私の気分をアゲるもの〜パルファン・ロジーヌ パリのマグノリア・ド・ロジーヌ〜
今回は香水の話。
香水との出会いは、幼い頃。
小さな小さな瓶に入った海外のお土産は、使われることがないまま母のドレッサーに飾られていた。
小瓶はとてもかわいいのに、香りが海外のそれなので、当時の専業主婦がつけるにはハードルが高かったのだと思うし、母がそれをつけるのも『なんか違う』と幼心でも感じていた。
私が自分用の香水を買ったのは、それなりにオシャレに気を使うようになったのは中学生の頃。
あの頃、男の子は『サムライ』女の子は『ニナリッチ』とかの香水が流行っていた気がする。
同世代ならわかるかな。
大学生の時は、いわゆる『モテ』の代表格Chloeの香水を気に入って使っていた。
これまでも人気と言われるものはそれなり試してきたけれど、なかなかどうして使い切らない。
テスターの時はとてもいい香りだったのに、日常に落とし込むと馴染まない。
ゴージャス(古い?)すぎたり、男にモテるという誇張した石鹸の香りや甘い香りは、普段の自分には合わず、遂には香り自体が苦手になるような失敗もあった。
当たり前だが香水自体に罪はない。
とても緻密に構成され、いつもとは違う場所に連れてってくれるような香りなのに、単純に私との相性が悪いのだ。
つまり、私が〝どんな場所でどんな風にその香りを纏いたいのか″が無目的だったのだ。
そんなこんなで数々の失敗を繰り返し、たどり着いたのがパルファン・ロジーヌ パリの『マグノリア・ド・ロジーヌ』。
ここの香水のなかでも、これが今の私には1番似合っていると思う。実際、毎日身に纏うのが楽しみなくらい気に入っている。
好きなポイントは、私が好きなバラの香り、でも芳醇すぎない。マグノリアの効果なのかスッキリ柔らかさもあるので、湿度がある梅雨から夏場にかけても纏いやすい。
いかにもバラです!という華美な感じもなく、でもほのかに朝露に濡れたようなフレッシュなローズの香りがナチュラルに私の服装にも性格にも日常にも馴染んでくれている…と思う。
少しさっぱりしているので、冬場はもう少し重めの香りでもいいのかな…と思ったけれど、暖冬の今年にはこの香りがちょうど良かった気がする。
冬至も大寒も過ぎ、陽が伸びてきたこの頃では、花屋にはチューリップやスイートピーなどたくさんの春の花が並び、まさにBloomingな息吹も感じている。
今の香りを纏いつつ、新しい自分に会うために、そろそろ香水探しをしてみようと思う。