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オンライン読書会で『新復興論』を読んで

みどりです。

マロバシ堂とは直接関係ありませんが、
面白い本を読んだ話をします。

私は小学生の頃からご縁のある近所のおじさん・おばさんのお宅で
定期的に催される読書会に参加しています。


そうはいっても、昨年の春以降はオンライン
・・・つくづく便利な世の中になったなあ、と感じます。

今日の課題本は『新復興論』でした。

地元にある第3の場所

小学校低学年の頃、近所のおばさんに誘われて
手作りオモチャの会に参加したことが始まりでした。

手先が器用だったことと、細かい作業が好きだったこともあり、
私は月1回のオモチャ作りに熱中しました。


身近な材料を使って、仕掛けやオリジナリティを加えながら
おばさんに教えられるがままオモチャを作る
ときどき、オモチャも作らないで外で遊んでいたかもしれません。

卵の殻にクレヨンで着色したロウを流して固めて
ちがう色を流して固めて、しましまの卵型キャンドル

アイスの棒が持ち手のぱたぱた(「かわり屏風」っていうらしい!)


牛乳パックとトイレットペーパーの芯を集めては
ハサミとボンドをお供に過ごした幼少期でした。


私にとっては学校でもない、自宅でもない
大切な第3の場所だったと思います。

ものづくりの楽しさと
場所のもつ強さを覚えた経験でした。


読書会という絆


2階にある、おじさんの書斎は小学生の私たちの憧れの場所・・・
入っちゃいけないと言われれば、言われるほど、気になります。

そのおじさんが読書会に誘ってくれました。高校生の頃です。


中学生になって、オモチャの会は卒業したものの、
高校生になって、今度はおじさんのお世話になりました。

金子みすゞの詩を味わってみる

日本語について考えてみる

社会科学の短い文章を読んでみる


「難しいな」「ややこしいな」「面倒くさいな」

そういう思いがあったときもありました。
学生の興味はうつろうばかり。おじさん、ごめんね。

それでも最年少であることを武器にして
生意気に意見なぞ言いながら
大学生になっても、社会人になっても、お付き合いは続いています。

なんでこんなに面倒みてくれるんだろう?と考えたこともあります。
親でもなく、大学の先生でもないのにね。

少なくとも、おじさんは大学の先生でありました。

https://www.shinsensha.com/books/113/
(埋め込みできなかったけど、おじさんの本です)

おじさんは、おじさんの方法で
自分の思想をもって生活すること、自己決定することを
訴え続けてくれている

だから、ときどき厳しい。

演劇にも、苦言を呈してくれます。


でもアルバイト先を紹介してくれたり
親と大喧嘩したときかばってくれたり
結婚の挨拶を催促されたり(遅くなってごめんなさい)

これまた第3の稀有な存在なのです。


『新復興論』を読んで

そんな読書会で、ちょうどいまの私の関心と一致したのが
小松理虔さん著の『新復興論』(ゲンロン叢書)

分厚いハードカバーですが、読みやすくて発見が多かったです。

すみません、内容も感想も書ききれないので一部だけ。

2018年に著者が思う、これからの「地域づくり」・・・
それに欠かせないものが

食と芸術と観光


「どんな地域にしたいのか」形にしていくには
限られた当事者だけがまじめに語るのではなく、
ふまじめに楽しむことも必要だと。

そして外部を受けれて、閉塞的だった場所をかきまわし
ゲリラ的に展開していくべきではないか。

実際に取り組んだ地域アートの事例もレポートしていて、
興味深く読み進めることができました。


そこでアートは何を提示できるか。

「アーティストは事実を伝えるのではなく、真実を翻訳するのだ」


小松さんが受け取った言葉の通り
アートは現実の「今ここ」から、遠く離れた場所へ連れて行ってくれる

そういう可能性を秘めたものであることを
私自身も読みながら再認識しました。


「地域アート」を掲げた私にとって、
この本の投げかけてくれたボールに衝撃を受けています。
いいボールもらったなあという気持ち。

読書会という場があること

そして、本の中で新しい出会いをすること

これからも続けていきたいです。

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