市場調査の落とし穴と恋愛
おはようございます。
山口周さんのvoicyを拝聴していて、なるほどなと納得できたので自分なりにまとめてみたいと思います。
当時の日本の携帯電話産業
当時(2007年頃)までの日本では今で言うガラパゴス携帯 いわゆるガラケーが主流で、市場規模はなんと約2兆円もあったそうな。
しかしその市場の大きな転換期がおとずれます。AppleのiPhoneが日本の携帯電話産業へ黒船のようにやってきたのです。
そして約2兆円もの市場はそのままiPhoneにごっそり奪われたわけです。
市場調査を徹底的に行い顧客のニーズに合わせてモノづくりをやってきた日本の携帯電話産業と、自分の感性に従い自分の作りたいものをつくったApple。
なぜ、今に至るような結果になったのか。
これを山口さんが恋愛に例えられていて、
ストンと腹に落ちました。
それぞれのデートコーディネート
みなさんは好きな人またはお付き合いをしている方をデートに誘うとき、そのデートをどのようにコーディネートしますか?
ある男性が女性をデートに誘うとき、徹底的に相手の好みを調査しました。
好きな場所、好きな食べ物、好きな洋服に観たい映画。
とにかく相手の好みに合わせたデートを用意しました。
デートは成功しました。
またある男性は少し違ったデートをコーディネートしました。
自分がカッコいいと思うデートを何度もシミュレーションし、美味しいと思うお店、楽しんでほしいシチュエーションを用意し、ところどころに驚きや感動を散りばめました。
そして、デートは成功しました。
いわずもがな、前者が日本の携帯電話産業
後者がAppleを例えたものです。
どちらもデートが成功したという点では同じなのですが、みなさんが用意されるならどちらのデートが嬉しいでしょうか?
後者は自分の用意したモノが相手に刺さらない、自分の感性がその他一般とは少しズレているかもしれないといったリスクももちろん孕んではいますが、少なくとも相手の好みに合わせただけのモノでは感動は生まれません。
イノベーションとは、人々が諦め忘れられてきた問題を諦めずに突き詰めた結果生まれるのだそうです。
市場調査も大切
とはいえビジネスをする上で市場調査をしないわけにはいきません。
なにかを売るためには「どこにいるか?」
も重要になってくるからです。
しかしなにか商品やサービスを提供する上で
相手の想像を超え感動を与えられる付加価値
をつけられるかどうかが今後さらに大切にな
っていくようです。
キーワードは「自己実現のための消費」
人は生きるための必要最低限の消費や生活のクオリティを上げるための消費が終わると、つぎは自分を表現するための消費に移るそうです。
その層にいる人たちに刺さるナニカを作るには自分の美的感覚をそのレベルにしていかないといけません。
市場調査だけでは見えてこない「美意識」を意識しないといけない難しい時代になってきました。
ワタシもなんとか生き残れるよう、美意識も鍛えていきたいと思います。