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やっぱり、甲子園でなくちゃだめなんだ

少し前に僕は、こんな記事を書いた。

この中で、甲子園での高校野球を継続するには、
「ドーム球場」か「2部制」のどちらかだと結論を下している。
それを実は訂正したい。
結論は、今のところ「2部制」しかないということに。

ドーム球場は何故駄目なのか。
それは、費用の問題だ。
勉強不足で知らなかったのだが、実は甲子園球場はタダで使用できているのだ。
なんと、この大きな大会がタダ。
高野連も朝日新聞社も、甲子園球場には一銭も払っていないらしい(菓子折りのひとつくらいは持っていくだろうけども)。
さらに、放映権料もタダ。
NHKも民放のABC放送も、タダで放映できている。

これを、どこかのドーム球場でやれば、恐らく何億、あるいは何十億とかかるだろう。
だから、多くの人が言っているドーム球場という案は、実はいちばん現実的ではなかったのだ。

となると、あとは甲子園で、何とか工夫しながらやっていくしかない。
そのひとつが、今年も実験的に導入された2部制ということになる。

ただ、僕個人の意見では、もう充分に工夫は尽くされていると思っている。
ベンチメンバーも増え、クールタイムも導入されている。
延長に入ればすぐにタイブレーク。
さらには、銀傘をアルプス席まで延長することも決定している。
それに、野球はなんといっても試合の半分はベンチで座っていられるのだ。
むしろ、今いちばん過酷なのは審判だろう。

ただ、もう何をやっても高校野球は叩かれる存在になってしまった。
今年の智辨和歌山、辻君の選手宣誓に対しても、長すぎるだの、個人の意見はどうでもいいだの、そんな文句をつけている人がいる。
さらには、彼の「甲子園が聖地」というくだりも、あれは誰かに言わされているなどと、まるで陰謀論のようになってきている。
選手がひとり倒れると、まだ何も診断されるまえから、「熱中症だ」「暑さでやられた」「殺す気か」、それみたことかとご意見が殺到する。
今年も、開会式中に体調不良を訴えた選手がいたが、すぐさま「酷暑の中」「熱中症」そんな言葉が飛び交った。
結局、その生徒は、熱中症ではなく、2日前からの発熱をおして開会式に参加していたとのこと。
それに、昔から、緊張感から倒れる選手はいくらでもいた。

この、何をやっても叩かれる事態を避けるには、こっそり開催するしかないのかもしれない。
地上波での放送をやめて、バーチャル高校野球のようにネットだけで観戦できるようにする。
そうなれば、高校野球だけが注目されてというやっかみからの意見はなくなるのではないか。
ファンにとっては、そこで高校野球が開催されてさえいればいいのだ。

とにかく、最初の話の通りで、気軽にドーム球場でやればなんて言えない。
それに、誰が何と言おうと、球児とファンにとっては、甲子園は聖地なのだ。
だから、今年もこのクソ暑い中、僕も聖地を訪れる。
バックネット裏の、少年野球の子供たちが並んでいるところの、少し上あたり。
もし、テレビにマー君らしき人が映れば、それが僕です。
よかったら、手を振ってやってください。

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