マ・ドンソクのハマりっぷりを見るだけでも価値がある『悪人伝』
【基本情報】
原題:악인전
英題:The Gangster, the Cop, the Devil
製作年:2019年
製作国:韓国
⠀ 配給:クロックワークス
【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:24/91
⠀ ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 映像:★★★★☆
⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 音楽:★★★☆☆
【あらすじ】
ある夜、刺殺事件が起こった。捜査にあたるのは暴力的な手段も辞さない荒くれ者のチョン・テソク刑事(キム・ムヨル)。彼は早くからこれが連続無差別殺人事件だと確信していたが、まわりは誰も取り合わず。
そんなとき、凶暴なヤクザの組長であるチャン・ドンス(マ・ドンソク)も何者かにめった刺しにされる。
奇跡的に一命を取り留めるが、テソク刑事は自分の追っている事件と関係があると考え、情報収集のためにドンスに付きまとう。
互いに先に犯人を捕まえたいがために敵意を剥き出しにするも、共闘した方が得策と考え、ヤクザと警察が手を組み、殺人鬼を追い詰めていくことに。
【感想】
これはもうマ・ドンソクのひとり勝ちでしょう!『新感染 ファイナル・エクスプレス』を観てから、メッチャ彼が好きなんですよ、僕。いわゆるイケメンっていう感じではないんですけど、ああいう振り切ったキャラクターを演じられる俳優さん、いいですよね。
でね、最初はそのマ・ドンソクによる『アウトレイジ』的な映画かと思ったんですが、さすが韓国映画、設定が秀逸すぎました、、、!だって、殺人鬼を追い詰めるためにヤクザと警察が手を組むなんてね!!
日本のドラマでも凸凹コンビってのはよくありますけど、そのほとんどは同じ職場内での性格が正反対の二人っていうぐらいじゃないですか。それが、今回は敵対する2つの勢力が手を組みますからね。ヤクザの組織力と警察の科学的な捜査力の掛け合わせ。この興奮はまさに孫悟空とピッコロがラディッツを倒すために協力したときのような感覚でした!!
映画の雰囲気的としては、『孤狼の血』のようなダークさもあるんですが、バトルやカーチェイスといったアクションシーンは邦画とは比にならないぐらいの派手さがあって見ごたえあります。ハリウッドにまったく引けを取らないレベルですよね、韓国映画のアクションって。
でも、今回の映画の何がいいかって、配役のマッチングがものすごく合っていることですよ!
殺人鬼役のキム・ソンギュのサイコパスな演技も最高に頭おかしくて身震いするんですが、やっぱりヤクザの組長役のマ・ドンソクでしょう!!彼の怖すぎる顔面と鍛え上げられた肉体によって生み出されるキャラクターは、まるで漫画に出てきそうなぐらいに振り切ってて、ただそこにいるだけでものすごい存在感!もうアジアのアーノルド・シュワルツェネッガー、シルヴェスター・スタローン、ドウェイン・ジョンソンかと!!
また、原題は“The Gangster, the Cop, the Devil”ってことで、今回のメイン3人を表しているんですが、それを邦題でまるっと『悪人伝』にしてるのもセンスあるなって思いますね。直訳したら、『ヤクザ、刑事、悪魔』ですもんね。これじゃ意味わからないwww
『悪人伝』っていうタイトルからも、マ・ドンソクのことだけを指しているのかなって思うんですが、今回みんな悪人ですから。殺人鬼はもちろんのこと、ヤクザも悪人だし、あの刑事も職業は正義ですが、中身は悪人っぽいことしてますし(笑)だからこそ、『悪人伝』っていうタイトルがすごく映えるんですよ!
この映画のマ・ドンソクは一見の価値アリなので、それだけでも観に行って欲しいと思います!!
最近、インド映画だけでなく、韓国映画の面白さにも気づき始めました(笑)