているとなお良いと思う。ちなみに買うならWindowsがお勧め。Macを単独で使う意味はほとんどない。

2.ノートPC+タブレット(iPad mini):すべてを電子化したい人

どのような状況にも対応しようとする人にお勧めなのがこの組み合わせ。今どき少ないとは思うが、資料を紙のみで配ってくる教授がいたらこの組み合わせを勧めたい。タブレットの一番の特徴は、紙や手書きと言ったアナログなデータをすべてデジタル上で保管することができること。ただし予算はかかってしまうので、最初はノートPCから始めて余裕ができたらタブレットを買い足すことをお勧めする。この時、連携を重視するならPCはMacが選択肢に入る。タブレットはサイズ感を考えてiPad miniが最有力。

3.据え置きPC+タブレット(iPad Airなど):PCが外に持ち出せない人

この選択肢を取る人は据え置きPCが初期条件になっている人だけかと思う。ノートPCを買ってもいいが、役割が被るとどちらかは使わなくなってしまうと思うので、出来ることを増やせるタブレットをお勧めする。おすすめは外出先のマルチタスク(2画面分割)が最低限使えるiPad Air。ライトニングケーブルとapple pencil第一世代が許容できるなら無印もあり。無印でもそこらへんの格安スマホより何倍もサクサク動く。

4.タッチパネル対応ノートPC:1台で完結させたい人

僕自身は使ったことがないためなんとも言えないが、1台のPCですべてを完結させるという選択肢も取れる。簡単な手書きメモであればiPadほど高性能なものを新たに買う必要性はないと考える人もいるだろう。
この場合も買うならWindows一択。間違ってもchromebookを選ばないこと。現状ではできることが少なすぎて後悔する。あれは本当にサブとして使うものなので。

最近では高校まででタブレットが支給され、PC以上にタブレットに馴染みがあるという人も多いと思う。しかし、現状大学での授業はまだまだPCが必要だし、そっちの方が効率的だしやれることも幅広い。大学ではぜひ一度PCを持って欲しい。今回の記事は以上です。ここまでありがとうございました。

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