テレビドラマ初回のみ“ふんわり”レビュー<2022年7月期>
※今回は『魔法のリノベ』『家庭教師のトラコ』『新・信長公記〜クラスメートは戦国武将〜』など家族のお話の多かった3週目のプライム帯ドラマを中心に追加!
さらに今クールは深夜ドラマが変わった作り方で興味深いモノが多かったので、何作品か追加しました!
2022夏ドラマが始まりました!
という事で今期もテレビドラマのふんわりレビュー。
あくまでふんわり!
皆さまの視聴の参考になれば。
星の評価は
<★★★>次回楽しみ!
<★★☆>次回も観る!
<★☆☆>次回もまー観るかも!
<☆☆☆>次回以降もう観ない!
くらいの感じです。
ほぼネタバレはないと思うのですが、未見の方は一応お気をつけください。
※ちなみにTVerで観ているのでTVerにはないNHKやWOWOWプライム等のドラマは除外してます。
リンク先のTVer等は期限切れで見れなくなっている可能性もありますのでご了承ください。
【月曜日】
<★★☆>『魔法のリノベ』
星崎真紀による同名コミックが原作、劇団ヨーロッパ企画主宰の上田誠が脚本のお仕事エンターテインメント。
主演の波瑠と間宮祥太朗は『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』 『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』に続き三度目のタッグで息ぴったり!
そしてエンケンさん、近藤芳正、原田泰造、やヨーロッパ企画所属の本多力・永野宗典・諏訪雅などなど脇役が非常に固い。
ちょっと内容的にリアリティがないような気もするが、コメディ色が強いのでそこまで気にはならないかな。
リノベをするという事は...家に問題がある→家族に問題がある→家も家族も全て問題を解決しよう!という流れるような展開は見事。
ただちょっと編集が気になる...カットの切り替わりが早すぎて目がチカチカするのは私だけだろうか...
途中で波瑠が「色恋に巻き込まれないのが救い」と友人に話していたが、本当に変な恋愛要素だけ無しにして頂ければ今後も楽しめそう。
<★☆☆>『競争の番人』
今期の月9は杏&坂口健太郎主演のエンタメミステリー。
前回月9の『元彼の遺言状』から引き続き新川帆立が原作。同じ枠で同じ作者が連続で原作というのも珍しい。
公正取引委員会(公取委)が舞台もまた珍しい。
しかし公取委は内閣府の外局のはず。
警察庁や警視庁でも経済事案担当の二課ならまだしも、殺人・傷害・強盗など強行犯担当の一課から左遷されて、公取委に飛ばされるってありえないのでは...
これ原作だと警察学校を辞めて一般職で公取委に入った設定だったみたい。
なぜそんな無理やりの変更を...
主演の2人を含めて登場人物にあまり魅力を感じない。
物的な証拠は希薄で情緒にのみ訴えかける決めのシーンもイマイチ。
こういうタイプのドラマは一話完結が望ましいが最後もモヤモヤ。
せっかくの珍しい設定がもったいない。
公取委が追うのは社会の闇だが警察のように勧善懲悪では測れない闇なので、それをどう描いていくのかで今後の出来が左右されるか。
【火曜日】
<★★☆>『運命警察』
放送作家としても有名な鈴木おさむ脚本、片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)&テレ東のオーディション番組出身の江藤萌生が主演の深夜ドラマ。
実際にオーディション番組を勝ち抜いた江藤萌生が、女優になりたいという夢を一度は諦めたが再び目指そうとする主人公の役。
前半のドラマパートに加えて、後半は実際に江藤が女優の道を歩む様子を描いたドキュメンタリーパートの2部構成。
テレ東の名物プロデューサー伊藤Pとか運命警察の椅子がAK RACINGだったりだいぶコメディ。そして水野美紀のコメディエンヌぶりは相変わらず素晴らしい!
ドラマパートは実質18分くらいしかないのでかなり見やすいのも良い。
人間の決まっている運命を変わらないように見守る運命警察の片寄くんが、自分の運命を変えようと奮闘する江藤とどー向き合っていくのか?
今後の展開が楽しみです。
ちなみにアマプラでは全話見逃し配信可能です!
<☆☆☆>『ユニコーンに乗って』
今期のTBS火10枠は永野芽郁&杉野遥亮、そして一躍世界的な名声を手にした西島秀俊出演のお仕事系ラブストーリー。
医療モノ(『ナイト・ドクター』 『ラジエーションハウス』)や刑事モノ(『刑事ゆがみ』 『警視庁ひきこもり係』)が得意な大北はるかのオリジナル脚本だが、ハリウッド映画『マイ・インターン』や韓国ドラマ『スタートアップ 夢の扉』に内容が酷似と早くも炎上状態。
まーこういうプロットだとある程度は仕方ないと思うけど...
ただディティールでも、裏にベンチャーキャピタルがいるとはいえ、明らかに財務関連のスペシャリストがいないっぽいチーム(会社)で銀行の支店長をしてた西島さんが戦力にならないと笑ってる感じとか。
取引先(図書館)の人たちの描き方やラストの1番盛り上がるべきシーンのプレゼンが紙一枚とか。
フィクションとはいえ流石にこれはひどい...
スタートアップ界隈の方々からもそりゃ不満もでますよね。反面教師みたいな皮肉も漏れ聞こえてた。
“火10得意の女性1人に男性2人でラブストーリー要素”と“夢に向かって謀殺されるような毎日を過ごすスタートアップ”という組み合わせのミスマッチの一言に尽きるのかなー。
【水曜日】
<★☆☆>『家庭教師のトラコ』
『家庭教師のミタ』の遊川和彦がオリジナル脚本、『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』の伊藤彰記が演出の個別指導式ホームドラマ。
今回の遊川脚本は家政婦が家庭教師に、松嶋菜々子が橋本愛に大変身してホームの日テレ水10にカムバック!
独自のメソッドを実践する独特な家庭教師である橋本愛がそれぞれの家庭に入り込んで家族の問題を解決。
初回の少女がヒントをもらいながら家族を救済していく姿はまさにあのドラマそのまんま。
さすがにここまで寄せていて制作側が気づいていないはずはないので、今後何かしらの仕掛けがあるのではないかと思う。
とかいってそのまま終わっていく可能性も否定はできないから恐ろしい...
<★☆☆>『刑事7人』
続編モノなので基本的には前からのシーズンを観ていないと厳しい。
前のクールの『特捜9』と同じくオリジナルキャスト環さん(倉科カナ)をクビ(卒業)にして、主演と同じ事務所の後輩を新人として投入するという悪手。
シーズン1から観てきた身としては、環さんのいない2話以降を見る気があまりしない...
どちらかというとテレ朝の刑事シリーズモノの中では重い雰囲気を担当してきた今シリーズもいよいよ厳しいか。
<☆☆☆>『テッパチ!』
演出・石川淳一&脚本・関えり香という 『ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○』コンビの自衛隊を舞台にした熱血青春ドラマ。
キャストは町田啓太、佐藤寛太、一ノ瀬颯、結木滉星など劇団EXILE、戦隊シリーズ、仮面ライダーシリーズの連合軍。さらに時任勇気や藤岡真威人など二世俳優も入り乱れる様相。
防衛省が全面協力で人生何もかもうまくいかない男が自衛隊で再起をかける物語だが、そこまで深刻さはなくどちらかというとコメディ寄り。
そしてこれでもか!の肉体美の共演で一定層を狙い撃ち。
なぜか教官役でいる白石麻衣は白すぎるし細すぎてキャリアとはいえ、さすがに自衛官には見えない。そこまでして恋愛要素必要か...
何より全体から漂う「自衛隊楽しいところですよー」のイメージアップ戦略感が強い。
【木曜日】
<★★★>『ちょこっと京都に住んでみた。』
2019年に放送されたSPドラマが連ドラになって復活。
原案・企画・製作/清水啓太郎&監督/吉見拓真&脚本/横幕智裕&音楽/ベンジャミン・べドゥサックという『名建築で昼食を』の最強チームと主演/木村文乃で送る新感覚ドキュメンタリードラマ。
名建築で昼食をと同じく実際のお店(建築)を訪問して話を聞くパートとドラマパートを織り混ぜている。
“観光地に一切行かない京都案内”のコンセプトの通り木村文乃が行くお店がどれも素敵すぎる。
そして京都生まれの近藤正臣の京都弁が心地よい。
このドラマを見ている時だけは現代の乱雑な社会を忘れて、人間本来の生きている姿を思い出させてくれるような気がする。
全6回楽しみたいと思います。
<★★☆>『純愛ディソナンス』
劇団玉田企画を主宰し映画『僕の好きな女の子』の玉田真也が脚本、『推しの王子様』の木村真人が演出の純愛×ドロドロエンターテインメント。
中島裕翔(Hey! Say! JUMP )&吉川愛主演で周りも含めてプライム帯のドラマにしては渋すぎるキャスティング。
みんな全然悪くないのに何かが足りない感。
先生と女子高生の純愛物語と見せかけてなんかホラー的な雰囲気あり、ちょっとコメディっぽさもあり、ミステリーっぽい要素もあり。
これはミステリー方向に傾いていけば意外(?)と面白くなるかも!
ただ前情報としてこのドラマは2部制で前半の1部はミステリー調、後半の2部はドロドロラブストーリーになるっぽいです...
んー玉田脚本に期待!
<★★★>『遺留捜査』
続編モノなので基本的には前からのシーズンを観ていないと厳しい。
1999年から続いていたテレ朝伝統の木曜ミステリー枠(木8)が今期で終了するため同枠最後の作品に。
テレ朝の刑事モノの中では家族などを題材にしたヒューマンドラマ的な要素が強く、ラストに走馬灯のように流れる映像と小田和正のテーマソングが最強すぎて毎回泣きます。
「3分でいいんです。僕に時間を頂けませんか?」
今回は珍しく1話完結せずに次回へと。
そして京都府警と警視庁の人事交流が終わり警視庁に戻る事になった上川隆也。
という事は枠を移動して舞台も東京に戻り、メンバーを一新して(今までの経緯的にたぶん甲本雅裕は続投)続きそうな予感。
ちなみに同枠で終了が囁かれていた『科捜研の女』は新設される火9枠に移動して続編が作られる事が発表済み。
<★★☆>『量産型リコ-プラモ女子の人生組み立て記-』
『絶メシロード』 『八月は夜のバッティングセンターで』 『お耳に合いましたら』などテレ東深夜ドラマで無双状態のクリエイター畑中翔太が企画・原案・脚本。
田中要次、マギー、望月歩、森下能幸、前田旺志郎と周りを固める脇役の方々がみんな良いのに主演の与田祐希(乃木坂46)が...異常に多い目のアップも気になるし、顔アップも多くて特定ファンへの気遣いなのか...
しかし八月は夜のバッティングセンターでもみられた“何か特定の世界(野球とかプラモとか)が現実世界にも波及して少しだけ今が生きやすくなる”というプロットは非常に面白い!
“量産型”な自分に疑問を持ち始める主人公がプラモと出会い、量産型人間が量産型ザクのガンプラを作る。ハリウッド映画の『フリー・ガイ』でもそうだったようにモブにはモブの物語があるし矜持がある。
今後もガンダムの物語ではなくザクの物語を描いていくなら非常に面白いと思います。
<★★☆>『六本木クラス』
竹内涼真&新木優子&平手友梨奈出演の大人気韓国ドラマのリメイク作品。
正確には韓国ドラマ『梨泰院クラス』の原作である同名webコミックの日本語ローカライズ 『六本木クラス』が原作という事らしい。ややこしい。
1話を観た感じでは、未成年者が酒を飲まないみたいな日本のコンプラ的改変はあれど、基本的には韓国のオリジナルドラマにかなり近い進行。
しかしそーなると時間が短くなる(韓国=70分×16回、日本=約50分×13回予定)のは必然で、日本版では描ききれないシーンが多くなるはず。
今後もどこを削っていくかが重要なポイントになっていきそう。
そしてストーリーはほぼ同じなので当然面白くなりそうな反面、役者の演技力が完全に比較される事になると...これははっきり厳しい。
香川照之の悪役も過食気味だしね。
しかし最近の光石研は1話で非業の死を遂げてばっかりだ。悲しいね。
”信念”がキーワードなのでそれを日本を舞台にした時に果たしてどこまでしっくりくるのか?
韓国のオリジナルを観ていない人の方が楽しめるかも。
<★☆☆>『オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜』
飯豊まりえ&浅香航大出演で、『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE-』 『執事 西園寺の名推理2』などの脚本家・三浦駿斗のオリジナルの刑事サスペンス。
プルチック感情の輪を基に“感情が色によって見える刑事”という設定は面白く「感情の色は証拠にならない」とどう犯人を追い詰めるのか楽しみにしていたが、最終的に物証ではなくて結局相手の情緒に訴えかけて解決してたような気が...
「見えました!」みたいな決め台詞もどーしてもSPECっぽい感じがしてしまう...
SNS依存みたいな若者の闇に切り込んでいく題材は良く、浅香君や飯豊さんの過去も含め、今後の展開に期待という感じでしょうか。
まーでも刑事ドラマが好きな人限定な気はするけど。
【金曜日】
<☆☆☆>『NICE FLIGHT!』
『私たちはどうかしている』 『サバイバル・ウェディング』の衛藤凛によるオリジナル脚本で、玉森裕太(Kis-My-Ft2)&中村アン主演のお仕事系ラブストーリー。
日本航空全面協力。全面協力パターンはそこの業界や組織の礼讃ドラマになりがち。
ツイてない(逆にツイてる?)けど良い人のコーパイ(副操縦士)玉森くんと仕事はできるが愛想のない管制官の中村アン、そしてそこに割って入る管制官訓練生の玉城ティナという既視感たっぷりの三角関係。そして玉森くんと中村アンが実は昔空港で同じ場所にいましたよーみたいなのも良くある展開。
空港で働く人々という設定は興味深いが、最後の盛り上がるべきシーンもそんなに危険には見えなかったが。
空港が舞台ならもうちょい映像頑張って欲しかった。
ちょっと全てが中途半端な感じ。
<★☆☆>『雪女と蟹を食う』
Gino0808による同名コミック原作、劇場版『奥様は、取り扱い注意』のまなべゆきこ脚本、『全裸監督』や映画『ミッドナイトスワン』の内田英治が監督のラブサスペンス。
自殺する前に北海道に蟹を食べに行く重岡大毅(ジャニーズWEST)と同行する雪女のような謎の女・入山法子。
こちらもロードムービーのごとく、北海道までの道すがら各地のお店(たぶん実際の店員さん)に寄ってみたりする。
ほぼ2人芝居でかなりアダルトな演出もあり。
個人的に重岡くんの泣きの演技が苦手なので1話目はちょっと厳しかった...
そして内容は正直よくわからん。かなり難解な気がする。
人生に絶望した男いわゆる“無敵の人”の話で、こーいう時期にこーいう話をやるのもまた...
今クールで1番この先を観ようかどうか迷う作品。
<★★★>『石子と羽男-そんなコトで訴えますか?-』
『最愛』 『MIU404』 『アンナチュラル』の製作・新井順子&演出・塚原あゆ子というTBS金10ゴールデンコンビ×『とと姉ちゃん』の西田征史で送るリーガル・エンタテインメント。
新井+塚原=金10で外すはずがないと思っていたが、やはり面白い!
弁護士だけど少し頼りない中村倫也と、パラリーガルだけどなんだか頼りになる有村架純が織りなす2人の会話劇が非常に良き。
なんだか全体を通して凄く違和感がある演出。
「まーこのシーンはこう来るよね」と思っている所で来ない、外されている不思議な感覚がした。でもなぜか不思議と嫌じゃなかった。きっと主演2人が纏う雰囲気が理由だと思う。
「内々の事だから」「そんなの情けない」という日本の職場に蔓延る病気との戦い。法律があるべき理由と意義。
2人が過去の傷を乗り越えながらどんなバディに成長していくかとても楽しみです!
<★★☆>『警視庁強行班係 樋口顕Season2』
続編モノなので基本的には前からのシーズンを観ていないと厳しい。
さらに警察小説の名手・今野敏原作のためこれは刑事モノ好きに限定されます。
しかし内藤剛志は何クール連続で刑事役をやっているのだろうか?次も科捜研が10月クールで発表済みだから...しかも同一作品じゃないところが凄い。
そろそろギネスとかあるんじゃないだろうか?
それにしても河北麻友子の演技は酷かったな...
【土曜日】
<★★☆>『イケメン共よ メシを喰え』
テレビ大阪とBSテレ東で放送の東田基による同名コミックが原作のグルメ×イケメンのハイブリッド新感覚ドラマ。
主演の筧美和子は『純愛ディソナンス』『NICE FLIGHT!』とのトリプルヘッダーと大忙し。
イケメンに目がない筧美和子がグルメ雑誌を任せられるが少食で興味がないという設定だが、ナレーションはまだ良いにしても説明台詞の独り言が気になりすぎる。
しかし美味そうなメシ×イケメン×筧美和子というあるゾーンにはクッソほど刺さりそうな内容。
もはやこれドラマなのかは不明だが...
時間も30分枠で軽いし、竹中直人も含めコメディと思うとなんかバカバカし過ぎて見ちゃう感じ。
<★★★>『初恋の悪魔』
現代日本最高の脚本家の1人・坂元裕二による小洒落てこじれたミステリアスコメディー。
主演が林遣都、仲野太賀、松岡茉優、柄本佑の4人というだけでもう良いです!
日テレで坂元さんが製作・次屋尚&演出・ 水田伸生と組むと『Mother』 『Woman』 『anone』という暗い社会派ドラマになるかなーと思っていたが、コメディタッチの会話劇+推理モノという感じで一安心。私はこっちの坂元作品の方が好きなので。
とりあえずキャラ渋滞が凄いのですが、太賀くんがツッコミであと3人がボケだと思ってもらえればOKです(笑)
ある事件に対して捜査権のない4人が捜査していくが、その中で関係ある推理の会話と全然関係ない無駄話のバランスが絶妙。
さらに最後に途中の何気ない要素を伏線として回収していく結末も見事。
ヤスケン、伊藤英明、佐久間由依、田中裕子の脇もキャラが立っていて今後の展開に絡んできそう。
今期開始前の(自分的)前評判通りにここまで観た中で今期No1でしょうか!
【日曜日】
<☆☆☆>『新・信長公記〜クラスメートは戦国武将〜』
甲斐谷忍の同名コミック原作、『真犯人フラグ』の中島悟が監督で永瀬廉(King & Prince)が主演の学園天下獲りエンターテインメント。
100年後の東京にマッドサイエンティストが戦国武将のクローンを大量に蘇らせてみんなが高校のクラスメイト...という事でもちろんキャラ渋滞がすごい。
“明治以前の歴史が忘れられた時代“みたいな設定は少し面白くなりそうなんだけど...
出演者の年齢がみたいな部分は真面目な内容ではないので気にならないけど、深夜枠みたいなノリでコメディにしても面白くない方が致命的で、少しだけ描かれる未来描写もチープすぎてこちらがコメディ?
何より歌と舞のシーンが不思議すぎて、2.5次元ミュージカル見てるみたいな。
いっそそっちの方向に振り切って思いっきりコメディにした方が良かったかも。
<★★☆>『オールドルーキー』
今期の日曜劇場は『テセウスの船』 『ドラゴン桜2』の石井康晴が演出、『HERO』 『未来への10カウント』の福田靖がオリジナル脚本で綾野剛主演のヒューマンドラマ。
最近の日曜劇場は前回の『マイファミリー』や『DCU』みたいなミステリー・サスペンスモノが多かったが、久しぶりに『半沢直樹』や『グランメゾン東京』のようなお仕事モノに回帰。
ノー天気でサッカー以外何もできない主人公が家族のために裏方であるスポーツマネジメントの世界に飛び込む。
途中は同じTBSの年末『プロ野球戦力外通告』を見てるようで辛いシーンもあり、しかし横浜流星演じる超一流サッカー選手の孤独やプロスポーツ選手のセカンドキャリアみたいな着眼点は非常に面白い!
しかし綾野剛の演技が...いつものカッコつけてる綾野剛は良いんだけど、情けない綾野剛はなかなかに微妙。なんかもっと別のキャスティングがあったかもな...
でも最後のサッカーボールを蹴らない演出はグッときました。
2話はプロスケーター少女のお話で色々なジャンルのスポーツをこれから取り扱っていくと思うので、スポーツ好きは結構ハマるかも!
ランキング形式まとめ
<★★★>
『遺留捜査』『石子と羽男-そんなコトで訴えますか?-』『初恋の悪魔』
『ちょこっと京都に住んでみた。』
<★★☆>
『魔法のリノベ』『純愛ディソナンス』『六本木クラス』『警視庁強行班係 樋口顕Season2』『オールドルーキー』
『運命警察』『量産型リコ-プラモ女子の人生組み立て記-』『イケメン共よ メシを喰え』
<★☆☆>
『競争の番人』『家庭教師のトラコ』『刑事7人』『オクトー 〜感情捜査官 心野朱梨〜』
『雪女と蟹を食う』
<☆☆☆>
『ユニコーンに乗って』『テッパチ!』『NICE FLIGHT!』『新・信長公記〜クラスメートは戦国武将〜』
ふんわり総評
今期の1話を観ただけの個人的オススメは『石子と羽男-そんなコトで訴えますか?-』『初恋の悪魔』『ちょこっと京都に住んでみた。』の3本です!
(『遺留捜査』は続編のため前作から観てないと厳しいので除外。)
『石子と羽男-そんなコトで訴えますか?-』は中村倫也と有村架純の会話劇が魅力。良い意味で期待を裏切るちょっと不思議な演出にも注目。
『初恋の悪魔』こちらも4人の会話劇が面白い。いろいろな縦軸の複線もあり、一筋縄ではいかない坂元脚本がどんな着地を見せるのか期待。
『ちょこっと京都に住んでみた。』は最高のスタッフと木村文乃が現代の喧騒を忘れさせてくれる癒しのドラマ。1週間に30分だけでも京都を旅してみてはいかがですか?
全体を通して「面白くないわけではないが絶対観たいわけでもない」平凡な作品が多い印象の2022年夏ドラマ。
ジャンルとしては、公正取引委員会やらスタートアップやらリノベーションやらスポーツマネジメントやら変わったお仕事系が多かったかな。
お仕事系は変に恋愛要素を入れない事がポイントですが今クールはいかに。
深夜ドラマは独自の進化を遂げていて、プライム帯とは違う構成のドラマが多くて非常に面白い。特にテレ東が無双状態。
評判が良ければまた10月秋ドラマでお会いできると思います!
テレビドラマにコロサレル!