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狂気が産む芸術

先日
笠間市の日動美術館に行った時に、

画家「鴨居玲」の部屋という
一大コーナーが作られており、
鴨居玲の作品や愛用した日常の
家具や文房具などが、
たくさん展示されてるのを見ました。

私は
鴨居玲という画家を知りませんでした。

しかし
鴨居玲という画家の説明に

酒と睡眠薬にはまり、
何度も何度も自殺未遂して、
実際、自殺未遂で亡くなったということ。

睡眠薬とアルコールが入った状態で
なぶり書きされた、
原稿用紙に書かれた遺書のようなもの。

そして
素人が観ても
病んだ狂気の人が描いたとしか思えない
作品。

それらに惹かれて、
鴨居玲の生き様について、
彼と親しく交友があった女性が書いた

「鴨居玲 死を見つめる男」

いう本を購入して帰ってきました。

面白い本でした。


今の時代ではなかなかいない、
その時代ならではの
狂気と闇と不安に取り憑かれた芸術家
のお話でした。

鴨居玲は
双極性障害を患ってました。
昔の時代なので
いわゆる「躁うつ病」時代です。

「死の美学」を持っていて、
人一倍死に惹かれて、
何度も自殺未遂するけど、
実は
人一倍死に怯え、
生きることへの未練を抱えていた人
だったそうです。

自殺未遂は
たいていが
睡眠薬とアルコールを飲み、
死に至らない程度のガスを家に流す。

しかも
必ず同居してる女性や
友人に見つかるようにしていたそうです。

周りの人達は
度重なる自殺未遂に慣れて、
皆が狂言自殺と理解していたそうです。

ただ
大量のアルコールと睡眠薬が
彼の心臓にダメージを与えていた。

ハワイに留学する予定や、
未来の予定がたくさんある中、

やはり
自殺未遂をしてしまった鴨居玲。

周りの人はみな、
彼は本気で死ぬ気はなかったに違いないと
証言してます。

ただ
弱りきった心臓は、
睡眠薬とアルコールに耐えれず、
本当に
彼は自ら人生の幕をおろしてしまいました。

享年57歳。


若い頃の鴨居玲は
日本人離れした背の高さとスタイルの良さ。
堀の深いルックスで、
外国でもモテたそうです。

美男子だが
性格も少年じみた無邪気さや言動と
魅力的な笑顔で、
人々を魅了したそうです。

反面
病みきり果てしなく暗く、
死を追い求める一面もあり、

両極端な面をもちあわせていたそうです。


まぁ
それこそが本物の躁うつ病
なんでしょうね。

日動美術館には、
やはり精神病になってしまった
ゴッホの発病後の作品がありました。

ゴッホも
躁うつ病か境界性パーソナリティ障害ではないかと推測されてます。

病んだ人の芸術作品って、
なんとも言えない独特な力強さと
魅力があり惹きつけられます。

ただ
家に飾りたいとは思う絵ではありませんけどね。

家の中に飾られてたら、
「呪い」をかけられそうです。


私個人の勝手な感想ですが、

狂気が産む芸術や文学や音楽
って
必ず存在すると思います。


私のような
普通の凡人に芸術作品なんて
生み出せませんから。

そういう人達は、
神様にそのように見出された人物だと
思うのです。

だからこそ、
後世にその作品と名前が残る。


でも
ここ何十年間は、
精神病の人には、
簡単に向精神薬が処方されます。

特に
2大精神病の
昔でいう
精神分裂病・躁うつ病の人には
鎮静効果の強い薬が処方されます。

それでは
芸術は生まれませんね。


つまらない世の中になってしまったものです。

 若い頃の鴨居玲
 少し田宮二郎入ってる?!

 中年期の鴨居玲。
 岩城滉一が入ってる?
 なかなかダンディなおじさまです。


久しぶりに興味深い伝記でした。

自画像、、病んでるなぁ

自画像。
 生でじっくり鑑賞してきました。

この自画像はインパクト強かったです。
 完全に病んでると感じました。


美術館内に作られた
 「鴨居玲」の部屋。
 彼の死後、
 彼の姉や妻が寄贈したそうです。


そういえば
私の大学には芸術専門学部がありました。

教育実習の時に
当時芸術専門学部で油絵を描く
なかなか美青年の男の子と一緒になりました。

彼の取り巻きの女の子達は
たくさんいました。

もう
記憶になく思い出せないのですが、

私が
その男の子に何かを言うと、

その取り巻きの女の子たちが、
すごい剣幕で私に怒ってきたことを
覚えてます。

多分
私は
繊細な芸術家タイプの男性に無神経な
言葉をかけたのかもしれません

その女の子達に

「あなたには、
 繊細な彼を理解することはできないわよ!
 この無神経女」
みたいなことを言われたよう。な。。

なんか
芸術専門学部の人達って
小難しい人達ばかりで、
気が合わないわ。


思ってました。

そういえば
私が気があった男の人達って
スポーツしてる単純な人達ばかりでした(笑)


いまだに後悔してやまないことの一つに、

当時
サッカー部の男の人達との
合コンを断って参加しなかったこと。

そこには
有名になった
サッカー選手の
ゴン中山や井原正巳がいたんです。

くぅー
悔しい。
一生の不覚です。

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