「普通の人」
なんかオメデタイ話でもない?
思わず笑ってしまった
内定を頂けたのを
見透かされたみたいで
「はい、息子が都立に合格しました!」
代わりのオメデタイ話を盾にして
しばらくはナイショ
ちゃんと決まるまでは
息子の合格発表の日に
最終面接の連絡を受け
もうすでに内定の手応えを
感じていた
ながいながい
冬がおわる
人並みにようやく
お給料がもらえる
泣いた
感謝で泣いた
私は夢を叶えた
36年越しにようやく
卒業文集で書いた夢は
「普通の人」
担任の西村先生に笑らわれながら
オマエには無理だと言われた
人と違うことが嫌だから
ずっと頑張ってきた
でも偽りの自分も
また辛くて
そんな自分に折り合いをつけながら
自然体でいられるようになれて
手に入れた念願の
「普通の人」
また笑われるだろう
それでいい
誰も分かりはしないのだから
私の苦しみなど
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