今日の単語帳AMAZON×フードデリバリー
こんにちは。今回は、amazonのインドでのフードデリバリー事業についてみていきたいと思います。
現地時間3月8日、Amazon（アマゾン）は同社のフードデリバリーサービスであるAmazon Foodをバンガロールのすべての郵便番号に広げる、と発表しました。これはインドで2020年5月にAmazonが新しい業種であるフードデリバリーへの参入以降、初めての一般向けアップデートとなります。
米国のeコマース企業Amazonによると、Amazon Foodは現在、Whitefield、HSR、Sarjapur、Koramangala、Indiranagar、MG Road、Jayanagar、JP Nagar、Frazer Town、Malleshwaram、RajajinagarそしてVijayanagaといった、バンガロールの主要地区すべてをカバーしています。
2020年5月にローンチした際のAmazon Foodの利用可能地域は、わずか4つの郵便番号でした。
Amazon Foodはまだ、インドにおける主要マーケットの1つで営業しているにすぎませんが、そこで同社は競合他社に負けまいと躍起になっています。中でもバンガロールで主な競合企業であるZomatoとSwiggyは、資金力も豊富になっています。
フードデリバリーはプライム会員には無料ですが、一般客は19インドルピー（約28.33円）を支払います。しかしSwiggyやZomatoより安くなっています。
インドでの事業展開に65億ドル（約7057億4000万円）を投資すると明言している同社は、バンガロールですでに2500軒のレストランとクラウドキッチンが利用しているといいます。Amazon Foodの顧客は、これらのレストランの特別料金やAmazonからのキャッシュバックを利用できる、と同社は述べています。
Amazon Indiaのカテゴリ管理担当ディレクターであるSameer Khetarpal（サミール・ケタルパル）氏は次のように語っています。「Amazon Foodのバンガロール進出では、市民の日常生活の一部になるとともに、どの他社にも負けない利便性と価値の提供努力を継続しています。Amazon Foodは同市の最高のレストランを、全国的な名店と地元の人気店を含めてご提供する中で、デリバリーと安全性の厳密なプロトコルに従っている」。
Ant Financialが投資しているZomatoとProsus Venturesが投資しているSwiggyは、インドのフードデリバリー市場の複占化を確立し、Bank of Americaのアナリストは両社のマーケットシェアの合計が90％ほどと推計しています。UberはインドのフードビジネスをZomatoに売却して、2020年の初期にインドのフードデリバリー市場を去りました。
Amazon Foodの拡張努力は、アナリストたちが市場のリーダーと呼ぶZomatoがIPOの準備をしているこの時期に行われています。
インドのフードデリバリー市場の参入が難しいのは、国内事情のせいでもあります。米国のような先進国市場では、出前品目の単価が33ドル（約3580円）ほどですが、調査会社によるとインドの単価は4ドル（約430円）です。ZomatoとSwiggyはともに2020年に単価の改善に大きな努力を払っています。