韓国が放つ『アルマゲドン』だった『白頭山大噴火』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:19/181
ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★★
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★★
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アクション
パニック
ディザスター
自然災害
ヒューマンドラマ
【あらすじ】
北朝鮮と中国の国境にそびえる火山・白頭山で観測史上最大の噴火が発生!マグニチュード7.8の地震は遠く離れたソウルをも直撃し、ビルは倒壊し、漢江は荒れ陸橋は崩壊。未曾有の事態に朝鮮半島は大パニックに陥る。
史上最悪の災害を止めるため、政府は白頭山の地質分野の権威である大学教授カン(マ・ドンソク)に協力を要請。カンは半島を崩壊させるほどのさらなる大噴火が起こることを予測する。
タイムリミットは75時間。韓国軍爆発物処理班の大尉チョ・インチャン(ハ・ジョンウ)は部隊を率いて、北朝鮮へ潜入し火山の鎮静化を図る秘密作戦を実行に移す。そのためにはまず、作戦成功のカギを握る北朝鮮・人民武力部の工作員リ・ジュンピョン(イ・ビョンホン)を見つけ出し、次の大規模噴火を何としても食い止めなければならない。
果たして彼らは、朝鮮半島の崩壊を阻止することが出来るのか!?
【感想】
これはすごかったです。。。韓国映画ってさ、本当にガチなんですよね。いや、どの映画もガチではあるんですけど、韓国映画はとにかくクオリティがハンパないんですよ。特に視覚に訴えかけてくる部分の。ハリウッドと肉薄するぐらいじゃないかな。CGもアクションも。だから世界中で多くの人を唸らせるんだろうなって思います。ちょっともうジャンルによっては邦画と埋められない差をつけられてしまったかもしれません。
<圧倒的な映像クオリティ>
本作もジャンルで言えば、ハリウッドではよく見るディザスター系映画です。でも、韓国映画なのに「あれ、これハリウッド映画だっけ?」って感じるほどの出来なんですよね。それは災害の映像によるところが大きいと思います。
突如起こった大噴火。それによって引き起こされた大地震でソウルは大パニック。マンホールは吹っ飛び、ビルは倒壊し、地面は陥没という大惨事。それを見事なまでに表現できているところに驚きます。そのおかげで、リアルすぎる恐怖を体験することができます。他にも、噴火の様子や迫り来る津波など、災害状況の現実的な映像化がとんでもなくて。ロケとセット撮影を繰り返し、CGも事前準備に数ヶ月も費やすほどの綿密さあってこそだなと思いましたね。韓国にはここまでやり切れる土壌や文化があるのが素晴らしいと常々感じます。
<魅力的なキャラクターも本作のウリ>
もちろん、映像だけじゃないですよ。キャラクターも魅力的なのが本作のいいところです。
まず、ハ・ジョンウが演じた爆弾処理班大尉のチョ・インチャン。戦闘経験はないものの、持ち前の責任感の強さで部隊を引っ張っていく頼もしさがあります。ハ・ジョンウと言えば、『神と共に』(2017)で死神を演じたのが僕の中では強く記憶に残っています。
次に、イ・ビョンホンが演じた北の工作員のリ・ジュンピョン。何を考えているのかわからない雰囲気が魅力的なんですが、彼には人知れず抱えている問題があるっていうね。その対比がキャラクターに深みを出していきます
この2人のバディ感あるやり取りがメチャクチャ面白いんですよ。対立したり、協力し合ったり。どちらかと言うと、ジュンピョンの方が手の平で転がしてる印象なんですが、そうやってシリアスな展開の中に笑える部分も入れ込むセンスのよさがたまらんのですよ。どう考えても笑えるような映画じゃないんですが、ちょいちょいクスッていう部分を入れてるのがさすがだなって。
さらに、マ・ドンソクも出てますからね!彼はこれまでアクション系で強面の役が多いですが、今回はまさかの地質学者役です!アクションなしの頭脳でバリューを発揮するという意外な役どころで、もうそれだけでツボでした!結局彼が一番笑いましたね(笑)
<その他>
この映画、パッと見は『アルマゲドン』っぽいです。っぽいんですが、その中に、スパイモノ、バディモノ、家族モノを散りばめてあるんです。だから、スリル、恐怖、笑い、涙と、ハリウッド並みのエンターテインメントを味わえましたね。いやー、韓国映画のすごさを目の当たりにしましたわ。上映しているところはそこまで多くはないんですけど、これはぜひ観ていただきたいですし、観るなら映画館をオススメします!
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