「揚羽蝶の告別」
クチナシの
アロマで寄るか
揚羽蝶
今年初めてだろうか
ここ薬用植物公園の
ポピー香る花畑に
黒色の揚羽
ゆらりゆらりと
優雅に舞いながら
捕えられない
近づけない
けれど気まぐれか
何なのか
私の靴に
二度止まり
何故だろう
何故だろう
朝気まぐれにつけた
梔子のアロマのせいなのか?
靴は泥臭いだけなのに
そんなことをぼんやりしながら帰宅して
息子から聞いた
おじいちゃんの死
会いに来てくれたのだろうか?
生前は私を好いてくれたから
死に目に会えないから
黒い蝶となり来てくれたのだろうか?
癌から開放されて
どうか安らかに
あのポピーの花に囲まれた
彼岸の道へ安らかに
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