「冬のかたち」
草木見て
枯るる色また
美しき
次代継ぐ
綿毛に託し
枯れていく
冬が来た
この寒さ
この風景
紛うことない正真正銘の冬が
随分と小春日和を楽しませてもらえたから
寒さが恋しかったけれど
手やら首やらはもう
暖を求めてる
裸んぼうの木々が寂しそう
南風が吹いた後だから
きっと寒さに驚いて
葉も落ちたに違いない
寒空に
手いっぱいかざしたように
天に枝を刺す
これが冬のかたち
青々としげっていた草花は
カラカラに乾いて
渋色へと
姿を変えた
冬枯れの世界では
それが美しくて
見惚れる
青いときは見逃したであろう
この螺旋の造形美
枯れて歪んで
予測不能な形には
規則性はあるのだろうか
枯れて歪んで
何故美しい?
枯れて歪んで
それが冬のかたち?