「早口な囀り」
忙しいときに
伝えたいことがあっても
タイミングがなくて
伝えられない
ただもどかしさだけが
時をゆっくりと動かし
ただ呆然と
立ち尽くしていた
どうすればよかったのかと
ふりかえる
できなかった悔しさだけが
残りつづけていた
朝早く目覚めたから
公園へ行く
日が登って間もないのに
人がぽつぽつ
小鳥たちの朝は早い
この時間からもう
囀りはあちらこちら
お仕事もう始まってるね
チキチキチキュチキュチチチチチ
いやに早口な囀りひとつ
朝から何をたくさん話してる?
伝えたいこと山盛りなのね
あぁそうか
あのときそうすれば良かったんだな
みんなのペースに合わせて
この小鳥のように囀れば