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「附属自然教育園野草歌 二十首 上」


紫の 

ぎょうさんと飾り

下げましょう

紫華鬘(むらさきけまん)


スマイルちゃん

葉っぱの下から

コンニチワ

垣通し(かきどおし)

白斑が

緑に映える

佐保姫(さほひめ)は

姫烏頭(ひめうず)


緑から

白い妖精

顕れる

一輪草


ナイショです

中にお花が

あることは

武蔵鐙(むさしあぶみ) 仏炎苞と呼ばれる苞の中に花を守っています


すべり台

わちゃわちゃ遊ぶ

子どものよう

金瘡小草(きらんそう)


春祝い

青葉の山車と

担ぎ棒

一人静(ひとりしずか)


花仙人

草雲乗って

地を眺め

仙洞草(せんとうそう)


ひと粒の

瑠璃色果てへ

ひろげ行け

山瑠璃草(やまるりそう)


弟は

年子の兄を

追いかけて

二輪草


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