長尺のクライマックスが凄まじい『アウトポスト』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:16/56
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★★★
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★★☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
戦争映画
アフガニスタン紛争
カムデシュの戦い
陸軍
銃撃戦
【あらすじ】
アフガニスタン北東部に位置するキーティング前哨基地。米軍の補給経路を維持するための重要拠点とされていたが、派遣されてきたロメシャ2等軍曹(スコット・イーストウッド)ら兵士たちは、その地をひと目見て驚愕する。
そこには基地として致命的な欠陥が存在していたのだ。四方を険しい山に囲まれた谷底に位置しており、敵に包囲されれば格好の的となる。つまり、防御面からすると圧倒的に脆弱なのだ。いつタリバン兵の銃弾が撃ち込まれてもおかしくはない。
案の定、日々襲いくる攻撃の中、誰かが命を落としてゆく。「もし圧倒的多数の敵に囲まれたら…」彼らの日常は文字通り死と隣り合わせだった。
そして、ついに恐れていたタリバン兵の総攻撃が開始された。それは後に「カムデシュの戦い」と呼ばれる、アフガニスタン紛争で最も過酷な激戦の幕開けだった。
【感想】
こういうドストレートな戦争映画、久しぶりに観た気がします。久しぶりの戦争映画。昨年観た『1917 命をかけた伝令』以来かもしれないですね。2009年に起こったアフガニスタン紛争におけるカムデシュの戦いを題材にしているため、戦争映画の中でもかなり直近のものと言えるのではないでしょうか。
まあ、中身としては他の戦争映画と大きくは変わらないと思うんですけど、この舞台となっている前哨基地が衝撃的すぎるんですよ。四方が山に囲まれていて、敵から狙われ放題っていう。。。しかも、防御設備も十分ではなく、ここへの赴任がそのまま死を意味するんじゃないかってぐらいにはお粗末な機能です。なんでこんなところに基地作ったのか不思議で仕方ありませんでした。
先ほど、本作は他の戦争映画とあまり変わらないと書きましたが、クライマックスはかなり見ごたえあります。敵との激しい銃撃戦っていうことで斬新さがあるわけではないんですが、特筆すべきはその尺の長さ。40分以上ずっと撃ち合ってます。それもね、武力が拮抗しててとかそんなんじゃないですよ。敵から狙われ放題なので、ほぼ一方的に米軍が蜂の巣にされてる状態で。
大勢のタリバン兵による一斉銃撃で、味方が次々に殺され、いつ全滅してもおかしくない状況。それを限りある人員と武力で、空爆支援が来るまで必死に耐え忍ぶっていう構図。その緊張感と危機感が凄まじいんですよ。時間が過ぎるのを忘れるぐらい圧倒されてしまいました。もうね、どのセリフも必ず"f〇ck"が入ってて、それぐらい追い詰められている状況っていうのがわかりますね。。。
この映画は実話ベースなんですけど、アフガニスタン紛争の件はニュースとかで知ってはいたけど、こんな戦いがあったんだっていうことは初耳でした。ここで亡くなった兵士たちってのが、みんな自分より年下で、その多くがまだ20代前半でね。。。日本にいると、身近には感じられませんが、戦闘で若くして命を落とす人がいるんだっていうことを改めて知れる意味で、とても有意義な映画となりました。
それにしても、軍人の日常会話って下ネタしかないのかなっていうぐらい、
みんな話が下世話ですよね(笑)
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